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CEL受講生の体験記

2015年度通訳ガイド(通訳案内士)国家試験合格者からのメッセージ

通訳ガイド試験合格者の声 合格まで完璧にリードしてくれたCEL

萩原 浩之さん (通訳ガイドコース受講)

 

<定年後、新たな分野での活躍を目指して>

 2月に通訳ガイド試験合格の通知を受け取ることができました。予備知識、自覚の乏しい2年前から、何とかこの段階まで辿りついた過程を振り返ってみたいと思います。
定年後に新たな分野で活躍できるようにと考えて通訳案内士試験を受けることに決めて、市販の問題集で勉強し受験したのが2014年。当時は、製薬企業で研究職についていました。1次試験で日本歴史、日本地理、一般常識がどれもギリギリの得点で合格したけれど、肝心の英語がダメという結果でした。このまま一人でやっていたら難しい、学校にでも通うか、とWebで見つけたCELにあたってみたというのがきっかけでした。


<江口先生の的確な指導方法に感嘆>

 2014年9月、まず江口先生の日本事情コースの体験授業に出てみました。日本の地理的な位置や気候等を説明するテキストを英語にtranslateする訓練が主な内容でした。30人ぐらいの生徒と先生の間のやりとりの密度が濃いという印象をもちました。「マイクの使い方が重要。主語を変えてみたら後がスムーズに行けたり、英語らしい簡潔な表現になったりする。的確な単語が出てこなかったけれど、〇〇という表現をひねり出したのでうまくいきましたね」等々、生徒の気持ちを見通し、ツボをついた言葉で、ちょうどいい塩梅に手を貸す、という絶妙なやり取りに感嘆して、この授業を受けようと決めました。


<一次試験対策は、英語問題の形式に慣れることに集中>

 次の年の1次試験までちょっと時間がありすぎ、根気も続く自信がなかったので、CELに通うのは春からとしました。春のコース説明会で相談しましたところ、1次試験の英語対策には田中亜由美先生の1次英語筆記試験コースがいいと勧めていただきました。このコースは、実際、私の1次試験英語の準備に最適でした。

コースの教材、講義の内容、分量ともに無理なく、無駄がないと感じました。振り返ってみてポイントを挙げてみると、
・分詞構文等のようなひっかかりやすいポイントを、繰り返し角度を変えて説明してくれた。
・予習用教材の問題だけでなく、当日初見の問題にチャレンジすること。丁度、温まったところで問題を解くと、集中力が高まっていて、実力を最大限に発揮できるという感覚を持てました。
・今年度の試験形式の変更(記述式→マーク式)に対応した問題形式に慣れることができた。英文解釈は記述式の方が難しいと思っていたのですが、微妙な論点の違いとか、ポイントが一つ抜けているとか、ちょっと気を許すと間違ってしまうマークシート方式の方が、ちょっとしたことで点数を失う分、厳しい試験となることを実感しました。これに慣れることができたのは大きいと思います。
・単語の並べ替えでの文章作成は、面白くてちょっとはまりました。ただし試験の時、この形式の難問にこだわるのは危ないです。本番でちょっと時間をかけすぎました。


<二次試験対策では、通訳とプレゼンテーションの各パートに段階的に慣れることができた>

 8月末の一次試験終了後、合格発表が11月中旬と遅いため、合格発表前に2次面接試験の準備を始めることが必要でした。いよいよ江口先生の日本事情コースの受講開始です。受講生は多数ですが、順番に日本語を言ってもらってそれを英語にしていくのは、面接試験の通訳パートと同じ状況です。始めのうちは、作ってきた英語に目を走らせながら答えていたのですが、それでも単数・複数、動詞の活用等、なかなか意識が行き届きません。慣れてきたら、先に作った英文は一度忘れて一から考えてしゃべることが大事です。詰まってなかなかスムーズにいかない中、多少のミスがあっても一通りできたら、先生にはうまく持ち上げてもらって、ずいぶん励ましてもらったと思います。

 1次試験合格発表後、曽根先生の過去問セミナーを受けて、やっと面接試験をどう乗り越えようかという具体的な問題意識を持てるようになりました。通訳パートは、今やっている準備のペースをあげて進めていけば、合格に近づけるというような意識はありましたが、プレゼンテーションはだいぶ事情が違います。日本事情を外国人にわかりやすく説明するのは、日本語でも容易ではありません。まず説明すべき知識が必要、どこまで説明するか、最近のニュースなど相手と共有できそうなこと、など普通にしゃべるようなことを思い浮かべることが最初です。次に大雑把な時間感覚。2分間ぴっちりというのは無理でも、30秒や1分では短すぎます。これは、模擬面接クラスを何度も受けて(私は5回受けました)だんだんわかってきたことです。この時点では、今のままだと確実に落ちると悟り、とにかく模擬面接クラスを受けようと思いました。模擬面接を受けてみると、しゃべれない自分に焦ることから始まりましたが、一緒に模擬面接を受ける受講生の受け答え、先生から指摘されること、これがいちいちズバリ的を射ていたため、少しずつ取り入れながら、進歩していくことができました。先生からの指摘、感じたこと等、いくつか挙げると

・最初に3つのトピックスのどれについてしゃべるか言うこと。膝の上にメモを置いたまましゃべっていたらダメ。眼は試験官に向けて、スマイル。うまいつなぎでなくても、短文の羅列で十分。肝心なことが入っていたら、自然に内容が±しても問題なし。
・しゃべるスピードが少し遅い。簡単な英語を読むなどして意識的に早くしゃべる練習をするとよい。
・「花火、花見」という題のプレゼンテーションで、花びらが雪のように散っている景色の印象的な様子や日本人はtransienceが好きという話をしたら、話の視点と印象的な点をほめてもらって自信につながりました。熱意をもつことがまず重要だと認識しました。
・受講生で、自分の仕事、活動に結び付けて、極めて具体的な数字や意義、モチベーションを語られた方がありました。その人ならではの内容をもっていると興味深いプレゼンテーションになることが認識できました。

 以上のように一次試験から二次面接試験まで、何を勉強したらよいのか、どのように勉強したらよいのか、自分に何が足りないのか、すべてにわたってCELの授業でリードしていただきました。これから通訳ガイドに関わる活動にかかわる際に、CELでの体験をもとに自覚をもって知識、スキルを高めていきたいと思っています。 ありがとうございました。