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通訳ガイド1次試験速報レポート

2017年度通訳ガイド(通訳案内士)1次試験分析速報


英語編日本地理・歴史・一般常識編】  

2017年通訳ガイド(通訳案内士)1次試験速報レポート 英語編

《試験の概観》

【1】問題傾向
 大問3番までの英文は、例年と変わらず、いずれも日本関連のテーマである。最も注目される変化は、これまで受験者を悩ませてきた大問2番<英文解釈問題 2>の整序問題がなくなったことである。代わりに空所補充や語句の意味を問う比較的答え易い問題が出題された。また、大問3番<英文和訳問題>の英文が短く、選択肢もかなりシンプルになった。
 その他のセクションでは大きな変化は見られない。
 全体として極端な難問がなくなり、基礎的な英語力を客観的に測定する出題であったと言える。

【2】問題量
 問題数に大きな変化はなかったが、英文を読ませる量はかなり減った印象である。特に3番<英文和訳問題>の本文や4番<和文英訳問題>、5番<日本事情関連英作文問題>の選択肢で顕著に見られる。「並べ替え」の問題がなかったことを考慮すると、昨年度に比べて時間の余裕があり、じっくりと考える時間が確保できた受験者が多いと思われる。
多くの問題を短時間で処理する能力が問われるTOEICとの棲み分けが明確となり、受験者にとっては有益である。

【3】難易度
 2番の「並べ替え」問題がなくなったことで、易化の印象が強くあるかも知れない。確かに、大問の3番までを見ると、昨年度よりも解きやすい問題が目立つ。しかし、配点の大きい4番は、前回よりやや難化傾向にあり、問題数が6問から5問に減ったことで、ここでの失点は点数に大きく影響する。さらに5番でも選択肢を慎重に選ぶ必要があることを考えると、全体として大きな「易化」とは言い難い。


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《大問ごとの分析》

【大問 1】 英文解釈問題 1 (10点)
 <難易度> 中
 <配点> 10点
 <理想得点> 8点以上
 <予想平均点> 5点

 日本のガイドブックからの抜粋。配点が、昨年度までの15点から10点に下がった。特に、1-5は5点から2点へと大きく配点を下げている。日本の鉄道に関しての馴染みのある話題であるため英文は読みやすいが、1-4の空所補充は事実上知識を問う問題であり、東京近郊に住む受験者に有利である点には疑問を持つ。1-2の同義語を選ぶ問題が最も選びにくく、正答率が低いと予想される。
1-3と1-5は、丁寧に英文を読んで答える必要があるが、いずれも配点は2点であり、試験の後半と比較すると、落としたとしても影響は少ない。

 ≪解答≫
1-1 (2点) (3)
1-2 (2点) (8)
1-3 (2点) (4)
1-4 (2点) (2)
1-5 (2点) (3)

【大問 2】 英文解釈問題 2 (15点)
<難易度> 低
<配点> 15点
<理想得点> 13点以上
<予想平均点> 10点

 工場夜景ツアーに関する文章だが、語数は昨年よりもやや少なく、かなり読み易い。
大きな変化は、昨年までは見られた難解な整序問題が姿を消したことである。代わりに空所補充や語句の英訳、和文英訳などの出題となり、配点が計15点となった。
全体的に正解しやすい問題が多いため、得点源としたいところだ。2-5が、英文を挿入する箇所を選ばせる新傾向の問題だったが、事実上2択に絞ることができ、それほど難易度は高くない。なお、この形式の問題は、昨年リニューアルが行われたTOEICでも新たに加えられている。

 ≪解答≫
2-1 (各1点 x 2 = 2点)
a (2) / f (1)
2-2 (2点)  (4)
2-3 (3点)  (4)
2-4 (各1点 x 4 = 4点)
2 (3) / 3 (2) / 4 (4) / 5 (3)
2-5 (2点) A
2-6 (2点) (2)

【大問 3】 英文和訳問題 (各3点x 5 = 15点)
<難易度> やや低
<配点> 15点
<理想得点> 12点以上
<予想平均点> 9点

 出題形式や問題数は昨年と同様だが、本文の語数は大幅に減り、約半分の長さになった。さらに、下線部も短くなったため、それに伴い日本語訳の選択肢も短い。昨年と比較すると、かなり時間が短縮できたはずだ。茶道に関する解説書からの抜粋なので、背景知識も和訳の助けになったであろう。また、昨年は下線部の英文が、倒置などを含み構文が取りにくかったり、訳しづらい表現があったのに対して、今回の問題は非常にシンプルな基礎的な英語力を問う問題になっている。文法的な難しさがなかった反面、ある特定の単語が正解を選ぶ決め手になっている問題が目立つのが今回の特徴である。
3-1では “ultimate means”、3-2では “apart from 〜”、3-3では"intact”、3-4では“interplay”、3-5では “found” と “the art”
に定冠詞があることがポイントだった。

 ≪解答≫
3-1 (2)
3-2 (1)
3-3 (4)
3-4 (3)
3-5 (3)

【大問 4】 和文英訳問題 (各6点x 5 = 30点)
<難易度> 中
<配点> 30点
<理想得点> 24点以上
<予想平均点> 16点

 出題形式は変わらないが、昨年より問題数が1問減ったため、各6点と1問あたりの配点が高くなった。今年度もここでの出来が合否に大きく影響すると思われるため、大きな減点の無いよう特に慎重に解く必要がある。英文の長さは、昨年より全体に短くセンテンスもシンプルだが、迷わせる選択肢が散見されるため、難易度は通常レベル。不正解の選択肢のパターンとしては、「文法上の誤り」と「和文の意味とは異なる」ものが目立った。

≪解答≫
4-1 (1)
4-2 (3)
4-3 (4)
4-4 (2)
4-5 (3)

【大問 5】 日本事情関連英作文問題 (各5点x 6 = 30点)
<難易度> やや低
<配点> 30点
<理想得点> 25点以上
<予想平均点> 18点

 全体に昨年度よりもかなり選択肢が短くなっていて読み易い。過去2年間を見ると、5-1の写真問題は、選択肢の誤りを見つけ不正解を除外していくタイプの問題だったが、今回は5-2以降の問題と同様に不正解選択肢が、他の事象の説明になっている。
5-1は、写真から函館山からの夜景であることは明白。 (5)の選択肢のみ山が特定されておらず突出している。
5-2は、地図から京都であることがわかるので事実上の2択。清水寺の本堂ではなく正門の写真であったのが意外な出題だった。
5-3「祇園祭」、5-4「おでん」は特に問題なく正解できる。
5-5「塔頭」は、正答率は他より低いと予想されるが、明らかな不正解を除外していくと2択に絞れ、確かな知識がなくても正解できたかも知れない。
5-6「能」は、基本中の基本。

 ≪解答≫
5-1 (5)
5-2 (2)
5-3 (3)
5-4 (5)
5-5 (1)
5-6 (4)


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《2017年の結論》

 「並べ替え」の問題がなかったことで、すべての問題に落ち着いて取り組むことができたのではないだろうか。
 ただ、問題用紙が昨年と同様に冊子形式で、大問3番までの本文と問いが見開き構成でないため、ページをめくりながらの解答となり解きづらかったかも知れない。
 そのような改善の余地は見られるが、全体的には、通訳案内士に必要とされる英語力を審査する良い試験になっている。
 上記の予想平均点を合計すると58点となり、難易度としても適切なレベルである。
 日本政府観光局が発表したガイドラインによると、原則として70点が合格ラインば必ず合格となる。しかし、英語の筆記試験が免除となるTOEIC840点レベルで必ず70点を超えるかといえば疑問が残る。
 そのように考えると、免除者とのバランスを考え、合格ラインは70点よりも低めに設定される可能性も否定できない。
 自己採点で70点を超えた受験者はもちろんだが、低く設定されることも想定し、60点台の後半以上である場合には、迷わず2次対策に着手した方が良いだろう。
 
 さて、みなさまの手応えはいかがでしょうか。この続きは是非CEL英語ソリューションズの「1次試験解説セミナー」に参加して、出題のポイントの詳細と正解に至る過程をしっかりと理解していただきたい。特に、4番と5番の英作文問題は2次試験対策としても大いに役立つ内容である。

 最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

CEL英語ソリューションズ
田中 亜由美
(2017.08.24更新)

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2017年通訳ガイド(通訳案内士)1次試験速報レポート
日本地理・歴史・一般常識編

全体の傾向

 2015年度から新しいガイドラインが適用され、出題形式が一新された。
また、日本地理と日本歴史の合格ラインが従前の60点から引き上げられ、70点となった(一般常識は60点と変化なし)。
ところが、新ガイドラインでは、「基礎的な知識を問う」と定めておきながら、例年、特に日本地理、一般常識において、難易度が非常に高い。

2014年以前のガイドラインにおいては、日本地理・日本歴史・一般常識の3科目に関して、受験者全体の平均点がおおむね合格ラインとされており、事実、ガイドラインにその旨が記されていた。2015年改訂のガイドラインではその文言
が消え、「絶対評価」による合否判定という表現に変更されたものの、CEL合格者の報告に基づくと、2015年度は、日本地理が45点前後、日本歴史が60点前後、一般常識が45点前後、2016年度は、日本地理が60点前後、日本歴史が70点前後、
一般常識が45点前後で合格と、かなり変動しつつも、「合格ライン」=「平均点」という判断基準は継続されているようである。

このように、年度や科目によって実際の合格ラインがガイドラインの合格基準とかなり乖離することが多いため、2017年改訂のガイドラインでは、『実際の 平均点が、合格基準点から著しく乖離した科目については、当該科目の試験委員と試験実施事務局から構成される検討会を開催する。その結果、必要があると判断された場合には、合格基準の事後的な調整を行う。この調整は、平均点の乖離度及び得点分布を考慮して行う。』という文言が再び加えられた。

本レポートでは、改訂ガイドラインの「合格ライン」=「平均点」という基準に基づき、絶対合格ライン(日本地理・日本歴史=70点以上、一般常識=60点以上)を《理想得点》とする一方、我々の経験値から《予想平均点》を出し、それを元に「予想平均点」=「予想合格ライン」を定めた。参考にしていただきたい。

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日本地理

《概観》

【1】難易度は?→かなり高め
【2】予想合格ラインは?→43〜46点か。
【3】問題傾向は?

2015年は世界遺産、2016年は広域観光周遊ルートと、テーマを絞って問題が作成されてきたが、今年度の問題は、国立公園、国定公園、世界遺産、広域観光周遊ルート、重要文化的景観など、幅広くカバーされており、その分、難易度も高い。

問題の質としては、ガイド試験としてここまでの知識が本当に必要なのか疑問に思われるものも多く、出題対象の観光地に実際に足を運んだ方でも知らないと思われる項目もある。そのため、平均点(合格ライン)は大幅に下がるものと思われる。

ただし、一見難問と思われるものでも、消去法などを利用すれば正答、あるいは、選択肢を絞り込んで正答率を上げることができるものがある。基本を押さえた学習を行った受験者であれば、予想合格ラインに達することができるはずなので、
奇問・難問ばかりに注目しないことが大切である。
なお、授業における的中問題には*マークを付けておく。(授業カバー率57%)

《各大問の正解と分析》

(問題番号はマークシート番号、正解は( )の数字)

【大問1】《重要度》中 《難易度》高 《理想得点》9点(正答率約54%)
☆配点13点:北海道の観光について
設問によって《難易度》に大きな開きがあるため、《重要度》は全体として中になったが、1、4、6は重要問題。2、3は、札幌を何度も訪れている人でも知らない可能性があるので、解けなくてもあまり気にしなくてよいだろう。
5は昨年の歴史問題の問題文に出ている。
《予想平均点》は4、5、6の3題が正答できるレベルと考え、6点としておく。

【正解】
1:(4)* / 2:(2) / 3:(2) / 4:(1)* / 5:(2) * / 6:(4)*

【大問2】《重要度》高 《難易度》中 《理想得点》6点(正答率75%)
☆配点8点:東北地方の観光地について
8は難易度が高い。9はテレビ番組で頻出するので解けた方も多いだろう。
《予想平均点》は7、9、10の3題が正答できるレベルと考え、6点としておく。

【正解】
7:(3)* / 8:(2)* / 9:(1) / 10:(4)*

【大問3】《重要度》低 《難易度》高 《理想得点》3点(正答率100%)
☆配点3点:新潟県の温泉について
全国的な知名度からすると、平均的受験者では解けないと思われる。
確率的には、正答率は1/4以上だが、《予想平均点》は0点としておく。

【正解】
11:(3)*

【大問4】《重要度》高 《難易度》中 《理想得点》5点(正答率約71%)
☆配点7点:群馬県の観光地について
13、14は重要問題ではあるが、14はやや難易度が高い。
《予想平均点》は、13が正答でき、他2問のうち1つが正答できるレベルと考え、4点としておく。

【正解】
12:(3) / 13:(1)* / 14:(4)*

【大問5】《重要度》中 《難易度》高 《理想得点》6点(正答率約67%)
☆配点9点:北信濃の観光について
すべて難しい。15は、「作品を収蔵する施設」という言葉から、絵画であろうことが想像できれば、(1)と(2)を消去して正答率が上がる。17は、地獄谷温泉との位置関係から、(1)と(3)が消去できれば正答率が上がる。
《予想平均点》は、1問正解と考え、3点としておく。

【正解】
15:(3) / 16:(4)* / 17:(4)

【大問6】《重要度》低 《難易度》高 《理想得点》9点(正答率60%)
☆配点15点:富士山周辺の観光について
全体的に難易度が高い。《重要度》は低とはしたが、20、21は重要問題。
18、19、22はガイド試験で求められる知識のレベルをはるかに超えているため、解けなくても気にしなくてよいだろう。
《予想平均点》は、21の正答に加えて、確率的に他1問が正答できるとして、6点としておく。

【正解】
18:(1) / 19:(3) / 20:(1)* / 21:(1)* / 22:(4)

【大問7】《重要度》低 《難易度》高 《理想得点》3点(正答率100%)
☆配点3点:中山道木曽路の観光について
(2)と(3)が消去できれば正答率は上がる。(4)は有名な演歌の歌詞にも出てくるため、消去できた人は多いかもしれない。
《予想平均点》は、解けた人が1/2以上と考え、3点としておく。

【正解】
23:(1)

【大問8】《重要度》低 《難易度》高 《理想得点》3点(正答率100%)
☆配点3点:長浜の観光について
消去法で消せるのは、せいぜい(2)として、正答率は1/3程度かと思われる。
《予想平均点》は0点としておく。

【正解】
24:(1)

【大問9】《重要度》高 《難易度》低 《理想得点》3点(正答率100%)
☆配点3点:京都三大祭について
京都三大祭が言えるにもかかわらず不正解になった人は、悔しい思いをしただろうが、ここは押さえておくべき。《予想平均点》は、1/2以上の方が正答できたと考え、3点としておく。

【正解】
25:(3)*

【大問10】《重要度》中 《難易度》高 《理想得点》3点(正答率50%)
☆配点6点:紀伊山地の霊場と参詣道について
26における青岸渡寺の三重塔と那智の滝の組み合わせは予想通りの出題。27は不正解の選択肢も難しいため、解けない人が大半と思われる。
《予想平均点》は、いずれか1問が解けるとして、3点としておく。

【正解】
26:(2)* / 27:(4)

【大問11】《重要度》中 《難易度》中 《理想得点》6点(正答率100%)
☆配点6点:兵庫県北部の観光について
28は難しいが、兵庫県という位置関係から、(1)、(2)、(4)を消去することは可能だろう。
《予想平均点》は、29を大半の人が解けたと考え、3点としておく。

【正解】
28:(3)* / 29:(2)*

【大問12】《重要度》中 《難易度》高 《理想得点》6点(正答率約67%)
☆配点9点:山陰地域の観光について
30は、消去法で(1)、(3)、(4)を消せると嬉しい。31は解けなくても仕方がないだろう。32は重要問題で正答率も高いと思われる。
《予想平均点》は、30の正答率が1/2以下、31の正答率が1/3以下、32の正答率が1/2以上で、平均すると、3問中1問正解と考え、3点としておく。

【正解】
30:(2)* / 31:(2) / 32:(3) *

【大問13】《重要度》中 《難易度》高 《理想得点》3点(正答率50%)
☆配点6点:四国の観光について
33は、基本を押さえた学習をしている方なら、4か所のうち、3か所までは分かるだろうから、正答できる可能性が高い。34は難しすぎるので解けなかった方が多いだろう。
《予想平均点》は、1問正答と考え、3点としておく。

【正解】
33:(4)* / 34:(2)

【大問14】《重要度》中 《難易度》高 《理想得点》6点(正答率67%)
☆配点9点:沖縄県の観光について
35は重要問題。36、37はレベルが高すぎる。35が正答できた方は、知識レベルとして、残り2問のいずれかを正答できる可能性が高いため、《理想得点》は2問正答の6点とするが、《予想平均点》は、1問正答が現実的と考え、3点としておく。

【正解】
35:(4)* / 36:(2) / 37:(4)

【全体】
《理想得点》を合計すると71点になり、合格ラインをクリアする。一方、《予想平均点》は46点と、ガイドラインで定めた合格ラインよりもかなり低めになった。《予想平均点》以上を獲得した方は、合格している可能性が高い。
さらに、《予想平均点》には、確率的な正答予想も含まれているため、実際には、あと数点低くなる可能性もある。そう考えると、配点3の設問1問分を差し引いて、43点以上を得点された方は、すぐに2次試験対策に着手した方が賢明だろう。

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日本歴史

《概観》

【1】難易度は?→低め
【2】予想合格ラインは?→67点か。
【3】問題傾向は?

出題されている項目はいずれも重要なもので、選択肢に唐突なものもない。
70点を合格ラインとするなら、理想のレベルだと思える。一部、地理の知識が必要な問題もあるが、全体的によく作られており、ムラなく日本歴史を勉強された方であれば、7割程度は得点できるだろう。
なお、授業における的中問題には*マークを付けておく。(授業カバー率92%)

《各大問の正解と分析》

(問題番号はマークシート番号、正解は( )の数字)

【大問1】《重要度》高 《難易度》低 《理想得点》4点(正答率100%)
☆配点4点:鎌倉の文化財について
1、2ともに基礎的な知識。《予想平均点》も4点としておく。

【正解】
1:(3)* / 2:(2)*

【大問2】《重要度》高 《難易度》低 《理想得点》8点(正答率約72%)
☆配点11点:富岡製糸場について
3、4、5は基礎的な知識。6は、フランス人技術者ポール・ブリューナの指導に言及している。《予想平均点》も8点としておく。

【正解】
3:(2)* / 4:(1)* / 5:(2)* / 6:(3)*

【大問3】《重要度》高 《難易度》低 《理想得点》3点(正答率50%)
☆配点6点:伊勢神宮について
1は、下線部cとdが間違っていることを見抜けば正答できる。8は、不正解の選択肢に迷わされなければ正答できる。
《予想平均点》も1問正答と考え、3点としておく。

【正解】
7:(1)* / 8:(3)*

【大問4】《重要度》高 《難易度》高 《理想得点》3点(正答率100%)
☆配点3点:仁和寺について
古都京都の文化財として登録されている。難易度がやや高いので、《予想平均点》は、正答率1/2以下として、0点としておく。

【正解】
9:(1)*

【大問5】《重要度》高 《難易度》低 《理想得点》3点(正答率100%)
☆配点3点:二条城について
基礎的な知識。《予想平均点》も同じく3点としておく。

【正解】
10:(2)*

【大問6】《重要度》高 《難易度》低 《理想得点》3点(正答率100%)
☆配点3点:唐招提寺について
基礎的な知識。《予想平均点》も同じく3点としておく。

【正解】
11:(3)*

【大問7】《重要度》高 《難易度》低 《理想得点》6点(正答率100%)
☆配点6点:萩と長州藩について
基礎的な知識。《予想平均点》も同じく6点としておく。

【正解】
12:(1)* / 13:(4)*

【大問8】《重要度》高 《難易度》低 《理想得点》3点(正答率50%)
☆配点6点:戊辰戦争について
いずれも難易度は低いが、14の選択肢は消去法を使うにはやや複雑。また、15を知らない人は案外多いかもしれない。
《予想平均点》も同じく3点としておく。

【正解】
14:(4) * / 15:(4)*

【大問9】《重要度》高 《難易度》低 《理想得点》7点(正答率100%)
☆配点7点:織田信長について
設問の形式として、16は正答率がやや低いかもしれないが、1/2以上の人は正答できるだろう。《予想平均点》も7点としておく。

【正解】
16:(1) * / 17:(3)* / 18:(4)*

【大問10】《重要度》高 《難易度》中 《理想得点》9点(正答率75%)
☆配点12点:五街道について
19、20の難易度がやや高い。21、22は消去法でも解ける。
《予想平均点》も9点としておく。

【正解】
19:(1)* / 20:(3)* / 21:(3)* / 22:(4)*

【大問11】《重要度》高 《難易度》高 《理想得点》3点(正答率100%)
☆配点3点:中尊寺について
選択肢すべてが著名人であるため、逆に迷うかもしれない。
《予想平均点》は、正答率が1/2以下である可能性を考え、0点としておく。

【正解】
23:(2)*

【大問12】《重要度》高 《難易度》低 《理想得点》4点(正答率100%)
☆配点4点:彦根城について
難易度は低い。《予想平均点》も4点としておく。

【正解】
24:(3)* / 25:(2)*

【大問13】《重要度》高 《難易度》中 《理想得点》5点(正答率100%)
☆配点8点:天龍寺について
27、28がやや難易度が高い。《予想平均点》も、そのいずれかは確率的に正答できると考え、5点としておく。

【正解】
26:(2)* / 27:(2)* / 28:(1)*

【大問14】《重要度》高 《難易度》高 《理想得点》3点(正答率100%)
☆配点3点:厳島神社について
(1)の「創建」が間違いであることを見抜くのは難しいだろう。正しくは、「平清盛が社殿を造営した」である。なお、(3)、(4)は明らかに間違いなので、(2)が正答になるが、同じ内容の記述が、廿日市市 環境産業部 観光課のHPに
出ている。《予想平均点》も0点としておく。

【正解】
29:(2)*

【大問15】《重要度》高 《難易度》中 《理想得点》5点(正答率約71%)
☆配点7点:菅原道真について
30の(1)は判断が難しいが、(2)は正しいと判断できる。31はやや難問。32は基本的な知識。《予想平均点》も5点としておく。

【正解】
30:(2)* / 31:(2) / 32:(1)

【大問16】《重要度》高 《難易度》中 《理想得点》4点(正答率50%)
☆配点8点:天領について
3択であるため、正答率は高くなるが、選択肢を間違うと地図上の記号も間違うため、平均点は半分程度ではないかと思われる。33は、「大久保」「大森」「3分の1」などがヒント。35は、「白壁」「大原」が大きなヒント。
《予想平均点》も4点としておく。

【正解】
33:(3)* / 34:(ウ)* / 35:(2)* / 36:(い)*

【大問17】《重要度》高 《難易度》中 《理想得点》3点(正答率50%)
☆配点6点:日本におけるキリスト教史について
難易度は中程度だが、37は、記述の誤りの裏を取るのがやや難しいし、38は、BとCでどちらの時代が早いかで悩むかもしれない。
《予想平均点》も3点としておく。

【正解】
37:(4)* / 38:(1)*

【全体】
《理想得点》を合計すると76点になり、合格ラインをクリアする。一方、《予想平均点》は67点と、ガイドラインで定めた合格ラインより数点低めになった。《予想平均点》以上を得点された方は合格している可能性が高いと思われるため、すぐに2次試験対策に着手した方が賢明だろう。

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一般常識

《概観》

【1】難易度は?→やや高めだが、過去2年と比べると易しくなっている。
【2】合格ラインは?→50点程度か。
【3】問題傾向は?
 今年は、しっかりと準備をすれば解ける問題が7割、これまで培ってきた一般常識と論理的思考能力が試される問題が0.5割、試験の段階では出来なくてもよい(けれど、将来プロの通訳ガイドとして就業する際には知っておくべき、という教育的効果を狙った)問題が2.5割、と例年とおり3種類に分かれている。

 試験要綱では「産業、経済、政治及び文化に関する一般常識問題」とあるが、今年の出題割合は、産業・経済18点、政治0点、文化24点、観光58点と、文化・観光からの出題が8割強を占め、通訳ガイドの実務、つまり観光と文化に重点を置く意図が見て取れる。しかも、配点の6割近くを占める観光問題に、基本的な知識が多く、過去問を含めてしっかりと準備をした受験生ならば、合格ラインの60点は楽にクリアできる問題であった。それにしても、政治分野の出題がなかったことも含め、出題がアンバランスであることは否めず、今後の受験生のためにも、試験要綱の表現と実際の出題分野に齟齬がないようにしてほしいものである。

 一般常識の試験対策としては、準備が必要な設問に向けて、中学公民で扱う日本の経済、産業、政治、社会の基礎知識を学習し、さらに現場の通訳ガイドに求められる広い分野の最新情報を学習していく必要がある。

 一方、常識で解ける設問に関しては、日頃からテレビや新聞などのニュースや文化トレンド、知的情報に関心を持って、アンテナを張り巡らせておくことが大切だろう。

 なお、授業における的中問題には*マーク、みなさまの常識と論理的思考能力で正解すべき設問には+マークを付けておく。どちらのマークもない問題は、試験の段階ではできなくてもよいであろう。(授業カバー率69%)

《各大問の正解と分析》
(問題番号はマークシート番号、正解は( )の数字)

【大問1〜2】《重要度》高 《難易度》中 《理想得点》25点(正答率90%)
☆配点28点:旅行者数に関する問題
訪日外国人旅行者数はじめ、主要観光統計は毎年出題される必須事項なので、しっかり準備していればできる問題ばかりである。
唯一、6は中国人の「爆買」がメディアを賑わしていたので、多くの受験生が中国を選んだことであろう。正解は、オーストラリア。冬に北海道のスキーリゾートに長期滞在することの多いオーストラリア人は、1人当たりの支出額は当然多くなる。しかしながら、両者は24.7万円と23.2万円で差はわずか。しかも、2015年は中国がトップだった。つまり、2016年は中国人の「爆買」
が一段落したため、大幅減となって順位が逆転したので、中国を選んでも仕方がない。意地悪な無理難題で、大手を振ってできなくてもよい問題。
7のMICEは、観光以外で通訳ガイドが活躍する場で、旅行業界用語。2012年と2015年の2回既出。8の訪日外国人が滞在中にしたことは、授業では「期待すること」として取り上げたが、実はともに「クールジャパン」的なものより、食事・ショッピング・街歩きなどの日常的なことである、と説明しておいた。
《予想平均点》は14点としておく。

【正解】
1:(3) * / 2:(1) * / 3:(3) * / 4:(3) */ 5:(1)*/ 6:(4)
7:(2)* / 8:(4)* / 9:(2) */ 10:(4) *

【大問3〜4】《重要度》高 《難易度》中 《理想得点》15点(正答率71%)
☆配点21点:国立公園と世界遺産に関する問題
国立公園と世界遺産も、日本地理・一般常識両科目の最重要項目であることを授業で何度も強調しておいたので、確実に得点してほしい。
13のような各選択肢の長い問題は、後回しにして、最後に時間が余ったら取り組めば良い、と授業でもアドバイスしておいたが、この問題も、各選択肢の間違い箇所を見つけるためには細かな注意力が求められる。できなくても仕方ない問題。
《予想平均点》は12点としておく。

【正解】
11:(3) * /12:(2) * / 13:(2) / 14:(1) */ 15:(1)*
16:(1) */ 17:(1)

【大問5】《重要度》高 《難易度》中 《理想得点》9点(正答率100%)
☆配点9点:交通機関に関する問題
通訳ガイドは,現場では旅行添乗員としての役割も求められるので、近年、交通関係の問題が出題されている。教材でもしっかり取り上げておいたので、確実に正解してほしい。なお、20については、授業で何度も練習した「論理的思考能力」を使って、以下のように考えれば、知識がなくても正解できる。
各選択肢の人数を、クルーズ船1隻あたりの乗客数に換算すると、2000で割ればよいので、各選択肢は順に、500人・1000人・3000人・5000人と暗算でも計算できる。超大型クルーズ船でも定員は3000人程度(世界最多定員の客船はOasis of the Seasで5,400人。群を抜いて多い)なので、実際の乗客は1,000名程度だな、と判断して199万人の正解を選べる。
CEL卒業生の通訳ガイドの方々も、クルーズ船のツアーを担当することが少なくなく、そのような場合はバス30台、従って通訳ガイドも30名動員される、とのこと。つまり、1隻のクルーズ船に平均1000人程度の乗客、というケースが多い。
《予想平均点》は6点としておく。

【正解】
18:(1)* / 19:(1) * / 20:(2)*+

【大問6】《重要度》中 《難易度》高 《理想得点》10点(正答率55%)
☆配点18点:産業・経済に関する問題
いずれの問題も、時事問題にからめた出題になっている。通訳ガイドの現場では、外国人のお客様は「今の日本の経済・社会状況」にたいへん関心をもって質問をしてくるので、日頃からニュースなどで情報収集することが不可欠である。今回の試験も、喫煙者率(2020年東京五輪に向けて禁煙範囲をどうするかが大問題)、カジノ法、マグロの初セリ、民泊と、外国人観光
客にも深く関係する話題性の高いトピックばかりである。
21の喫煙者率は、自分のまわりを見渡して、男性なら10人に3人、女性なら10人に1人程度が喫煙者かな、全体では20%程度、と推察すれば正解できる。過去問を見ても、2013年にインターネットの普及率、2015年に温水洗浄便座の普及率が出題されている。通訳ガイドの現場では、このような日常生活に密接した統計数字をどんどん尋ねられることが多く、wild guess / gut feeling で即答することが求められる。通訳ガイドに"I don't know.""I'm not sure"は 禁句です。
22の正解、競馬の管轄官庁が農林水産省は、2008年に同一問題が既出。過去問研究が威力を発揮する。
23、24のマグロの初セリは、近年、お正月の風物詩で、マスメディアも大きく報道している。過去6年連続「すしざんまい」が落札している。恰幅の良い同社社長が、落札したマグロを前にニコニコ顔の様子がテレビで流れるのを見たことがある人も多いだろう。ただし、その落札価格は過去6年を見ても450万円〜1億円と毎年大きく上下している。マグロの産地で最も有名なのが、青森の大間は常識。回転寿司の普及で、外国人観光客も気軽に寿司を味わうことができるので、このような話題はお寿司をつまみながらの格好の話題・ トリビアになり、お客様に喜ばれる。
《予想平均点》は9点としておく。

【正解】
21:(2) +/ 22:(4) */ 23:(2) / 24:(4) +/ 25:(4)
26:(2) */ 27:(4)

【大問7】《重要度》中 《難易度》高 《理想得点》15点(正答率62%)
☆配点24点:文化に関する問題
文化に関する問題は、試験対策というより、ふだんからいかに幅広い分野に関心をもって情報を収集しているかが問われる。従って、当然難易度は高くなる。今回問われたのは、海外でもヒットした日本映画「君の名は。」
と「千と千尋の神隠し」、2020年東京五輪の追加種目、歌舞伎用語、伝統工芸品、日本遺産。いずれも重要項目なので基本は授業でカバーしておいた。
《予想平均点》は9点としておく。

【正解】
28:(2) */29:(4) / 30:(3) */ 31:(4) (8) (10) */ 32:(4)
33:(5) / 34:(1) / 35:(3) */ 36:(1)*/ 37:(1)*

【全体】
《理想得点》を合計すると74点となり、合格ラインを楽にクリアする。
一方、《予想平均点》は50点と、ガイドラインで定めた合格ラインより10点低めになった。実際には、あと数点低くなる可能性もある。従って、40点台後半以上得点された方は、合格している可能性が高いと思われるため、すぐに2次試験対策に着手した方が賢明だろう。

 一般常識は、常日頃から培った常識と受験対策による知識の組み合わせである。試験がカバーする範囲も広範なので、一般常識だけに絞った付け焼き刃的な受験対策ではその効果が如実には感じられないかもしれない。
通訳ガイド試験の一般常識試験は、それ相応の対策を行ったか否かが、合否の分かれ目になるように巧みに作ってある。そう考えて、然るべき対策をしておくことが重要だろう。

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2017年試験の総論

   これまで見てきたように、科目によって難易度の差が著しい。例えば、日本歴史も日本地理も、ガイドラインにある基礎的な知識に関する問題ではあるものの、日本歴史では、その知識そのものの有無を問うているのに対し、日本地理では、
その知識の背後にある、さらに踏み込んだ詳細な知識を問う傾向があり、両者の間で出題方針が大きく異なっている。

 また、日本地理・日本歴史・一般常識の試験範囲に重複が見られ、役割分担が明確でない点も指摘できる。そのため、今後の受験をお考えの方は、どの科目をどの範囲でどの程度学習すべきか、的を絞りにくいところだ。この点については、科目間における出題の方針を統一し、問題作成段階における難易度の相互調整などを行っていただければ、受験者の学習の分量・程度に従って得点できるようになり、受験動機や達成感も高まるのではないかと思う。

 しかし、一方で、本来通訳ガイドに求められる日本地理・日本歴史・一般常識の知識はそれらを組み合わせた総合的なものであるというのも事実である。かつてこれら3科目が第3次試験として第2次試験の後に行われていた時代は、科目の分野は分かれているものの、300点満点の一つの試験として行われていた。2006年以降、一部合格・免除が認められるようになったものの、これら3科目は一体として考え、どの科目を受験するにせよ、全ての分野をきちんと学習することが重要であり、合理的・実践的でもあるだろう。

 さらに言うと、通訳ガイド試験の目的として、合否を決めることはもちろんだが、どの科目も、現場で活躍する通訳ガイドとしてどのような知識を持っておくべきかを十分に考慮した上で問題が作られているのは間違いない。現場では客層や状況によって求められる知識も常識からトリビアまで様々である。その意味では、試験合格という目標だけにとらわれず、通訳ガイドとして活躍・貢献する自分の姿を想定し、どの分野にも興味を持ち、積極的に取り組んでいくことが、合格だけでなく、合格後の皆さんに大いに役立つことだろう。
そのような観点から、今年の問題だけでなく、過去問についても余念なく研究していただきたい。

(過去の本試験問題と解答はこちらに掲載してあります>>

以上です。
みなさまの手応えはいかがでしょうか。
お読みいただき、ありがとうございました。

CEL英語ソリューションズ
最高教育責任者 江口 裕之

(2017.08.23更新)

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