英検1級コース受講生の体験記

CEL受講生の体験記

英検1級試験合格者の声

海外にいながらにして
CELの通信受講をフル活用して
遂に合格!

菅原 由美子さん(会社員)

2012年度第2回英検1級合格
・1次85点、2次61点(1次試験チャレンジは5回目、2次は一発合格)

受講コース
・2012年度春期及び夏期英検1級模擬試験コース(CD通信&一部通学)
・同夏期オンラインエッセイ添削オプション
・その他1日講座:単語クラス2回、リスニングクラス1回(CD通信&通学)

1) 私の周囲の環境について

幼稚園から中学校まで親が英語塾に通わせてくれました。長じて英文科(英語学専攻)卒業後は、外国為替専門銀行に就職、その後は海外添乗員をしていました。結婚してからは英語が公用語の国に住んだため、何かと英語とかかわっている今までの人生でした。山が好きな人が「そこに山があるから山に登る」のと同様で、英検1級は英語学習者にとっては、いつかは到達したい目標だと思います。

私は、ミクロネシアに位置するパラオ共和国という小さな発展途上国に住んで14年になります。当初は日本国大使館に勤務、現在は夫の事業を手伝いサービス業(旅行、飲食)に従事し、現在はレストラン部門の総括をしております。

パラオは1994年にアメリカの信託統治より独立、人口は2万人程度、日本人の人口はたったの300人です。昨年は世界遺産に登録されたほど、海が美しく、大自然が残るところです。反面、のんびりした国民性、年間を通し常夏ゆえ、暑さに体も頭もとろけてしまうようなところがあります。資格試験のために一生懸命勉強している人には滅多に会ったことはなく、私の外国人の部下達も自宅にいるときは、食べているか寝ている…、というような人々が多いです。そんな中で、一人必死に勉強するのは、周りから見ると滑稽に見えたのでしょうか、「なぜ、わざわざ試験を受けるのか?合格して何かよいことがあるのか?」とよく聞かれました。

勤務時間帯は8:00から12:00が買い出しや事務、16:00から22:30頃までがレストラン勤務、休みは週に1日(日曜日)のみです。繁忙期は朝5時から出勤、帰るのは深夜ということもあります。日本に住んでいる方々からすると拘束時間が長いですが、通勤時間は片道10分くらいで、つらい満員電車はありません。このような生活の中、平日は昼休みか帰宅後に2時間弱、週に1日の休日はそれこそ8時間から10時間は勉強しました。

一番難しかったのは、気分を変えて集中することでした。日本の常識が通じない外国人従業員、旅の恥はかき捨て気分で海外に来てしまった日本人などが問題を起こし、その度にイライラ、クヨクヨ悩まされることが多いのです。社長である夫は日本への出張が多く、その間の問題処理係は自分になります。日本ほど治安が良いとは言えず、泥棒も多いところです。東京で働いていた頃にはあり得なかったようなことで悩まされることが多く、CELの模擬試験問題に集中できなかったことがよくありました。

現地はネット環境が極めて悪いので、ネットでCELの授業を受けるのは不可能で、CD通信で受講しました。パラオに知り合いが来る時に教材を持ってきてもらったりしましたが、1か月くらい教材を受け取れないこともあれば、まとめて3部受け取ることもありました。忙しい時にまとめて回答せざるを得ない時は、集中力を欠いてしまいました。また、第2回試験前はお盆、シルバーウィークと繁忙期があるので、その間は殆ど勉強できませんでした。こんな状況でしたので、CELの模擬試験では、殆どが合格点に満たず、こんなことで本番は大丈夫なのだろうか?と思ったりもしました。が、回を重ねるごとに、苦手な長文読解も悩まずに正解を選べるようになったり、自分では力がついてきたと感じた頃に本試験になりました。

発展途上国のため、停電、断水も日常茶飯事、日本では考えられないことで悩まされ、気晴らしするにもデパート、本屋、映画館、しゃれたレストランなど娯楽は一切なく(誘惑がないのでその分勉強できるのですが)、普通の主婦であれば逃げ出したくなる環境の中で、ガリ勉をしてどうにか合格できたのは、CELの授業のお陰と共に、「(迷惑をかける人、要因などに)負けてたまるか!」という負けん気があったからだと思います。海外に住んでいると日本人としてのアイデンティティをより感じ、何事にも尻尾を巻いて逃げるのは自分の先祖や海外で頑張っている日本人の人達に対しても恥ずかしいことと思います。

精神的にはつらい受験でしたが、CDから聞こえてくる田中美智子先生のかわいらしい声にどれだけ励まされたかわかりません。

2)一次試験対策

【語彙問題】

1級を目指そうと思ってもあきらめてしまう殆どの場合が、語彙問題の難易度の高さゆえだと思います。私も当初は手も足も出ませんでした。「パス単」はやりましたが、本試験では「パス単」にはない語彙がかなり出ますので、その分を補わないといけません。一番ためになったのは、CELの模擬試験問題です。始めは半分くらいしか回答できませんでしたが、田中先生が「間違った単語は今覚えればいいのよ。」とおっしゃってくださったので、間違ったのはこれ幸い、授業料の元が取れたと思い、その都度自分の単語帳に加えて繰り返し練習しました。

また、英字新聞は英検1級対策の宝庫です。日本から来る人に「デイリーヨミウリ」や「ジャパンタイムス」を買ってきてくれるよう頼みました。1級レベルの単語がこういった英字新聞にはたくさん出てきます。目新しい単語は調べて同様に自分の単語帳にうつしました。(現地にも英語の地元紙がありますが、ライターのレベルが低いため、全く役に立ちません。)

接頭辞、接尾辞などからの意味の連想、名詞形が出てきたらついでに動詞形、形容詞形なども覚えてしまうのもよいです。

上記のような練習を重ね、本試験では25問中21問と、思ったより高得点を取ることができ、合格につながりました。 

【長文読解】

長文読解は苦手というか嫌いでしたが、英検1級の問題には内容が学術的で興味深いものが多いので、内容を楽しむ気分で取りかかるようになったら苦でなくなりました。リスニング1日講座(通信)を受けたときにわかったのですが、実は長文読解とリスニングの能力はリンクしているのです。読むのが遅いとリスニングでの理解力も遅いということで、1分間150ワードを目指して読めるように努力しました。新聞などで時間を測ったところ、当初は1分間に120ワードくらいしか読めていませんでした。つい、じっくり読んでしまうクセがあるのですが、速読の練習も必要と思われました。

それと同時に田中先生から教わったメソッドをやりました。まず、英字新聞の記事などを読み、理解したことを英語で書いてみる。次にわからない単語を調べながら読む。最後にもう一度読んでまた理解したことを英語で書いてみる。この方法は語彙力、作文能力の向上にも役立ちました。その結果本試験ではどうにか7割以上正解することができました。

【リスニング】

TOEICのリスニングはたいてい満点を取れるのですが、英検1級のリスニングではなかなか7割も取れませんでした。内容が学術的なことが多いせいもありますが、問題文が読まれるスピードが速いのと、選択肢が長いのでインターバルに全て読む時間がないのです。つまり、長文読解の項でも書きました通り、英語を読むスピードと理解力がないとリスニングの点数向上にも結びつかないのでした。リスニング1日講座を受けるまでこのことを知らなかったので、長文読解に時間を割きました。他は田中先生から教えていただいたメソッドをほぼ毎日行いました。CELの模擬試験で間違えた問題を選び、オーバーラッッピング(一緒に読む)とシャドウイングを1問につき5回から10回繰り返しました。この練習は英語の発音やリズムをまねることにもなるので、2次のスピーチ対策にもなると思いました。他には、ディクテーションもやりました。これにより、いつも聞き落としがちな音がわかり、注意深く聞く練習になりました。教材はCELの模擬試験が中心です。これにより、どうにか7割以上正解することができました。

【英作文】

エッセイはどの受験生にとっても一番の課題で、7割以上とるのは難しいと思われます。これは自分一人では練習できませんので、論理的な文書を書くネイティブの先生のお力が必要です。CELの模擬試験講座に参加した当初は、ある程度エッセイを書き慣れたつもりでいましたが、CELのネイティブの先生の評価は厳しいもので、28点中たいてい12点から16点くらいでした。合格するためにはせめて18点、できれば20点は欲しいところです。

模擬試験講座と一緒に、CELのオンラインエッセイ講座(5回分)も受講しました。添削担当のダン先生から学んだことは、「余計なこと、はっきりしない意見、奇をてらったこと」は書かない。つまり、採点者に突っ込まれるようなことは書かないということです。CELの模擬試験で点数の低かったエッセイをもう一度書き直し、練習を重ねました。

なんとラッキーなことに本試験ではCELの模擬試験でもやった「Space exploration」がトピックでしたので、問題を見たとたんに心の中でガッツポーズをしました。結果、28点中20点という自分では高得点を取り、合格につながりました。たくさんのエッセイを書き、自分で得意表現やネタを作っておくことは当然2次試験のスピーチに役立つことはいうまでもありません。

【1次試験全体を通じて】

一次試験は5回目にしてようやく合格しました。ここ数年落ち続けていたので英検1級受験がライフワークのようになっていました。いつも海外からお金をかけて帰国して受験していたので、その分本試験中はプレッシャーがありました。何回も落ちてきたので「高得点で合格したい」と思い、つい長文読解などで迷った設問もありましたが、田中先生の言葉「7割できればいいのよ。」を思い出し、まずは合格しなければと試験中は気分を切り替えました。また、先生の「後はチョコレートです。」を思い出し、試験前にコンビニでチョコレートを買い、試験前にエネルギー補給しました。

今まではリスニング問題が聴き取りやすいようにと一番前の席を早く行って確保していましたが、実は一番前の席は試験管から威圧感を感じ、リスニングの音も大きすぎて割れて聞こえるということに気付きました。よって、今回は周りに人が少ない一番後ろの席を取ったところ、落ち着いて試験を受けることができました。また、今までは地元の千葉で受験していましたが、たいていが公立の中学校での受験で「暑い、狭い、机・イスが小さくガタガタ、防音に問題あり」など受験環境が極めて悪かったのです。今回、東京で受けましたら設備のよい大学でした。気にしすぎもいけませんが、良い環境で落ち着いて受験をしたいものです。

あと田中先生からのアドバイスで「本試験が始まる13時頃にコンディションを合わせる」練習をするのも大切と思われました。

問題を解く順番、時間配分も田中先生のアドバイスに従い、また筆記試験の最後の4分くらいは、予めリスニング問題を読んでおくのは役にたちました。何分、筆記試験を終えてからのリスニングはさすがに疲れが出て、選択肢を速読するのは私には難しかったので、予めリスニング問題に目を通しておくことは助けになりました。結果、どうにか7割を取ることができました。

3) 二次試験

【二次試験対策】

やっと一次試験に合格でき、喜んだのもつかの間、二次試験までは2週間しかありません。一次免除のチャンスは3回ありますが、気分が乗っている今回に日本滞在を延長して2次試験を受けて帰ることにしました。

海外に住んでおり、いつもは英語で会話をしているので、2次に関しては楽観していました。が、実際2分間で一人スピーチをやってみると、全く言葉が出てこないのです!これはやはり、対策と練習が必要だと思い、CELの2次直前講座に3回通うと共に、一人で特訓を致しました。

インターネットや友人を通じ、できる限り過去問やサンプル問題などを集め、1分間で問題を選び、2分間でスピーチをするという練習を繰り返しました。その中で、使えそうなものをスピーチ原稿にしました。たたき台は今まで書きためた一次試験のエッセイ原稿で、スピーチ用にポイントは2つにし、長さは150~180ワードくらいにしました。スピーチ原稿は30本書きました。このくらいやっておけば、本番でも5問中1つくらいは得意分野があるものと思われます。家にいるときは、着替えながら、化粧をしながら、お風呂に入りながら、いつもブツブツとスピーチの練習をしていました。

CELの直前講座は3回受けましたが、本試験の良い予行練習になりました。本試験の方が周りに他の生徒さんがいない分、気が楽かもしれません。CELの3回の模擬面接では、1回目:64点と71点、ひどい二日酔いで挑んだ2回目は47点と57点、3回目は本試験の点数とほぼ同じ精度の点数を出すと評判のダン先生で62点と63点でした。泣く子もだまるダン先生より、どうにか合格点をもらえたので、本番も普通にやればどうにかなるだろうと自信を持って頑張りました。結果、辛くも61点というギリギリの点数で合格することができました。

【二次試験全体を通じて】

2次試験会場では、一次試験ではたくさんいらっしゃった人生の先輩方がすっかり姿を消し、若者率が高いのにびっくりしました。会場の廊下では、受験中の受験生のスピーチが聞こえてきますが、殆どが「あー、うー…」という感じでしたので、受験生の平均はこんなもんかと安心したのは事実です。スピーチ終了後は、感触が良かったのですが、後々落ち着いて考えてみると、どうもトピックや質問の趣旨と違うトンチンカンなことを答えていたことが多々あったように思われました。実際、合格できましたが点数はぎりぎりでしたので、そうだったのでしょう。
しかし、合格するために何かアドバイスさせていただけるとしたら、
・合格するぞ!というやる気をみせる。
・礼儀正しく。アイコンタクトを忘れずに。
・英語を話すのとネイティブに慣れている雰囲気を出す。

二次試験では50%の人が合格するといっても、再受験の方、一次試験に受かった精鋭達の中で半分以上に入るのは、やはり難しいと実感致しました。CELの直前講座で出会った方の半分は2次試験に再チャレンジされる方々でした。

当日は、スーツを着て出かけ、質疑応答中の返答は「Yes, sir.」で通しました。また、入室後の試験官との質疑応答で「何か自分について言いたいことがあるか?」と言われたので、「英検受験のために海外から一時帰国していますので、絶対受かりたいです!!」とアピールしました。スピーチ内容やその後の質疑応答はトンチンカンな内容だったかもしれませんが、いつも英語を使っているので、英語への反応は早く、つまることなくしゃべることができました。「英語に慣れている」という雰囲気は出せたかと思います。試験官は二人ともネイティブの先生でしたが、若い方の先生が目も覚めるほどハンサムな方だったので、ニヤニヤしてしました。そんなことを楽しめるほど緊張はしていなかったと思います。

4) CELで学ぶ利点

私は4回も1次試験に落ちましたので、それまでの勉強法は遠回りをしていました。が、CELの講座で効率的な勉強法を教わり、実践したことが合格できた一番の理由です。模擬試験を受け、しっかり復習をするだけでかなりの力がつきます。

何より、CELで他の生徒さんと出会うことができ、苦しんで勉強しているのは自分だけでない、と思えたことは刺激になりました。生徒さんの中には、人生の大先輩もたくさんいらっしゃり、自分も負けるわけにはいかない、と思わされました。リタイヤしてから好きな英語を生かしたい、諸先輩方の生涯学習者としての意気込みが感じられました。日本に住んでいれば、CELの生徒さん達と交流を深め、お互いに切磋琢磨できるかと思うと、うらやましい限りです。

また、日本より教材が届かない、時間が取れない、など、思ったように勉強が進まないときに、スタッフの田中さんに励ましの言葉をいただいたり、授業ではわからないところはメールで質問を受け付けてもらえるなど、フォローアップ体制が確立されているのは、生徒にとってはありがたいところです。

今までは、1級受験のための英語の勉強で、読み物も試験に出そうな環境や自然関連の分野などに限っていましたが、今後は色々な分野に挑戦していきたいと思います。今後も、CELの1日講座や興味深い催し物に是非参加させていただきたいと思いますので、メールでお知らせいただけばと存じます。

ご指導いただいた田中先生、ダン先生他ネイティブの先生方、海外からの受講で面倒なのに、快くご対応いただいたスタッフの方々、ありがとうございました。






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