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CEL受講生の体験記

2015年度通訳ガイド(通訳案内士)国家試験合格者からのメッセージ


通訳ガイド試験合格者の声CELの先生方や仲間に支えられて

土井 俊雄さん (通訳ガイドコース受講)

 

<旅行・鉄道・英語好きが原点>

 子供の頃から、旅行好き・鉄道好きの私がサラリーマン生活の中で、徐々に英語に興味を持ち始め、やがて好きになり、何年もNHKのラジオ英語講座を聞き続けておりました。「塵も積もれば山となる」で、英検の準1級を取得できるまでになっていました。
その後、通訳案内士(通訳ガイド)資格の存在を知り、地理・歴史も好きな私にとって、これは興味を駆り立てられる仕事だなと思いました。ただ、会社の仕事も面白かったので、定年退職後のお楽しみにしようと思っておりました。
 ところが、人生思ったようにはいかず、諸事情から51歳で会社を辞めざるを得ない事態となりました。無職になって、「さあ、何をしようか」と考えた時に、「今こそ通訳ガイドを目指そう!」と決意しました。


<「トラッドジャパン」がCELとの出会い>

 実は、在職中にも数回、通訳ガイド試験を受験した事がありました。そして、私にとって独学では難しいと思いましたので、トラッドジャパン(NHKのEテレ)で楽しませて頂いた江口先生が教鞭を執っておられる、CELにお世話になろうと決めました。退職したのが2013年の6月で、翌7月から2014年度合格目標のパーフェクトプランでCELに通い始めました。


<CELで本格的な勉強開始>

 最初の3か月間は、花野先生によるBuildupコース(現Advancedコース)でした。最新のニュースを使い、非常に内容の濃い授業で、久しぶりに本格的な英語の勉強だと感激しました。しかし、私にとってはレベルの高いもので、特にリスニングはチンプンカンプンでした。それでも、Buildupコース中2回あるテストでは、単語を一生懸命に憶えた甲斐もあり、良い点が取れて、この調子で英語力をアップしていけば、何とか来年(2014年)度、通訳ガイド資格が取れるかなと思いました。


<期待を超えた楽しさ一杯の圧巻の授業>

 11月から、いよいよ江口先生の授業が始まりました。それは、期待を超えた楽しさで進められていった圧巻の授業でした。英語の授業では、最初にじっくり文法に取り組み、単語も同時進行で少しずつ覚えていくようにカリキュラムが組まれていました。また、授業の途中でマイクが回され英語で話す機会が有り、緊張したものの非常に良いトレーニングになりました。
 日本地理・日本歴史の授業は江口先生の独壇場で、それは本当に楽しかったです。地理の授業では、国立公園を中心にして日本各地をバーチャルトリップで楽しみました。歴史の授業では、歴史上の出来事は前の時代に影響され次の時代に影響を及ぼし、一つの歴史として脈々と繋がっているという当たり前の事に気づかせて頂きました。
 一般常識の授業は曽根先生からご指導を受けましたが、できなくてはいけない問題・できなくて良い問題があると教えて頂き、的を絞った勉強ができました。さらに、1次試験の直前には過去問を集中して学ばせてもらい、出題傾向を掴む事ができました。


<善戦したものの1年目は1次試験で敗退>

 そして、2014年8月に1次試験(筆記)に挑戦、これまでの独学で受験した時とは違った手応えが有りました。その結果は日本地理・日本歴史・一般常識では合格できましたが、残念ながら英語は一、二歩及ばず合格点を取る事ができませんでした。
 なお、1次試験の不合格が確定したのは11月で、それまでの3か月間、2次試験対策(面接)として「日本事情コースVer.2」と「一問一答」の授業を受けました。これらの授業でもマイクが回り、日本事情について英語で話す機会が何度も有りました。自分が話す訓練としても有効でしたが、他の生徒さんの話す態度や内容など、とても勉強になりました。


<CELで知り合った仲間たち>

 CELでは時折、懇親会が開かれますが、先生方や生徒同士の良いコミュニケーションの場となっており、今後も繋がり合える仲間を作る事ができました。私は平日昼間の授業を取っていましたが、そこで飲み友達を得て、さらに他の時間帯のクラスのメーリングリストにも入れて頂きました。能を観たり花見をしたり頻繁に情報交換をして、今も仲間から刺激を受けています。


<2年目の挑戦はマークシート対策から>

 2015年が始まり2年目の勉強を再開しました。今回の1次試験は英語だけでしたので、英語1次対策の授業のみを受講する事にしました。今年度から田中亜由美先生が担当なされ、江口先生とは違った切り口で授業が進められ、新鮮な気持ちで取り組めました。
 ただ、2015年度から英語は全てマークシート形式の出題になると知り不安を感じていましたが、田中亜由美先生から記述式が確実にできれば恐れる必要は無いと教わり、落ち着いて勉強できました。また、先生方もマークシート形式の出題について研究なされ、色々なパターンの問題を作って下さり、それらを取り組む内に、どんな問題が出ても大丈夫だと確信する事ができました。


<何とか1次試験の合格点は死守>

 そして迎えた2015年8月の1次試験(筆記)、全問マークシート形式の英語の試験を受験。CELからの解答速報で自己採点したところ、何とか合格点は死守できた事が判明し、ホッと一息つき、次の事に集中できると思いました。と言いますのも1次試験の終わった1週間後に、ネパールへ出発するからです。


<仲間に支えられた異国での2次試験対策>

 無職の私を見かねてか、知人がネパールでの3ヵ月の仕事を紹介してくれました。ただ、期間が9月から11月だったので少し躊躇しましたが、ネパールに行けるなんて、こんな機会はそうは来ないであろうと考え直しました。そして、通訳案内士試験を受験させて頂く事を条件に二つ返事をしました。
 ネパールへは、2014年度に受講した「日本事情コースVer.2」の教材と名著「新・英語で語る日本事情」を持参しました。しかし、現地に行けば仕事に忙殺されて、中々、勉強する時間が取れませんでした。そんな悩みをメーリングリストの仲間に伝えたところ「毎日10分間だけでも音読してみれば不安も消えるよ。」とアドバイスを頂き、それだけは実行するようにしました。また、2次試験まで残り1ヵ月になる頃から、2014年度試験に合格した仲間に、数回、スカイプ経由で模擬面接をして頂きました。


<2次試験直前に日本人英語である事が判明>

 12月4日に帰国し、13日の2次試験(面接)に臨む前に、CELにて本当の模擬面接クラスを2回、受講しました。1回目は曽根先生が面接官役でしたが、訓練不足のため、2分間のプレゼンパートの途中で喋れなくなってしまいました。また、曽根先生からは「日本人特有の平坦な発声の英語を直していきましょう」と指摘して頂き、発音に問題がある事が分かりました。それで、2次試験までの数日間は、「新・英語で語る日本事情」のCDを聴きながら音読(オーバーラッピング)をとにかく繰り返しました。


<2次試験突破の鍵は「笑顔・諦めない」それとも「運」?>

 2次試験を受けるに当たり、先生方や仲間から言われた「笑顔」と「最後まで諦めない」の2点に集中しょうと考えました。実際の試験において、通訳パートの時点で厳しいかなと思いましたが、諦めてはいけないと考え直してプレゼンパートの問題を見ると、「日本の蒸気機関車」とあるではないですか。文頭で鉄道好きと申しましたが、実は、鉄道関係の会社に勤めていた事もある私にとって神様が下さったようなトピックで、2分間夢中で喋り続けました。若干、マニアックになり過ぎた部分があったなと面接後に気づき、また、通訳パートでの不出来具合を考えると、合格はかなり厳しいと思っていました。


<これからもよろしくお願いします!>

 2016年2月に、ラッキーにも通訳案内士試験の合格証書を手にする事ができました。私の合格は試験運によるところが大きく、プロの通訳ガイドとしてのレベルには程遠いと考えております。今はようやくスタートラインに立ったところで、まずは研修やボランティア等で研鑽を積み、近い将来、プロとしてデビューしたいと思っていますので、先生方や仲間の皆様、今後ともよろしくお願いいたします。

 最後になりましたが、田中厚史さんを始めCELスタッフの方々にも大変お世話になりました。ありがとうございました。ダンネバート!(ネパール語)