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CEL受講生の体験記

2015年度通訳ガイド(通訳案内士)国家試験合格者からのメッセージ


通訳ガイド試験合格者の声人生の糧を与えてくれたCELに感謝

吉川 泰司さん (通訳ガイドコース受講)

 

<自己実現と世の中の役に立とうと受験決意>

 私は日本貿易振興機構(JETRO)登録の貿易アドバイザーとして、会社員生活の傍ら10年以上に亘って貿易セミナーや相談会の講師などを担当してきましたが、2014年2月に同アドバイザー連絡会の仲間から通訳案内士の存在を教えられました。考えてみると、貿易アドバイザーは英語を使ってモノの交流を手伝うのに対して、通訳案内士は英語を使って文化の交流に資するということで、両者の共通点を感じて俄然興味を持ったことが始まりです。それと、60歳を超え会社員人生も残り少なくなった中で、自己実現が出来て、そして何か世の中に役立てることはないかと模索していたこともあって、直ぐに受験しようと決心しました。

<1回目の挑戦~英語力が至らず>

 早速、受験の為の参考書を探し始め、歴史・地理については高校の教科書を購入しました。参考書や教科書を読み進めることで勉強を始めましたが、特に歴史・地理の知識が如何に欠如し、すっかり忘れてしまっていることに気がつき愕然としました。また、英語について多少の自信はあったのですが、ビジネス実務はそれなりに対応出来ても、文法がかなり疎かになって、語彙も限られたものになっていることを改めて思い知らされました。そして何と言っても、日本の文化や事象を英語で説明することの難しさを強く感じました。

 5月下旬には受験願書を提出し、8月下旬の筆記試験までの12週間計画を立て、仕事の合間や休日を利用して、試験勉強を進めました。ただ本当に困ったことは、普段は英文のハンド・ライティングなど全くと言って良い程することがなかったことから、英作文を上手く書けなかったことには閉口しました。ともあれ、計画した範囲・深度の勉強は出来たという自己暗示の下、8月24日に日大船橋で午前・午後に亘る筆記試験に臨みました。試験を終えた頃は、何とかなったのではないかと楽観していたのですが、翌日にネットに出ていた解答速報を見て、万事休すでした。日本地理・日本歴史・一般常識3科目は70点前後出来ていたのですが、何と英語は贔屓目に見ても60点に届かない体たらくなでした。そして、11月中旬に届いた結果通知票は、その通りの内容でした。

<捲土重来を期して>

 2014年試験での失敗は詰まるところ、肝心要の英語にあることを痛感した私は、翌年また英語の筆記試験を受けても合格が覚束ないと考え、筆記試験免除の対策を講じることにしました。それまでTOEICは一度も受けたことはなく、その内容も全く承知していませんでしたが、2014年11月の公開テストに申し込んで、テキストを勉強することから始めました。最初の公開テストの結果は、実力不足を反映して免除ラインの840点に届かないもので、その後テストの選択肢を拡げようと、TOEIC S&W試験も加えて合計4回の試験に挑戦しました。そして2015年試験の願書提出に向けた最後のチャンスとして挑んだ5月のS&W試験で、Speaking 150点というギリギリの水準でやっと筆記免除の権利を得て、6月に日本地理・日本歴史・一般常識3科目(前年度合格)と英語(TOEICスコアで免除)の1次筆記試験免除で受験願書を提出することが出来ました。

<CELとの出会い>

 念願だった1次筆記試験免除での2015年試験の受験が可能になったことから、早速、2次試験対策の学校を探しました。TOEIC免除もギリギリの点数で、それも4回目でやっとだったということを考えると、学校での勉強が絶対に必要と確信したことによるものです。ネット検策で色々調べた結果、CELが一番信頼出来て、フォロー体制も十分という印象を持ち、直ぐに「通訳ガイド2次試験コース」に入会しました。

 7月15日から10月21日までの約4ヵ月間、12回に亘って水曜日夜間にDan先生の特訓を受けましたが、仕事以外の内容で英語を使ってプレゼンし、Dan先生に悉く修正して頂くプロセスはとても刺激的でした。それに、3~5名という少数での各2時間の勉強はとても効率的でした。多少の予習はしましたが、何と言っても毎回のレジュメの復習が効果を発揮しました。Dan先生には、発音や表現はもとより、プレゼンの組み立てについても本当に親身に教えて頂きました。
また、9月に曾根先生の2次試験対策セミナーをインターネット受講しました。2回目の過去問解説セミナーは教室受講しました。曾根先生の情熱迸るセミナーを受講し、勉強に向かう心構え、試験で求められること等々を知ることが出来て、勉強への覚悟が固まったと思います。

 そして、江口先生とDan先生の共著である「新・英語で語る日本事情」を9月下旬に購入し、試験前日までの2ヵ月半で5回は反復学習しましたが、これも本当に役立ったと感謝しています。

<CELの模擬面接クラスでの悪戦苦闘>

 11月17日から12月11日の間に合計7回の模擬面接クラスを受講し、本試験に備えましたが、最初は通訳もプレゼンもなかなか上手く出来ず、まさに悪戦苦闘でした。曾根先生、田中(亜)先生、Dan先生に試験官役になって頂き、極度の緊張状態の中で下手な英語を駆使して頑張るのですが、そんな修羅場を経て、本番に向けて度胸が付いていったのだと思います。そして、英語以前の必須要件である笑顔とアイコンタクトの重要性も体感出来ました。

 また、アシスタントをして頂いたCEL卒業生の先輩の方々には、正鵠を得た厳しい御指摘も頂きましたが、「吉川さんは声が素晴らしいので、笑顔をもっと頑張って」という応援メッセージには本当に涙が出てきました。自分の娘とあまり変わらない年齢の方々ですが、「親爺も褒めれば木に登る」の伝で本当に勇気付けられ、本番でそれがどれだけ自信になったことか分かりません。

  そして何と言っても、時として萎える気持ちを震え立たせて頂いたのは、10月27日から12月11日に亘って12回におよぶ曾根先生からの応援メールでした。試験対策としてのテクニックから心構えまで、微に入り細に亘って沢山のアドバイスを頂きました。その一つ一つは今でも頭に残っています。

<冷や汗ものだった2次試験本番>

 12月13日に武蔵大学・江古田キャンパスで2次面接試験を受けました。30代位の米国人と思われる女性と40代位の日本人女性による口述試験です。通訳は何とか凌いだものの、プレゼンでは①招き猫、②軍師、③小京都という選択肢で、得意な分野ではなく本当に困りましたが、Dan先生が、授業で川越祭りに行かれたことを話されたのを思い出し、何とか観光ネタに繋げるべく、殆どそれだけを頼りに「③小京都」を選びました。川越を中心において話を進めたものの、タイムオーバーの宣告を受け、已むなく「Thank you very much!!」で終えるという始末でした。そして、その頃になって、「川越って、本当に小京都だったけ?」という疑念が湧きあがり、質問を受ける中で、「小京都は全国に沢山あって、本当は秋田県角館が一番好きです」といった話をし、加えて「お客様が東京にご滞在という前提で、川越の話をしました」という反則技(?)まで持ち出して、ざわつく心を鎮めました。でも、先生方に口を酸っぱくして御指摘頂いた通り、アイコンタクトと大きな発声は十分に出来たと思います。ただ、心の動揺もあり笑顔が十分でなかったかな、という反省が残りました。

<すべてが試験に役立ったCELでの学習>

 試験で持っている力を十分出せなかったという感じが残り、僅かな希望は残しつつも、多分駄目だっただろうという気持ちで、結果発表までの2ヵ月近くを過ごしました。また、試験の数日後、川越が小京都かどうか調べた処、何と「小江戸」との説明で、諦め気分が増大してしまいました。

 結果発表の2月10日は朝一番から会議で、11時過ぎにCELからのメールを見て、合格したことを知りました。本当に嬉しかったですし、官報の自分の名前が消えてしまいそうで、急いでプリントした位です。「川越・小京都」について今思うことは、設問に対しては不正確な情報だったかも知れないものの、一生懸命に川越を説明したことが評価された筈ということです。それも、Dan先生の川越祭りの話が頭に残っていたから、出来たことですが。

最後に、合格の報に接して、元々英語の実力が不足している私が合格出来たのは、曾根先生、Dan先生、田中(亜)先生、そしてCELの先輩諸氏の全力のサポートのお陰だと改めて思っています。この場をお借りして、感謝の意を表させて頂きます。本当に有難うございました。そして、今回のことは、私の人生の糧になるものと確信しています。