2007年度第2回(2007年10月21日実施)
実用英語技能検定1級1次試験 講評
[1]語彙問題
全体に比較的解き易い問題だったと思われます。出題された語彙は一般的な英字新聞・雑誌に頻繁に出てくる実用的なものが大多数を占めていました。
特に正解の選択肢では (1) ordinance, (2) incessant, (9) impediment, (10) rebuke, (12) engross, (13) benign, (15) confiscate, (16) swindle, (17) frenetic, (18) animosity, (19) inundate, (20) ostracize, (21) covert, (22) shell out, (23) tap into, (24) buckle downは1級受験生なら迷いなく選ぶことのできるレベルまで準備をしておいて欲しい語彙でした。
今回の特徴としては、collocation、つまり他の語句とセットで使われることの多い語彙の知識が問われるケースが多かったことです。例えば(3) have no scruple about「〜するのに気がとがめない、ためらいがない」, (4) a harrowing experience「悲惨な経験」, (5) muster the courage 「勇気を奮い起こす」, (7) knack for「〜の特技」, (8) at this juncture「この重大事に」, (12) be engrossed in「〜に没頭する、夢中になる」, (14) opt for「〜の方を選ぶ」, (16) swindle 人 out of「人から金をだまし取る」があげられます。(4), (5), (12)はCELの模擬試験で出題して問題文ごと覚えていただきましたし、(9), (10), (13), (15), (18)などもCELの模擬試験の語彙問題の選択肢に入れておきましたので、語彙問題はかなり高得点を取っていただけたと思います。
[1] 語彙問題は25点満点中、20点は獲得できたことと思います。
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[2]長文空所補充問題
1題目:The Dodo Redefined?
人間が絶滅させてしまった鳥dodoについての内容でした。予備知識があれば理解は早いですが、もし知らなくても、文頭ですぐに説明されているので、慌てずに読み進めれば、全体の文意をとるのはそれほど難しくはなかったでしょう。
(26)は、前後の内容から推測すれば比較的容易に正解の選択肢4を選ぶことができたでしょう。
(27)は、空所に続く部分に「prior to man痴 arrival」とあります。これを念頭におき、その後のKitchenerの発言の中に「The ideas we have accumulated about the dodo, ..., date from its first contact with humans after they had invaded its environment」とあることから判断して、選択肢3を入れて「dodoについては、人間がMauritiusに上陸する以前のことはほとんど知られていない」とすれば文脈に合います。
(28)は、空所の前後から、人間や人間が連れて来た肉食動物によってMauritiusの生活環境が激変し、dodoがもはや生き延びることができない状況になってしまったことを捉えることができれば、正解の選択肢1が選べたでしょう。
2題目:Vietnamese Investments
最近の傾向として、2番空所補充問題の2題のうち1題は経済に関する内容が出題されています。経済を苦手と感じる人も多いですが、タイトルから受ける印象とは違って、今回はむしろ2題目のこの問題の方がやさしかったのではないでしょうか。
(29)は、It is ... thatの強調構文に気付くことが重要です。正解を選ぶ上でのkey partは、本文第2段落の3行目からの文章「No one can say ... official stock exchange.」で、ベトナムでのOTC sharesへの人気ぶりが捉えられれば、正解の2を選ぶことができたでしょう。
(30)は、第2段落から第3段落にかけての、the official bourse=stock exchange=HOSTCとOTCとの比較を読み落とさないこと。証券取引所での株式の売買は取引数が少なく、しかも規制が多いために、株取引はもっぱらOTC marketに殺到する、という内容から判断して正解の選択肢1を選びます。
(31)は、空所の前にある逆接の接続詞thoughが大きなカギとなっています。その前の内容と反対の文脈にすれば良いので、attractive to tradersに対するものとして、選択肢4のlead to risky investmentsはすぐに選ぶことができたでしょう。この問題は確実に正解していただきたい問題でした。
[2] 長文空所補充問題は2題合わせて、6点満点中4点は取っていただきたいです。
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[3]長文読解内容一致問題
1題目:A Mysterious Page-Turner
13世紀のフランシスコ会の修道士で哲学者でもあったRoger Baconが書いたとされる本に関して、この本がきちんとした内容のあるものなのか、それとも巧妙に仕組まれたいたずらなのかを見極めようという研究についての内容でした。
扱っている内容自体が謎の書物であることも影響して、難しいという印象を持たれたかもしれません。このような問題の場合、専門用語などは、例えばアルファベットなどで置き換えて、本文の文脈を重視して読み進み、誰が何を言ったか、状況がどう変わっていったかを捉えるようにします。
文に出てくる単語や内容が、設問と選択肢では違う表現で言い換えられているのが英検1級の問題の特徴です。
(32)のkey wordはWilfrid M. Voynichで、彼の考えについては第1段落で述べられています。その第1段落の第2文が、(32)の正解のkey partになっています。philosopher=thinkerの言い換えを見抜いてください。
(33)のkey wordはsupporters=proponents。言い換えを意識して第4段落を読むと、6〜8行目の「Moreover, the care and style with which ... of the moment.」の部分が正解の選択肢2の記述に近い内容であると判断できたでしょう。
(34)のkey word はGordon Rugg。彼については、第5〜6段落に記述があり、スパンを長くとって読む必要がありました。key partは第6段落の2行目真中「but it has ... significance.」の個所です。
この問題は3問中2問は正解したいところです。
2題目:Elemental Choices
「化学元素の名前の選択について」というタイトルですが、実際の内容は、化学元素の名前を国際的に定めるための、関係国・団体のかけひきの経過でした。科学ものは不得意という方も、見かけに惑わされず、本文の最初の部分でそれに続く内容を予測して読み進めれば、情報の整理がついて設問に答えやすくなります。
英検1級では、本文の内容を頭の中で要約する力も試されます。選択肢の内容と本文の記述の要約が一致するかを判断するためにも、情報を整理することが大切です。解きがいのある問題でした。
(35)のkey partは、第2段落の3行目〜5行目の「This had been preceded ... the Cold War.」です。
(36)は、第3段落の下から3行目の「The American delegation ... out of principle」が正解の選択肢2のkey partになっています。
(37)は、第4段落の6行目の文、「Only when ... committee.」が正解のkey partにあたります。この文は倒置文で、元になる文章は「Only when a name satisfactory to all groups has been found, it is to be submitted to IUPAC痴 formal naming committee.」で、正解の選択肢4の記述内容に近いものです。
この問題は、3問中2問は正解していただきたいです。
3題目:Linguistic Diversity
問題文は起承転結がはっきりして読みやすく、長文ではあっても内容理解は容易な問題でした。設問に対応する問題文の該当部分は広範囲に渡っているので、最初に問題文全体を読んで内容を把握しておいてから設問に取り掛かるオーソドックスな解答方法が適切だったと思われます。
(38)のkey wordはlanguage deathですが、この設問に関する記述は第3段落の9行目から最後までと長く読む必要がありました。
(39)については第4段落に情報があります。3行目に「... their ideas have generally fallen on deaf ears.」、第3コラムの上から6行目に「... are also fatally flawed.」とあり、その後の文で政府やNGOの取り組みについてsuggestionをしています。
(40)の正解は「グローバリゼーション時代にあって、人々は立身出世のために地元の言語を捨て、英語やフランス語を選択するのである」という内容で、正解を選びやすい問題でした。
(41)の問題文のkey wordはepiphenomenon。本文第7段落の9行目にepiphenomenonがあり、その後の「From this perspective ... in a new language.」から選択肢2を選ぶことができたでしょう。
3題目は4問全問正解あるいは3問の正解を確保したいところです。
[3] 長文読解内容一致問題は3題合わせて、20点満点中14点〜16点は獲得して欲しいです。
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[4]英論文(エッセイ)問題
TOPIC:
Should more be done to eliminate world hunger?
POINTS:
* Climate change
* Genetically modified crops
* Fair trade
* International aid
* Transfer of technology
* War
今回のTOPICは、Introductionでyes, noを表明するタイプのものでした。ここでnoと言うのはなかなか難しく、そのため与えられたPOINTSを使って素直にyesの内容で書き進められた方が多かったと思われます。2次面接試験でのスピーチテーマと共通する内容で、政治や経済の体制にかかわらず、世界共通の問題として意識しておくべきテーマ分野からの出題でした。
ちなみに、CELでは夏期コース第6回目の模擬試験で“How to end world hunger”というほぼ同一のTOPICのEssayを練習していただいていましたので、CEL受講生のみなさまは自信を持って書く事ができたかと思います。また同じく夏期コースの第9回目の模擬試験で、“Do you support the growing use of genetically-modified (GM) food?”というTOPICでGM foodについて考察していただいていましたので、“Genetically modified crops”のPOINTも上手く使用できたかと思います。
やはり実際に作文する経験を積んでいくことが大切です。
[4]Essayでは28点満点中20点は獲得しておきたいです。
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[5] Listening Part
すべての Partで全体的に大変聴きやすく、今回は比較的難易度の低いリスニング問題であったと思います。
*Part 1: Dialog*
各問題とも話者の声や話し方が判別しやすく、はっきりと発話されていましたので、聴き取りやすかったと思われます。特に、No. 4, No. 5は話者2人の発話が短く、かつ内容も理解しやすいものだったので、この2問は確実に正解していただきたい問題でした。
3人の会話は女性1名、男性2名でNo. 10で出題されました。今もっともホットな話題となっているものの一つである、ガソリンなどに代わる代替燃料の話で、予備知識のある方は有利でしたが、予備知識がなくても女性の説明が大変わかりやすく、carbon neutralというkey wordも最後にあり、決して難しい問題ではありませんでした。
Part 1は10点満点獲得も可能だったのではないでしょうか。確実に8点は取っていただきたいです。
*Part 2: Passage*
今回のpassageはいずれも興味深い話題が取り上げられていて、試験ではあっても、興味を持って聴くことができたのではないでしょうか。従って、内容も理解しやすく、得点もできたかと思います。
(A)は動物園の役割が変化してきた話。passageの内容は理解できたのに、設問に答えられないということがあります。No.12では、設問を最後までしっかり聴いていないと、選択肢を選ぶ際に2と3で迷うことになったかもしれません。設問は最後までしっかり聴くように心がけてください。
(B)はAfricaでの外国からの投資が話題になっていました。Western countriesとChinaの投資に対する考え方の違い、それぞれからの投資を受ける側であるAfricaに与える影響を聴き取れれば、2問とも正解できたでしょう。
(C)はGrand Canyonに新しく作られた観光名所のガラスの歩道についての内容で、理解しやすい内容でした。この歩道の建設の目的は「Native American tribeの失業対策」で、問題点としては「アメリカインディアンの伝統が失われてしまうこと、ならびに環境破壊につながること」。この2点を押さえれば、比較的容易に正解が選べたでしょう。
(D)は科学関連の問題。「自然淘汰は現在も続いている」、「ミルクを消化することができる者が遺伝的に有利である」の2点がポイントでした。
(E)はシンガポール沖にゴミを集積して作った人工島が話題となっていました。人工島を作らねばならなくなった理由と、その結果について問われています。
Part 2では10点満点中6点を取っていただきたいです。
*Part 3: Real-Life*
今回のPart 3は、効果音があまり大きくなく、話者の話し方もはっきりした声のものばかりで、聴き取りやすかったと思われます。
(F)はラジオ番組を聴いて情報を取る問題。早口のナレーションに気遅れせず、key wordである“free CD”を待ち、他の選択肢を消していけば容易に正解を選べたでしょう。
(G)はプレゼンの直前にパソコンが壊れたという状況設定。Situationの長さが24語と長く、状況を把握するのに忙しかったかもしれません。また正解となる2番の選択肢 “Borrow a computer.”は、ナレーションでは“lend you a laptop”と違う表現になっていたので、 分かりにくかったかもしれません。ということで、今回のPart 3では一番の難問と言えるでしょう。
(H)もSituationが24語と長いですが、選択肢が3語ずつで「白・青・赤・黄の、どのテントに子供を連れて行くか」という単純な問題でしたので、メモを残しながら聴いていけば、確実に正解を特定できたでしょう。
(I)も(H)と同様、選択肢が短く、各2語ずつの人名でした。「衣類を寄付する際、誰宛に届ければ良いか」という問題でしたが、ナレーションでは1回登場した後に、再度同じ人物名が出てくるので、やや戸惑われたかも知れません。ここでも選択肢の横にメモしていく方法が有効だったでしょう。
(J)はSituationが28語と最も長いのに加え、いろいろと情報量が多い問題でした。しかし、「壊れたステレオをどうするのが一番安上がりか」という単純な内容で、後半部分の “I recommend ...” をキャッチして、その後をしっかり聴くことができれば正解を選べたでしょう。
Part 3では10点満点中6点を確保してください。
*Part 4: Interview*
今回のIntervieweeは、“editor of an online newspaper”でした。明らかなオーストラリア訛の英語ですが、話し方がとてもnaturalで、いわゆるアナウンサー英語とは違いますが、それほど聴き取りにくい話し方ではありませんでした。
今回の問題では、あらかじめ選択肢をざっと見ることができれば、確実に正解できたはずです。選択肢を一目見て「日本と西欧とのjournalistの違いについて問われるのだろう」と予想することが出来るような問題でした。従って、難易度はそれほど高くありません。2問とも正解して欲しいところです。
Part 4では2問とも正解、4点満点を取っていただきたいです。
以上、リスニング試験部分は、Part 1: 8点、Part 2: 6点、Part 3: 6点、Part 4: 4点で、合計24点は取っていただきたいと思います。
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[6]まとめ
上述しました正解していただきたい問題の各目標得点を合計しますと、82〜84点になり、今回の本試験の実際の1次試験合格ライン(合格最低点)80点を余裕を持って上回ることができます。
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