
英検1級コース受講生の体験記

![]() CELの英検1級試験対策は、合格に向けて緻密なプログラム長谷川 唯我さん <英語力を今一度アップさせたい!> ビジネスパーソンで「本物の英語力」を身につけたいと思っている方は案外多いのではないかと思います。私は海外勤務をしている期間は英語で仕事をせざるを得ない環境でしたが、帰国後に仕事であまり英語を使わなくなってから英語力が落ちていることを感じていました。しかも、20代や30代の時のような若さが無くなっているので、我流で身につけた現場の英語だけではコミュニケーションに不安を覚えるようになりました。 実は英語は上級者になるのが難しい言語と言われます。私も仕事で英語を使ってきましたが、何となくお互いに誤解したままに英語を話している場面は、実際のビジネスシーンで数多く見受けられます。特に、お互いノンネイティブ同士の場合、話している自分たち自身もよく分からないままコミュニケーションを続けてしまうこともあります。しかも、年を取るとだんだんいい加減になるので、適当な英語をそのまま流して使ってしまいがちです。 <英検1級で「本物の英語力」を身につけよう> そこで考えたのは、英検1級のようにトピックスが幅広く多岐に渡る試験であれば、年長者が日本語でいろんなことを考えてきた経験も活かせるのではないかと言うことです。長距離走が趣味の中高年は多いですが、若い頃に比べて我慢強くなっている気もします。幸い英語学習には定年がありませんので、40代になってから自分自身の拙い英語にもう一度向き合ってみようと思いました。 しかしながら、英検1級合格の目標と現実のギャップに直面しました。仕事を通じて専門分野の限定されたトピックスにおいて英語を使った経験は多くありましたが、英検1級レベルが求める社会性の高い幅広い分野の話題について行くには、英語力全般(読む、聴く、書く、話す)の技能の底上げが不可欠だと痛感しました。 次に考えたのは、使えるリソースとスケジュールについてです。仕事をしながら勉強する時間を作ることが必要になりますが、私の場合は毎月平均で約30時間を捻出するのがやっとでした。英検の試験は年3回ありますが、仕事が忙しい時には試験そのものが受けられないこともありますので独学だけでは限界があります。英語教育のプロフェッショナルの講師に習い、スクール形式で目標を同じくする受講生と一緒に授業を受けることの方が学習効果が大きいと思い、CELの「英検1級コース」で学ぶことにしました。 <着実に英語力アップできたCELの「英検1級コース」> 私は仕事の合間に断続的に勉強して、英検1級に合格するまでは約3年かかりました。その間、CELのティーチングスタッフの皆さんには本当にお世話になりました。田中亜由美先生の「英検1級英単語マスターコース」、「Writingコース(要約、エッセイ)」、花野幸子先生の「Advancedコース」、ネイティブの先生の「Essay Wring添削」、曽根宏先生の「2次試験対策特別セミナー」「模擬面接クラス」等を受講する過程で、英語力全般が伸びて行くことを実感できました。 *語彙力 *読解力とリスニング力 *ライティング力 1次試験では Reading, Listening, Writingがそれぞれ評価されます。各技能がCEFRのB1からC2レベルになり、CSEスコアが2550点満点中2028点の合格点を超すまでに3年間で計5回受験しました。3技能のうち2つがC2になっても、CSEスコアの総合点で届かなかった時もあったので、自分の中に「本物の英語力」が育つにはある程度の時間が必要だということもよく分かりました。 <本番のシミュレーションができた模擬面接クラス> 2次試験はSpeakingです。英検1級は1次試験から2次試験までの期間が約5週間と短いので、試験対策の方向性を間違わないためにも、最初にまず、曽根先生の「2次試験対策特別セミナー」をアーカイブ受講して、2次試験の面接がどのように進み、評価/採点されるのかをしっかりと理解しました。 2次試験では、王道の議論を英語で正確に表現できるかが問われるので、キーワードを含んだ文章を発声する練習をしました。英文EssayのModel Answerと自分で書いた英文を音読し、書き言葉を話し言葉として聞き手に伝わりやすい表現に改めました。「模擬面接クラス」では、冒頭のSmall Talkからスピーチの練習、試験官とのInteractiveな質疑応答と、本番の面接と全く同じ流れでトレーニングできました。 <初めての2次試験で、予想外の高得点で合格!> 本番の面接では、挨拶後にすぐに自己紹介を求められました。模擬面接クラスでの曽根先生のアドバイス通り、仕事よりも、趣味の美術展とマンガ(手塚治虫『Black Jack展』)のことを多めに話したところ、面接官の方に関心を持っていただけ、場が和みました。趣味の話は、誰もが自然と笑顔になるので、事前にしっかりと練習しておけば、最初にリラックスしたムードを作れて、その後のスピーチと質疑応答にスムーズに入っていけます。 スピーチでは、ビジネスパーソンとして話を膨らませ易そうな企業倫理を問うトピックを選び、会社経営からの視点、消費者からの視点で理由を考えてスピーチをしました。難しいテーマでしたが、仕事で普段から考えていることに近かったので、落ち着いてスピーチでき、質疑応答も会話のキャッチボールがしっかりとできました。試験終了のアラームが鳴ってからも、最後の質問に対する回答をすることが許されました。そして退席する時には、面接の機会を与えてくれたことに対する謝意を示すために、I appreciate this interview opportunity. Thank you.と言って、面接室から出ていきました。 2次試験の結果は、40点満点中34点という高得点で合格することができました。今思うと、2次試験の10分間は頭の中が完全に英語モードになって、試験官との知的コミュニケーションに集中することができ、日本語では一切考えていませんでした。今の自分の英語力で2次試験1回目の挑戦で合格することができたのは幸運でした。英検1級完全合格までの道のりを振り返ると、学習時間は延べ800時間を超えていました。最近は英文メディア(BBC, CNN, Economist, Japan Times等)に接しても理解できる部分が多くなった感覚がありますし、字幕無しで洋画を見ても聴き取れる部分が増えたと感じます。 <AIの時代でも真のコミュニケーションに不可欠な「本物の英語力」> この英検1級合格体験記を書きながら、CELの標榜する「本物の英語力」とは何かということを改めて考えてみました。今は翻訳/通訳のツールの性能が上がっているので、一見、外国語ができなくてもそれほど不自由しない世の中になっているように思えます。それでも(いや、それだからこそ)、英語で直接外国人とコミュニケーションを取ることには何か特別な意味があるように感じます。どんなにAIが発達しても、相手のことを分かろうとする気持ちを伝えるには、やはり自分の言葉で話す以外にはないように思えるからです。 身につけた英語力はリタイアしてからも残ります。年長者の言葉は重く、それなりに影響力があるものです。現役のうちに英語力スキルを磨き、たとえ流暢でなくても英語で話すことを続けていれば、どんな国際情勢になっても文化の違いを乗り越えるために役に立つかもしれない、と今思えるようになりました。 仕事の都合で英検1級の勉強を中断せざるを得ない時もありましたが、CELのスタッフの皆さんにはいつも親切にご対応いただき、このたび念願の英検1級に合格することができました。本当にありがとうございました! 参考書:
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