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英検1級試験情報

英検1級試験情報
英検1級1次試験速報まとめ

2018年度第3回試験 (2019年1月27日実施)

全体の講評

 実用英語技能検定1次試験では、Reading、Listening、Writingの3技能が測定されますが、2016年度のリニューアル以降さらにバランスのとれた良い試験となりました。どうしても回により多少の難易度の変動は見られますが、正答数や素点がCSE2.0に換算されることにより合格ラインは調整されていますので、受験者は合格・不合格だけでなく、分野毎の達成度も合わせて確認することができます。

 大問1番『短文の語句空所補充』は通常どおりの難易度でした。過去にも出題されているおなじみの単語も多く含まれていましたので、十分に対策ができている受験者にとっては短時間で正解数を稼ぐことが可能です。大問1番から3番がReadingのスコアに換算されます。Reading の問題数41問中25問が大問1番の語彙・句動詞の問題であることを考えると、ここでの正解数がReadingスコアに大きく影響します。したがって英検1級合格のためには語彙増強は必須といえるでしょう。ただ、語彙量は大問1番に役立つのみならず、読解問題ではもちろんのこと、ListeningやWritingでのスコアにも大いに反映されるものです。単語集にばかり頼ることなく、できるだけ多くの英語に触れる中で語彙を増やしていくことが理想的です。
 大問2番『長文の語句空所補充』の英文は、2題とも1級としてはかなり読みやすい文章でした。選択肢もさほど迷うものではなかったため、あまり時間をかけずに答えられそうです。以前は、大問2番でかなり迷う問題もあったため、大問3番を先に済ませ、大問2番を後回しにする方も多かったと思いますが、近年は易しくなっているため、大問1番に続いて大問2番を解き、ここでしっかり6問正解しておくというのも「正攻法」かもしれません。
 大問3番『長文の内容一致選択』では、3題のうち2題が歴史物だったことが注目されます。文章自体が極端に難しいわけではないのですが、固有名詞が多いことに加え、人物の相関関係、因果関係などを意識しながら整理して読む必要がありました。迷わせるような選択肢も散見されたため、今回はここで時間をかけてしまった受験者も多かったのではないかと考えます。エッセーを作成する時間を考慮しながらの時間配分が重要でした。
 大問4番『英作文』(エッセー)のTOPICは、[ Is a worldwide ban on weapons of mass destruction an attainable goal? ](大量破壊兵器の世界的禁止は達成可能な目標か?)というものでした。“ban”をどこまでの範囲と捉えるか、達成の期限をいつとするのかなど、TOPICとしてはやや曖昧な印象があります。さらに、核兵器ではなく「大量破壊兵器」となると使用目的も多様であり、かなり自由に書くことができるでしょう。2016年度のリニューアル以降、エッセーでのPOINTSがなくなり書く内容の自由度が増したことに加え、より大きなテーマが出題されるようになっています。POINTSに縛られることなく、書きやすい内容で書けることは受験者にとって間違いなくメリットと言えるでしょう。
 『Listening』は、どのPartもほぼ通常どおりの出題です。
 Part 1はこれまで見られたimplyを含む質問もなく、多くが選びやすい問題でした。
Part 1とPart 2の英国人女性ナレーターの担当問題が聴き取れなかった方は何度も復習しておく必要があります。おそらく今後も同じ方が担当されるでしょう。
 Part 2も通常どおり、大変英検らしいテーマで興味深いものばかりでした。答えのヒントになる部分も比較的特定しやすく、落ち着いて聴くことができれば大きな失点はなかったでしょう。
 Part 3では、通常は1問か2問難しい問題が含まれるのですが、今回は難問も見られず、易化と言えるでしょう。以前のような複雑な状況や数字がらみの出題は極端に少なくなっている印象です。
 Listening中で最も注目されるのがPart 4での特徴的なオーストラリアの英語でした。やや早口であることもあり慣れるまでに少々時間が必要だったかもしれません。今回に留まらず、今後も標準的な英語ばかりの出題ではないものと覚悟をしておいた方がよさそうです。

 では、問題毎に見ていきましょう。

CEL解答はこちら>>

☆試験問題(リスニング含む)はこちらの日本英語検定協会のサイトで公開されます。

問題毎の講評

[1]短文の語句空所補充問題

(1) 有名な登山家の「偉業」なので正解は、4 feats。準1級でも出題されそうな問題から始まりました。三浦雄一郎さんの86歳での挑戦が話題になったばかり。
(2) 経験豊富な面接官は真実の粉飾を見破る。正解は、2 embellishing。「〜を飾る」の意味だが、ここでは「話を盛る」。1 saunter (ぶらつく)は過去に出題のない単語で選んでしまいそう。
(3) 最終合意にいたるまでには解明すべき点がまだ多く残っている。正解は、3 elucidation(解明、説明)。さほど迷わないでしょう。

 ここで、アンケートです。
*本日英検1級 を受験された方にお尋ねします。今回の大問1番 (語彙・句動詞) は前回と比較していかがでしたか?以下の4つから選んでお答えください。
a) 前回より難しい
b) 前回より易しい
c) 前回とほぼ同じ
d) 受験していないが結果を見たい

(4) 購入した絵画が偽物だとわかり落胆。これも準1級でも出題されそうな単語で正解は、 3 counterfeit (偽造の)。それより気になるのは初めての登場であろう 1 obdurate (頑固な)。obstinate、stubbornなどと同義。
(5) 市長選挙戦の最中、メディアが彼の私生活を非難した。正解は、4 assailed。assail A with B(AをBで攻撃する、攻める)。笑ったのが、2 bewitched。“Bewitched”と言えば「奥様は魔女」の原題。市長の私生活ってサマンサとの不倫疑惑とか?サマンサの魔法にかかってしまった?(笑)
(6) 「空港まで送って行くけど…」と言われて「負担でなければ…」と応えている。正解は、2 imposition (義務、負担)。動詞 impose「(税・義務など)を課す」から考えるとわかります。1 aviation (飛行、航空) はairportつながりでしょうか?
(7) ビデオカメラをコンサート会場に密かに持ち込もうとした男性が捕まった。正解は、3 smuggle。「〜を密輸する」だけでなく「〜をこっそり持ち込む」の意味があります。少々意外な出題ではありますが、実は前回の内容一致問題“The Gunpowder Plot” の中でもこの意味で使われていました。火薬が密かにウェストミンスター宮殿(国会議事堂) に持ち込まれていたと。1 crumple(〜をくしゃくしゃにする)。ビデオカメラはくしゃくしゃにはどうしてもできません。
(8) 1人の選手が相手チームの選手を殴ったことから乱闘騒ぎに。正解は、1 brawl(けんか、乱闘)。大リーグの試合を見ていたとき、デッドボール後の両チーム巻き込んでの乱闘騒ぎをbrawlと言っていたのを記憶しています。
(9) 健康状態がよくないにも関わらず、キースは常に前向き。正解は、2 ailing(病気の、不調の)。ailment(病気) から考えるとわかりやすいでしょう。どちらかというと準1級に近い出題。試験中もなにがあろうと、remain positiveは常に重要!
(10) ブレットはいつも身なりをビシッときめているのに、なぜかその日は髪はボサボサ、ワイシャツはしわくちゃ。どうしたのでしょう?正解は、1 meticulous(注意深い、几帳面な)。過去問でもおなじみの単語です。2 roguishは、rogue(悪漢、ごろつき)の形容詞。
(11) 新たな高速道路建設計画に反対する地元住民。彼らの怒号が飛ぶ中、司会者の声が聞こえません。正解は、2 clamor(叫び声、騒音)。こちらもおなじみの出題。
(12) テニスの全国大会の最年少優勝者になったことでザラの身体能力の高さはだれもが知るところとなった。正解は、1 prowess(すぐれた能力・技術)。大坂なおみちゃんもおめでとう!
(13) 敵軍が山頂の洞穴に身を潜めていたため、倒すことができないとわかっていた。正解は、4 ensconced。be ensconced「身を隠す、落ち着く」。これを知らなくても、消去法で選べたかも知れません。1 revoke、2 igniteはおなじみですし、3 launderは「マネーロンダリング」から想像できます。
(14) 「語彙の記憶力を高める良い方法はありますか?」という質問ですが、この内容を語彙問題にするのは結構奇抜。でもその答えはフラッシュカードって、かなり古典的な印象。正解は、1 retention(記憶力、保持力)。動詞が、retain(〜を保持する、心に留める)。2 insanity(狂気)では大変!
(15) DNA検査により、男性の潔白が証明され釈放されました。正解は、4 exonerated。exonerate(〜の容疑を晴らす、〜から解放する)は、同義のacquit、absolveとともに、1級では必須単語です。絶対に落としてはいけない問題。
(16) グロリアは大学の授業料を稼ぐために働いたのに、結局は外食や洋服でそのほとんどを使ってしまった。正解は、3 squandering。squander(〜を浪費する)もおなじみの単語。英検の語彙問題では同じものが繰り返し出題されます。過去問の重要性は今後も変わることはないでしょう。
(17) たとえ厳しく対処したとしても、授業に遅刻してくる生徒は常になくなることなく先生たちを悩ませる。正解は、2 perennial(永続する、繰り返される)。他の選択肢も1級レベルでは難しいものではないでしょう。

*大問1番の難易度についてアンケートを実施中です。現在161票の途中経過ですが「前回より難しい」と「前回より易しい」がなんと同数。私自身は前回とほぼ同じかという印象でしたが、結局語彙は知っているか知らないかというだけですので、個人差によるところが大きいということなのでしょう。

(18) 新婚さんはひと時も離れていたくない、、、お互い夢中です。正解は、1 infatuated (のぼせ上がった)。2 squeamish(吐き気を催す)、3 menial(単調な、つまらない)、4 treacherous(不誠実な)。これらは、新婚ではありえないでしょう。ウケ狙いの不正解選択肢でしょうか?
(19) トラックを避けようと車のハンドルを切った女性。木にぶつかりながらも怪我はなく良かった〜。正解は、2 veered。veer(方向を変える)。veer off 〜「〜からそれる」。同義のswerveとともに必須単語です。
(20) 採掘現場では、労働者が危険な廃棄物にさらされ、重大な事故も頻発していた。空所にはマイナスの内容が入るため、正解は、1 deplorable(ひどい、惨めな)。動詞が、deplore(〜を嘆く、遺憾に思う)。やや準1級よりの出題。
(21) グスタボの妻は、引っ越しをすることに大反対。opposeと相性抜群の副詞と言えば、、、。正解は、3 vehemently(激しく、強く)。1 genially(温和に)、2 haphazardly(でたらめに)、などどれも笑ってしまう。
(22) リッキーは自分を解雇した元上司への復讐を考えていたが、それが無意味だと悟った。正解は、3 get back at 〜(〜に復讐する)。2行目のrevengeの言い換えです。知らない句動詞だったとしても、backがやり返す感じ、atが標的にする感じ、などから推測できたのではないでしょうか?
(23) 自分もすわりたいので「詰めてほしい」とお願いしています。正解は、4 scoot over 〜(横に移動して詰める)。move overと同義ですが、米国でよく使われる表現です。車の後部座席や教会の長い椅子に座るときなど、この問題文のようにお願いして詰めてもらいます。
今日この問題を見て軽く興奮しました。瞬時に10代の頃にバック・トゥ・ザ・フューチャー、、、。初めてアメリカに行ったときのこと。LAのディズニーランドの「カリブの海賊」で、“Could you scoot over a bit?” と言われました。そのときは初めて聞く表現になんのことやら「?」と。その後もアメリカでは何度も聞いた scoot over。なぜこんなに使われているのに学校では習わないのだろう?などと不思議に思うも、その後日本で聞く機会はなく今に至っていた。それがまさかまさか、英検1級で「再会」するとは!! 私にとってはそんな懐かしさ溢れる出題でした。
(24) 職場の飲み会でバカなことをしてしまったダミアン。同僚はなかなかそのことを忘れてくれません。正解は、2 live down「時とともに(過去の不名誉・過失など) を忘れさせる」。この種のことは祭りの最中はよくても「後の祭り」にはならないように気をつけなければなりません。
(25) マックスの母親が唯一信頼を置く食器洗い洗剤は White Flag。正解は、1 swears by(〜に信頼を置く、大いに推奨する)。swearから「忠誠を誓う」ことをイメージしました。句動詞は知らない場合でも、そんな想像から正解できることが非常に多くあります。

大問1番まとめ

 (1)から(21)の語彙問題は前回と比較して同程度、あるいは、やや易化と言えるでしょう。いつもどおりの定番の出題が多く、さほど正答率が低いと特定できる問題はありません。印象に残るのは、変化球の出題だった(7) smuggleと珍しい出題の(13) ensconceでしょうか。
 (22)から(25)の句動詞は前回よりわずかに難化です。特に、(23) scoot overを始め、(25) swear byなどもかなりinformalな口語表現であるため、選びづらいものでした。

 Reading Part における大問1番の割合は非常に大きく、41問中25問です。合格のためには是非ここで多く正解しておきたいところです。回による難易度の変化はわずかですので、常に安定して18問以上、できれば20問以上正解することを目標に頑張りましょう!

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[2]長文の語句空所補充問題

1題目 : Stockholm Syndrome

 誘拐・監禁などの被害者が生存戦略として犯人との間に心理的つながりを築く現象を指す「ストックホルム症候群」。メディアでも取り上げられる内容で理解しやすく、読みやすいパッセージでした。
(26) なぜストックホルム症候群が発症するのか?ヒントは空所後、殺される可能性もある状況下、親子のような依存関係が構築され、ruthless oppressorであるはずの犯人がgenerous saviorのように思えてしまう。正解は4。被害者(人質)の犯人への認識に変化が見られる。
(27) オーストリアで誘拐・監禁されたKampuschは解放後に犯人の死を聞き嘆き悲しんだ。ストックホルム症候群によるものだが、その後多くの嫌がらせを受けることに。正解は1。被害者の犯人への同情は、一般には理解されず受け入れがたい。迷うとしたら3番。out of the ordinaryが「異常な、非日常の」なので、nothing out of the ordinaryだと「日常茶飯事」。第2パラグラフ最初でストックホルム症候群はrareだとあるためこれでは矛盾する。ちなみに統計によると発症は約8%。
(28) わかりやすいヒントは第3パラグラフ4行目から。人質が犯人に対して抱く同情の気持ちは、同様に犯人から人質に対しても存在する(reciprocated)。正解は2。work both ways「双方が影響を受ける」。警察は人質解放のための交渉にこの現象を利用することができる。迷うとしたら3番。among themselvesが指すのは、空所前のlaw enforcement officials。警察が犯人に対して同情? No way! ありえません。

2題目 : Hollywood and China

 中国の経済発展がアメリカの映画制作会社にもたらした変化や影響など。英検にしては珍しくやわらかいテーマでした。難しい語彙が含まれることもなく、こちらもかなり読みやすいパッセージです。
(29) ハリウッドは中国市場を有望だと注目してきたが、空所前にhoweverとあり、空所後ではアメリカにとって不利な内容。実際にはあまり儲かる市場ではない。第1パラグラフ最後の its(=中国市場)contribution ... may be exaggerated の部分がヒントとなり、正解は2。
(30) 空所前には、中国でも映画コンテンツのガイドラインがあることが書かれ、空所後では中国側の要求どおりの修正を入れた映画でも公開許可がおりないことが珍しくないと。正解は2。ガイドラインは有名無実。すべてが政府の意向により説明もなく決定されてしまう。
(31) 第3パラグラフ冒頭では、ハリウッド映画がこれまで、共産主義国家である中国に異なる価値観を紹介する役割を持っていたことが書かれている。空所後では、ハリウッドが制作する映画が最近は変化してきているという内容。以前はチベットの中国からの独立を支持するような映画もあったのに対し、近年では政治色を出さず、中国においても受け入れられやすい作品を作るようになっている。正解は3。価値観を植え付けようとするのではなく、中国に迎合するような作品へと変化。正解選択肢のthe reverseとはアメリカの文化を持ち込むのではなく、中国の文化に合わせること。結局はこれが興行収入にもつながる良き戦略だとハリウッドは判断した。昨年大ヒットした  “Crazy Rich Asians”を思い出します。経済が文化・芸術に影響を与える好例かと。

大問2番まとめ

  犯罪・心理、文化・芸術の分野からの出題でした。1級の読解問題としては、どちらもかなり読みやすい文章です。落ち着いて読めていれば、選択肢もそれほど迷うことはないでしょう。このところ空所補充問題の易化が続いており、これが通常のレベルとして定着しそうです。

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[3]長文の内容一致選択問題

1題目: Enoch Powell and Immigration

  後に「血の川演説(Rivers of Blood)」と呼ばれるイギリスの政治家パウエルによる移民受け入れ反対を唱える演説。1題目からの歴史物ですが Brexitを控え、欧州各国でも移民問題が浮上している中、非常にタイムリーな出題でした。
(32) パウエルの「血の川演説」のmajor motivating factorが問われています。ヒントは第1パラグラフ中程。1968年に人種による差別を違法とする法律が制定され、It was upon this issue that Powell based his objections とあることから、この法律がきっかけになっていた。その後のclaiming ...で、事実上家主が強制的に非白人を受け入れざるを得なかった、とあることから、正解は2。be forced to accept を in an unfair position に言い換え。テナントを人種により拒否する権利を奪われたことがスピーチの引き金になった。
(33) 第2パラグラフより。パウエルの演説による支持率の低下を心配した保守党幹部は彼を党から追放した。一方、国民の間では彼に共感する声が上がるようになり、世論調査でも大半が彼を支持。党の思惑とは裏腹に、パウエルの演説をきっかけに保守党への支持率は高まり、1970年の選挙でも勝利を収めた。正解は1。保守党は移民問題に関する有権者の気持ちを理解していなかった。out of touch with 〜「〜と接触がない、〜に疎い、気づいていない」。
 (34) これは3問の中で最も易しい問題。60年代にパウエルは「人種の融和などありえない」と主張したが、50年が経た今、多くの移民を受け入れ社会における多様性が高まる中で、“British” としてのアイデンティティの概念も社会の変化に合わせ(in step with)柔軟になってきている。正解は4。

2題目: Language and Emotions

 言語と感情の関係性。英検らしいテーマですし、英語を学ぶ我々にとっては大変興味のあるところでもあります。他の2題と比較すると、少しホッとする読みやすいパッセージでした。
(35) ダーウィンの説は3行目から。人の感情は外部からの刺激に対する無条件の反応であり、言語や文化によって左右されることはない。hardwired(生来備わっている) であることから、正解は3。across languages and culturesがuniversalに言い換え。易しい問題でした。
(36) Barrettによると、人間の感情の多くは生まれつきではなく、過去の経験から脳で作られるもの。つまり、感情は経験や文化により後天的に「習得」するものだと考えられる。正解は2。ヒントとなるのは、第2パラグラフ5行目のRatherから。人は過去の経験を利用して知覚情報を理解し、それに反応する。Youtubeでこの説を唱えたLisa Feldman Barrettのスピーチを見ることができます。彼女の声を直接お聞きください。
Making Emotion (How Emotions are Made) youtube.com
(37) 第3パラグラフは、言語が感情に与える影響について。Barrettによると、ドイツ語からの借用語 schadenfreude(他人の不幸を喜ぶ気持ち)により、多くの英語話者がそれまでなかったschadenfreudeの感情を自然に感じるようになった。正解は4。答えやすい問題でした。
日本語の「もったいない」が海外でそのまま使われているのも、単に waste では表現できないからでしょうか? 外国の言語や文化を知ることは人の感情を豊かにする? 「言語」と「感情」は、まるで鶏と卵のよう

3題目:Operation Gladio

 冷戦時代にNATOとアメリカの下で行われていた諜報活動「グラディオ作戦」。今回2つ目の歴史物です。選択肢は比較的選びやすいのですが、なにしろ固有名詞の数に圧倒されます。ざっくりと流れをつかむ読み方をすることがポイントです。
(38) 第1パラグラフでは、存在が暴露されたグラディオがcapable military forceであることが書かれ、第2パラグラフでは、グラディオ作戦が “completely outside the law” であり、政府の権限の下での正式な活動ではないことから、正解は4。本文続きの Unsurprisinglyからの this caused a great deal of controversy when it came to light.  質問文のuncoveringはcame to lightの、major political scandalはgreat deal of controversyのそれぞれ言い換えになっている。
(39) CassonはPeteano爆破テロ事件を調査する中で、グラディオの存在を確信した。正解は1。第4パラグラフにて、イタリア首相がそれまではグラディオの存在を否定していたことが書かれ、証拠(smoking gun) によって彼のprevious assertionsの虚偽が明らかに。
(40) 第5パラグラフ。CassonはPeteanoでの爆破テロは、左翼を装って不安と緊張を煽る strategy of tension(緊張戦略)だと確信した。これにより左派勢力を弱体化させ、世論を操作することで統制を強化しようとしたことから、正解は1。
(41) 第6パラグラフで、GanserはテロにはCIAも加担しており共犯であるとしているが、第7パラグラフでは、howeverから始まり、裏付けが不十分であるなどGanserに対する批判が書かれている。正解は2。ヒントとなるのは終わりから10行目から。Ganser's primary source lacks credibility が、選択肢では unreliable sourceに言い換えられ、the damning testimonyからremain sealedまでがother factorsの内容。これらのother factorsを考慮すると「CIAの関与を完全にproveできないのと同様にdismissすることもできない」。つまり、選択肢2の ... should not be disregarded となる。disregardはdismissの言い換え。この箇所のみで答えられるので意外とサービス問題。

 

3番まとめ

 前回と同様、2題の歴史物を含む構成でした。パッセージの難易度はほぼ同程度ですが、前回よりやや選択肢が選びにくい印象です。“Powell”の(33)、 “Language”の(36)あたりは正答率が低くなるでしょう。比較すると“Gladio”の選択肢はわかりやすく作られています。“Gladio”は「平常心」で読むことが大切です。込み入った内容で面倒なものを最初に片付けてしまうというのも一つの作戦です。名付けてグラディオ作戦?(←違う! ) 食事のときも「好きなものから食べる派」と「嫌いなものから食べる派」がありますね。
 冗談はさておき、重要なのは時間配分です。今回の空所補充問題はかなり短時間で迷わず答えられるものでした。内容一致問題であまり時間を使ってしまうと、正解できるはずのものを落としてしまうかも知れません。どの1問もCSE2.0に同様に反映されることを意識しましょう。
 最後にReadingセクションについて。大問3番までの41問中の正解数がReadingのスコアとしてCSE2.0に換算されます。まずは、41問中30問の正解を目標にすると良いでしょう。大問1で20問正解できれば、大問2、3でわずか10問の正解です。いかに語彙が重要かがわかるかと思います。

 大問1番に関するアンケートの結果が出ました。なんと「難化」と「易化」が同数。さらに「ほぼ同じ」と答えた方もほぼ同数。難易度が安定しています。対策がしやすい!!とも言えるでしょう。
*本日英検1級を受験された方にお尋ねします。今回の大問1番(語彙・句動詞) は前回と比較していかがでしたか?
19% a) 前回より難しい
19% b) 前回より易しい
20% c) 前回とほぼ同じ
42% d) 受験していないが結果を見たい

 大問2番、3番では、難しい箇所であまり時間かけ過ぎず、比較的読みやすい問題で確実に正解を増やしていくことです。繰り返しになりますが、TOEICと同様に、どの1問も同じ重さです。1問は1問、、、。それなら易しい問題(おいしい問題?)を優先させた方が断然お得です。

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[4] 英作文

* Write an essay on the given TOPIC.
* Give THREE reasons to support your answer.
* Structure: introduction, main body, and conclusion
* Suggested length: 200-240 words
* Write your essay in the space provided on Side B of your answer sheet. Any writing outside the space will not be graded.

TOPIC :   Is a worldwide ban on weapons of mass destruction an attainable goal?

 問題冊子の青シールを破ってまず確認したのはエッセーのTOPIC。今回の第一印象は「また・・・」というものでした。
TOPIC: Is a worldwide ban on weapons of mass destruction an attainable goal?
(大量破壊兵器の世界的禁止は達成可能な目標か?)

 以前にも見たことのあるような定番のTOPICです。2016年第1回でも、“Agree or disagree: World peace is an achievable goal”が出題されています。したがって前回のTOPIC: Has a university degree in the humanities lost its relevance in today’s world? のような「驚き」はありません。そして、これはNoで答える方が多いだろうと・・・。

 ここで、2つ目のアンケートです。
*今回のエッセーですが、どちらの立場で作成しましたか?
TOPIC: Is a worldwide ban on weapons of mass destruction an attainable goal?
a) Yesで書いた
b) Noで書いた
c) 受験していないが結果を見たい

 まず最初に、TOPICを正確に理解しましょう。weapons of mass destruction(大量破壊兵器)といえば、核兵器(nuclear weapon)をすぐに思い浮かべますが、他にも化学兵器(chemical weapon)や生物兵器(biological weapon)なども含まれます。今回のTOPICが “a worldwide ban on nuclear weapons” ではなく、“weapons of mass destruction” と、より広い意味での出題であったのは注目すべき点です。核兵器だと国家間の争いをイメージしますが、化学兵器、生物兵器となると、国内での用途もさまざま考えられるでしょう。
 TOPICのan attainable goal(達成可能目標)の表現は曖昧。たとえば、in a decade to come(今後10年で)、in a half century(半世紀で)などが特定されていればもう少し答えやすいですが、漠然と期限なく「達成可能か?」でした。「当分は無理だけどいつかは...」というのもありでしょうか。

 さて、それでは本題です。まずはYes/Noどちらの立場で書くかを決めましょう。どちらにしても理由を3つ挙げる必要がありますので、思いつくまま考えられる限りのアイデアを書き出しながら立場を決めるのが良いでしょう。その際、書き出した理由を英語で表現できるか? 具体例などでサポートできるか? なども考慮します。おそらく今回はNoで書いた方が多かったのではないかと予想します。Yesで書くためには、Noの裏返しで「○○が解決すれば達成可能・・・」というような書き方になりがちかも知れません。
 Noの立場で「達成するのは不可能」とするのであれば、1) 抑止力としての保有、2) 永続的な対立(食料・エネルギー・領土問題)、3) 技術開発による兵器の多様化、4) 禁止条約に不参加の国の存在、5) リーダーシップの欠如、6) 核軍縮の影響、7) 化学兵器・生物兵器の手軽さ、8) 伝統・文化・宗教の違い、9) テロの脅威、10) メディアからの影響、11) ナショナリズム、12) 止まらぬ拡散、などが考えられます。できるだけ具体的にサポートしやすい理由を選ぶとよいでしょう。
Yesの立場で「達成は可能」とするのであれば、1) 国連の役割、2) 禁止条約の存在、3) 罰則の強化、4) グローバル化(国際理解・文化交流)、5) 外交政策、6) 国際協力・経済援助、7) 各国政府による規制強化、8) 環境への影響、9) 道徳教育による効果、10) 人権の尊重、など。このあたりから「○○だから大量破壊兵器はなくなる!」と主張することになるでしょう。書き方としては、Noの理由にも少し触れながら「確かに難しい点はあるが…」と譲歩を入れると説得力がありそうです。
 今回のエッセーも難しかったと思います。前々回のオリンピック、前回の教育のテーマから一転、大きな大きな国際問題が出題されました。今後も回によってさまざまなTOPICとなりそうです。何が出ても速やかに対応できるように準備しておかなければなりません。
 エッセーは「内容・構成・語彙・文法」の4つの観点が各8点満点(合計32点満点) で採点され、それがCSE2.0のスコアに換算されます。Reading((大問1、2、3) での1問はCSE2.0に換算すると「合格点」あたりでは5点ほどに相当しますが、Writingでの1点はCSE2.0では15点以上に相当します。
 エッセーは時間切れにならないよう、必ず最後まで書くことが合格のためには必須です。そのため、Reading(大問1、2、3) との時間の兼ね合いには十分に気をつけて解答を作成するようにしましょう。

 

アンケートの結果です。

*今回のエッセーですが、どちらの立場で作成しましたか?
TOPIC: Is a worldwide ban on weapons of mass destruction an attainable goal?
27% a) Yesで書いた
40% b) Noで書いた
33% c) 受験していないが結果を見たい

エッセーに関するアンケートにご協力いただきありがとうございました。結果は予想どおりNoで書いた方が多かったですが、思ったほど差は大きくなく、Yesの解答を作成された方もかなりいらしたようです。

CEL解答はこちら>>

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英検1級1次試験解説セミナー>>
2月3日(日)14:00-16:30
場所:CEL英語ソリューションズ東京校 *通信受講もあります。
リスニングも含め、ツイッターには入りきらなかった内容満載で「英検」を語ります。是非英検と仲良くなりましょう。それが合格への大きな一歩!


以下2019/02/06追加

[5]リスニング

Part 1

No. 1 なんとか新商品の生産開始を予定どおり4月に間に合わせたいと考えている男性に対し、無理をせずに上司に相談するべきだと主張する女性。両者の意見の相違が聴き取りのポイントでした。ヒントは、女性の you should talk to the director の部分。彼に4はunreasonable であることを伝えるべき、ということは生産開始を延期するよう求めることになる。正解は2。have 〜 on one’s hands 「(困難な状況など)を抱える」。
No. 2 就活をせかす母親と少しゆっくりしたいと先延ばしにする息子の会話。後半から、息子は近く退寮して実家にもどるつもりだったが、彼の部屋は父親が書斎として使用しているため使えない。つまり母親は、息子が早く就職して独立することを望んでいる。正解は1。母親の最後の発話、I wouldn’t … / I’d seriously reconsider … は「私なら…」と表現しながら婉曲的に息子に気持ちを伝えている。
No. 3 女性が庭に植える植物を探しています。店員が外来種を進めたところ、値段が気になったものの結局買うことに。その理由は、they live for years の部分。植え替えの必要もなく長持ちするため、長い目でみれば割安になります。正解は3。
No. 4 イギリス人女性の発音が聴きにくかったかもしれません。最初のprepareの発音なども特徴的です。冒頭のpatientsや overdue accounts などから病院の経理に関する会話であることがわかる。請求の未回収が多いため困っている様子。ヒントは最後の男性の発話、It might be worth rethinking our billing practices。請求の方法を見直した方がよいと言っていることから正解は4。
No. 5 アメリカの大学で勉強しているトモコが日本に里帰りします。ビザの手続きを忘れていたため、このままではアメリカにもどれなくなってしまいます。男性が、You’re supposed to submit the form … two weeks before you travel. と言ったのに対するトモコの But I leave in three days! という発言から、正解は1。I-20 permission form を the necessary document と言い換えています。
No. 6 女性上司と男性部下の会話は英検ではよくあるシチュエーション。男性は女性のやり方に不満があるらしく関係はぎくしゃくしています。最後の女性の発話がヒントとなり、正解は1。女性が男性を差し置いてマネージャーに昇進したため、男性にはやっかみがある様子。get used to I t「慣れなさい(私が上司であることを受け入れなさい)」。the one who writes the performance reviews 「人事考課をする人(= 上司)」。
No. 7 ある会社員の大発明が企業に大きな利益をもたらしました。発明した社員はその報酬が不十分であると会社を訴えることに。どこかで聞いたことのあるようなお話です。男女の意見が異なる点をしっかり聴き取りましょう。質問は女性の意見について。最後の発話、It sounds to me like he’s being a bit selfish. から、正解は1。選択肢3 は男性の考え。男女の意見が異なるパターンの問題では質問文を聞き逃さないように注意が必要です。
No. 8 社内電話で女性が男性に相談しています。2週間前にパスワードを変えるように言われていたけれど、すっかり忘れてしまい、Now I can’t access the network の部分から、正解は4。会話の前半にヒントがあるのは比較的珍しいが、素直で正解しやすい問題でした。
No. 9 女性が入居したアパートは築30年でさまざまな問題が。さらに、大家さんの対応が悪く女性はイライラしています。正解は3。大家さんの対応の悪さを、It (= her apartment) is not being satisfactorily maintained. と、アパートを主語にして受動態で表現しています。長い会話ですが、前半を聴くだけで答えられてしまいます。what’s the catch? 「どんな落とし穴(問題)があるのか?」。
No. 10 カーステンが男女2人からの人事面接を受けています。資格も申し分なくほぼ採用が決まりそうですが、彼女が気になるのは契約開始時期。I know the contract period begins from April, but is there any way to move that forward? (開始時期を繰り上げることはできませんか?)と言っていることから、正解は2。move forward はここでは、4月より時期を早めること。3人による長い会話なので情報量は多いですが、前半部分だけで答えられてしまう、これも易しい問題でした。

Part 1まとめ

  前回と同様、英国人の女性ナレーターの発音が聴き取りづらいと感じた受験者もいたかもしれませんが、全体的にはゆっくり話されていて聴き取りやすい会話ばかりでした。テーマは仕事関連が最も多く、その他には家庭、買い物、旅行、不動産など、通常どおりで傾向に変化は見られません。
変わった点としては、前回implyを含む問題が10問中なんと4問あったのに対して、今回は1問もありませんでした。そのせいもあるのか、選択肢は素直なものが多く、言い換えもわかりやすいものばかり。以前に出題された問題の再利用も多く、全体的に易化と言えるでしょう。No. 1、No. 2、No. 4、No. 6にややわかりづらい表現が出てきましたが、それらの表現をたとえ知らなくても文脈から判断できる範囲でしたので、大きな失点にはならなかったでしょう。

Part 2
  1. : Gut Bacteria  
    No. 11 人間の腸内には多くのバクテリアが存在し、それらが重要な役割を果たしているのは知られている。前半3文目のHowever以降で、Lewisは先進国での生活様式や食生活によって腸内細菌の数や種類が変化するのではないかと考え、マツェ族の腸内細菌と現代のアメリカ人のそれとを比較した、と述べられているので、正解は4。
    No. 12 後半は、Lewisの研究結果から。アメリカ人の腸内細菌はマツェ族よりはるかに多様性に欠けていることがわかり、このことが現代人の健康にどのような影響を与えるのかが、研究者たちの間で研究対象となっている。したがって正解は2。 。
  2. :Tackling Scalping
    No. 13 ダフ屋は多くの国で存在し、法律で取り締まる試みがされているにも関わらず、market forces make it (= scalping) simply inevitable。この部分から正解は2。チケットの需給バランスから成り立つ犯罪であり、取り締まるのは事実上不可能である。
    No. 14 ホッケーチームLA Kingsは独自のチケット販売システムを考案した。チケットの転売は公式サイトで行うようにし、This means the LA Kings also take a cut of the proceeds from the resold tickets から、正解は1。チケットの転売から利益を得るようなシステムにした。正解は1。cut「取り分、分け前」。proceeds「利益」。
  3. : Dealing with Death
    No. 15 高齢の末期患者に対する過度な治療は費用がかさみ、患者とその家族にとってはストレスの原因にもなる。2010年の研究では、手術のような体への負担の大きな治療を受けても、単に症状や精神的ストレスを和らげる行為と比較して延命効果はないことがわかった。正解は4。alternatives to surgery は、relieving their symptoms and mental stress の言い換え。おそらく1を選んだ受験者が多いだろう。第2文に、leading to enormous medical costs とあるが、これは2010年の研究結果ではない。難しい問題でした。
    No. 16 後半から、Dr. Gawandeは末期医療を変えるためには患者側が死の受け止め方を改め、残された日々の質を高めることを優先するべきだと考えている。正解は3。prioritize はfocusing on improving … の言い換え。これは易しい問題。
  4. :  Petrospheres
      No. 17 1930年代、コスタリカで発見された石の球体 “petrospheres” は紀元600年から1500年に原住民によって作られたとされているが、彼らはスペイン人に征服されたため、記録も残っていない。正解は3。原住民が絶滅したことにより、彼らが作ったpetrospheresの役割も謎のまま。
    No. 18 各地で発見されるpetrospheresに共通するのは、they are integrated into local legends の部分から、正解は4。それぞれが地元の言い伝えの一部として取り入れられている。associated with … は integrated into … の言い換え。選んでしまいそうなのが1の選択肢。前半でコスタリカのpetrospheresは原住民によって作られたとあるが、ここで問われているのは petrospheres around the world なので誤りとなる。正答率の低い問題だと予想します。 。
  5. :Environmental Protection Laws
    No. 19 環境への関心は高まっているが、政治家は環境保護法を通過させることに前向きではない。正解は2。彼らは環境保護規制により企業は競争力を失い、雇用率にも悪影響があるのではないかと考えている。
    No. 20 後半の最初の文、laws protecting nature and animal habitats have far-reaching fiscal benefits がヒントとなり、正解は1。環境保護主義者であるJuniperは、環境保護法は経済発展につながると考えている。これは易しい問題。第2パラグラフの冒頭がヒントで、その後は具体例として害虫を食べる鳥や受粉に役立つ蜂があげられているので理解しやすいパラグラフ構成でした。
Part 2まとめ

 前回は5パッセージ中2つが3パラグラフ構成で内容のまとまりがつかみにくいものでしたが、今回はすべてが2パラグラフ構成で、きれいに1パラグラフから1問ずつ出題されており、比較すると正解は見つけやすかったことでしょう。特に聴きづらいというパッセージもなく、前回よりわずかに易化。テーマとしては、生物、犯罪(+IT)、医療、考古学、環境などは通常どおり。読解問題では、今回も科学系の話題がありませんでしたが、リスニングのPart 2では相変わらず多く出題されています。
言い換えがわかりづらく難しかったのは、No. 14とNo. 15。さらに、No. 15とNo. 18は質問文をよく聴く必要がありました。Part 2の質問文は、Whatから始まるものが圧倒的に多いのですが、前回に引き続きHowから始まる疑問文が2つ、Why疑問文が1つありました。とはいえ、What以外の疑問詞から始まる疑問文の難易度が高いというわけではなく、特に意識する必要はないでしょう。Part 2は毎回、興味深い内容のパッセージが並びます。ワクワクして楽しみながら聴くことが目標です。

Part 3
  1. コンピューター販売店のラジオコマーシャルを聞いています。新しいノートパソコンが欲しいのですが、店に行かれるのは日曜の午前中のみ。質問文にも重要な条件がついています。無料でワイヤレスのマウスを手に入れるにはどうすべきか? What should you do のあとに不定詞が続くパターンの質問文はたまにありますので、しっかりチェックしましょう。
    No. 21 最近Part 3での効果音が少なかったのですが、いきなり元気な音楽から始まりました。中間部の And we’re offering Fantastic freebies からがヒント。freebie「無料の品」。ワイヤレスマウスをもらう方法として、選択肢2のワークショップに参加することもできますが、これは土曜日開催。続く or make a purchase of $350 or more any time this weekend から、正解は3。易しい問題でした。
  2. 来月(6月)に、6日間の予定で Blue Canyon 国立公園でハイキングをする計画を立てています。国立公園のインフォメーションを聞き、最初にすべきことを選びます。
    No. 22 選択肢4の「登録する」のは到着してから(upon arrival)。第3文、anyone staying overnight must use our official campsites から、宿泊を考えている人は公式キャンプ場の予約が必要。オンライン予約で、first-come, first-served basis。さらに、the sites fill up quickly from May through September とあることから、キャンプ場の予約が最初にすべきこと。正解は1。選択肢2のキャンプファイアの許可を取るのも到着時。 。
  3. 新会社のマーケティング部長として今後数ヶ月にわたり、月3回の販促イベントを予定しています。上司からのボイスメールを聴き、最初にすべきことを選びます。
    No. 23 上司は海外出張で不在になるため、イベントの開催を心配しています。ただし、選択肢1のイベントの数を減らすのではなく、If you’re planning more (than one a month), let’s hire a freelance event planner … の部分から、正解は4。freelance event planner を outside specialist に言い換え。選択肢2の hire a full-time manager は、By early next year なので来年の話。
  4. 予定している手術について医者から説明を受けています。以前、ある抗生剤を服用して発疹が出た経験が。質問は定番の What should you do?
    No. 24 以前に飲んだ抗生剤の話は中間あたりから。You said you had a reaction to an antibiotic …。reactionはrashの言い換え。その後の Try to find out which drug it was and notify me … の内容から正解は2。Part 3としては、非常に選択肢が長く読むのが大変だったかもしれませんが、その点以外は易しい問題。 。
  5. シリコンバレーでIT 企業を立ち上げたばかりのため、スポンサーシップ・プログラムへの参加を希望しています。プログラムの管理者からアドバイスを受けています。
    No. 25 ヒントは後半、you’ll have to explain what differentiates your start-up from others. から。E-Win のプログラムに参加するのは競争率が高いため、選ばれるためには他企業との違いを明確に示す必要がある。さらに、you’ve got to work that out before starting the application. の箇所から、正解は3。differentiatesを makes your start-up unique に言い換え。選択肢2の申請書の提出ももちろん必要ですが、質問文が What should you do first? であり、最初にすることなので、申請書の提出ではなく「自社の独自性について考えること」が正解。

Part 3まとめ

 特に目立った出題はありませんでした。最近のPart 3 の特徴である (1)シチュエーションが短い(以前は4 行が普通だったのが、最近は3 行が多い)、(2)シチュエーションに複雑な条件が含まれない、(3)数字がらみの問題が少ない、(4)以前と比べて長い選択肢が見られるようになった、などは今回も変わらぬ傾向でした。
前回と比較すると惑わせるような問題は少なく、シチュエーションを読みキーワードを待ち構えて聴いていれば、パッセージ内のヒント箇所が容易に特定できるような基本的な問題です。ただし、No. 22、No. 23、No. 25 はいずれも What should you do first? の質問なので、最初にすべきことを選ぶ点に注意しましょう。集中力が切れてくるころですが、ぜひ頑張って5 問中4 問は正解したいところです。

 

Part 4
 

 オーストラリアのコンサルティング会社の女性マネージャー Siewan Ren にインタビューをしています。特徴ある話し方で、最初は慣れるまで少々驚きました。
No. 26 「クライアントが協力的で彼女のアドバイスに耳を傾けるか?」との質問に対して、CFOやシニアマネージャーはかなり協力的だが、ジュニアレベルでプロジェクトへの関わりが少ない人になると、they might be a bit more reluctant to give us their time or to take on some of our suggestions となり、あまり協力的ではない。正解は3。わかりやすい問題でした。
No. 27 彼女によると、政府機関のファイナンスチームの効率が悪いのは、人材やシステムへの投資不足が原因。最前線のサービスへの投資ばかりが優先され、ファイナンスは裏方のサポートサービスだと考えられていることから、正解は2。インタビューの so agencies prioritize spending on essential front-line services が、選択肢では The agencies are less likely to focus on them (= the finance systems) than on front-line services に言い換え。

Part 4まとめ

 やや早口であることに加え、オーストラリア特有の発音やイントネーションであるため、聴きにくいと感じた受験者もいたかもしれません。前回がかなりゆっくりした話し方であったことを考えると難化です。ただ、質問に対する答えはどれも意外なものではなく、想定内であるため理解しやすく、選択肢は前回よりもさらに短くなりました。したがって全体としてはやや難化という程度でしょう。
Part 4 は、Listeningの中でも回による難易度の変化が最も激しいPartです。ゲストの国籍や話し方もさまざまですが、常に英検1級のレベルで聴き取れるべき範囲内の出題になっています。普段からさまざまな発音に慣れておくことも効果的な対策になるでしょう。

 

【後記】

 受験をされた皆さま、大変お疲れさまでした。今回もどの問題をとっても大変興味深く、勉強になるものばかりでした。受験後に試験問題をそのままにするのではなく、必ずしっかりと復習をしておきましょう。なぜ不正解だったのかを明らかにするとともに、正解した問題も本当に正しい理解をしていたのかも確認しましょう。これが今後の受験にも必ず役立つことと思います。合わせて当校実施の本試験解説セミナーもご利用いただければ嬉しく思います。今回受験をされなかった方も是非これをきっかけに挑戦してみてください。皆さまが、英検1級に見事合格されることを心よりお祈り申し上げます。

CEL 英語ソリューションズ

田中亜由美

(2019/02/06更新)

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