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通訳ガイド試験合格者の声
<2006年度通訳ガイド国家試験合格者からのメッセージ>


通訳ガイド試験合格者の声集中学習は5ヶ月!と決意して

松岡 典子さん(通学&CD-ROM受講)
>>受講歴 通訳ガイド1次・2次コース通訳ガイド2次直前セミナー

<英語との浅くとも長いかかわり>

 通訳ガイドの仕事をするかどうかは別として、私に通訳ガイド試験の勉強をずっと勧めていてくれたのは夫です。旅好きで地理や歴史が大好きな彼は、学生時代から地理が苦手だった私を「地図が読めない」と非難して大ゲンカしたことがあります。けれど、やがて、地図を見るおもしろさを私に教え、さまざまな土地やまつわる歴史への興味を深めてくれたのは、仕事も関係して彼が連れ回ってくれた国内外の旅であり、「もっと日本の事を知るべき、通訳ガイド試験の勉強をするのはとてもいい」と常々励ましてくれた彼であったと、合格した今、改めて夫に感謝しています。

 一方、私の英語との関わりは浅くとも長いと言えます。大学で(一応)英文学を専攻し、卒業後英検1級を取り、留学を扱う会社で(ほんの)少し仕事をし、結婚・出産・育児でブランクはかなりあったものの、インドネシア・イギリスで暮らす経験をし、イギリスではケンブリッジ英検のプロフィシェンシーを取得し(これはかなりジマンだったのですが)、パートで(あまり高度な英語力を要求しない所で)翻訳・通訳の仕事をしたり。私の人生は、常に何らかの形で英語と関わってきました。

<甘くなかった通訳ガイド試験>

 数年前かなり甘い気持ちで、通訳ガイド試験を受けてみたところあえなく惨敗。この試験には、いい加減でない覚悟と高い英語力、同時に高い日本語力が必須、英語と日本語の間に立ってその二つを繋ぐ語学力がないとだめだと思い知ったのでした。

 その後、しばらくは通訳ガイド試験のことは考えずにいたのですが、日本に興味を持つ外国人、また逆に日本のことをいくつかの理由から好ましく思わない外国人と出会うようになり、日本のことをきちんと英語で話せるようになりたいと強く願うようになりました。通訳ガイド試験の勉強をちゃんとして、資格を取ろう!資格は英語を話す外国人と話すとき、いかなる状況であっても強い後ろ盾になってくれるだろうと思いました。

<自分に合ったCELに入学>

 そこで思い出したのが、通訳ガイド試験会場で手渡されたCELのあの丸ウチワ(いまも手元に残っていますが)。CELに決めた理由は、短期決戦でいきたい私に合った講座があったこと、費用がリーズナブルであったこと、高田馬場という場所が栃木県に住む私にとって通学に比較的便利であったこと(通学して先生と他の受講生の雰囲気に触れて勉強したかった)、こじんまりとして雰囲気のよい学校だったこと、そして、ホームページの中で江口先生が書いていらっしゃるメッセージに感銘を受けたからでした。

 時間的、体力的、経済的に栃木からの長期通学は無理、通信講座だけでは自分の性格から継続に自信が持てない。先ず一次試験突破を目指して、学習は集中して5ヶ月!と決意。週1回、英語筆記試験対策コースに通学し、日本語筆記試験対策コースに関しては、CD-ROMで通信受講ということにしました。

<英語筆記試験免除でも続けた英語学習>

 試験に向けた意欲と久しぶりの通学(しかも上京!)に昂揚した気分で始めた英語学習。ところが、CELで勉強を開始して2?3週間もしないうちに、通訳ガイド試験制度が変更になり、英検1級保有者は1次英語筆記試験免除になったのです。

 私も揺れました。地理・歴史・文化面の知識をちゃんと踏まえた英語力をつけようと思い立って決心してCELで勉強を始めたのに、英語筆記試験免除では本末転倒ではないかと。しかも、私が英検1級を取ったのは20余年も昔。聞けば、英検1級の取得時期は問わないとのこと。うーむ、この際資格取得を最大目的とし、昔取った杵柄を有効利用しよう。けれど、恥じない語学力もちゃんと培いたい、と考えて、英語筆記試験対策コースへの通学は最後まで続け、模擬試験もすべて受けることにしました。

 この選択は、結果として私にとってとてもよかったのです。時間をかけて通学すること、他の受講生と席を共にすること、江口先生の講義に直接触れられることは私の気力の励みになり、また、数ヶ月にわたって、ときには直前の一夜漬け的であったとしても、鉛筆と辞書を片手に英語の読み書きをすることになりました。それは、二次の口頭試験対策としても有効だったと思います。普段できるだけ英語に触れるように努力したとしても、自分ではなかなか読まないだろう分野の英文も、CELのテキストで読みます。またCELでは、むやみに脈絡のない英単語だけを丸暗記するようなことを強いられなかったのも、私向きでした。

 英語の読み書きの力が短期間で飛躍的に伸びた感覚はなかったのですが、模擬試験の点数は着実に上がました。しかもCELの模擬試験の添削指導では、英訳はもとより、和訳の漢字や送り仮名の使い方から「てにをは」まで直してくださり、感動しました。

 江口先生の授業の楽しさは、これまでも大勢の方が口を揃えて言われているので、私が繰り返す必要はないでしょう。私がさらにすごいなと思ったのは、江口先生は、授業の始まる前から教室にいらして、受講生に声をかけ、質問に答え、休み時間も、受講生たちはトイレに立ちお茶やお菓子を口にしても、先生は教室を離れず、お茶一杯口にされず、机の間を回って質問を受けていらっしゃる。授業が終わった後も同じです。受講生も生半可な気持ちで授業に臨んではいけないという思いがしました。

<楽しみながらの日本地理・歴史・一般常識の学習>

 CD-ROM通信受講した日本語筆記試験対策コースでは、他の受講生の姿は見えないまでも、目の前で授業を受けている臨場感がありました。視覚をともなった通信講座は、ともすれば減退しがちな継続の意志を支えてくれたように思います。

 CD-ROM受講に当たっては、私のパソコンがOS10以前のMacであったために、Real Playerのインストールが自分ではできず、スタッフの田中さんに大変お世話になりました。電話で不愉快そうな声やため息ひとつ漏らさず、時間をかけて丁寧にやさしく根気強く、機械に疎い私にインストールの方法を教授してくださいました。心から感謝するとともに、ああ、何があっても、試験には失敗したとしても、途中で挫けるわけにはいかない、と思いました。

 日本地理・歴史・一般常識試験対策に必要とされる知識の量は膨大です。短期間での詰め込み暗記が何とかなった若い頃と違って、今はそれはままならない。江口先生も言われるとおり、「楽しい、おもしろい」と思わなければ続かないし、身にもつかない。先生は、ご自身がほんとうに楽しんでいらっしゃるのだろうということが授業で伝わってきて、受講しているこちらも楽しかったです。

 また、私個人としては、知識と事実がそのまま無機的に存在するのではなく、その後ろに自分なりの物語が紡げると、知識と事実に命が吹き込まれて自分のものになり易いと思いました。年齢を重ねたおかげか、かつて地理という科目が嫌いだった私も、生まれ故郷からいくつか移り住んだ土地や旅した土地にそれぞれの思い出や馴染みが深まり、あるいは印象に残った小説から思いを馳せた場所や、テレビ・映画などの映像からイメージを膨らませた場所など、昔は紡げなかった物語が、地図帳や地名や特産品の陰に紡げるようになって、学習がとても楽しく感じられたのです。ましてや歴史は、もうそのものが物語を持っていますから。

 外国に住んだり、外国人と交流するようになって、高校時代おざなりにしか習っていなかった明治維新後の近代史に関心を持つようになりました。そして、江口先生の授業を通して、日本の誕生から現代までを、単なる時の流れを超えて見ることが、ようやくある程度できたような気がして、うれしく思いました。

 物語を紡いで楽しむという点では、一般常識は難物でした。一般常識というくらいだから、一般的に知っていて当然のことなのだろうし、たとえば、政治・経済面、保険や年金などの様々な社会制度や国際問題、どれを取ってもみても、私たちの生活に多かれ少なかれ密着したものであるはずなのに、こんなにやりにくいのはどうしてだろう、と思わざるを得ませんでした。細かい数字などの暗記に心を砕くよりも、毎日の生活の出来事やニュースに、身の回りの遠近や自分の好き嫌いに拘らず、広く関心を抱き、普段の会話の端に上らせていることが大切だと痛感しました。

<二次試験対策コースで総仕上げ>

 日本事情や文化についてどんなに英文による説明を頭に入れたとしても、毎日の生活で、外国人と英語で会話したり、さらには何かのトピックについて話したりする機会があまりない以上、自分でそういう場を作るかそういうクラスに参加するしか、話す能力を磨くすべはありません。これまで海外で暮らした経験、海外の友人との交信、たまには英語を使う仕事や近所に住むアメリカ人とお茶のみをする生活、おしゃべり好きの性格は、きっと私の面接に役立ったはずですが、CELの二次試験対策コースと直前のIntensive Classを受講したことは、やはりたいへん有益でした。英語による日本事情の説明を頭に入れると同時に、国内外の最近の話題について自分なりの中立的な考えを、一生懸命まとめて本番の二次試験に臨みました。

 ところが意に反して、本番の面接試験で実際に尋ねられたのは、日本観光についてのごく基本的な内容のものでした(温泉、国技、城について)。単純と思われるだけに、受け応えに対して合否ラインがどこまで高いのだろうと考えてしまいました。真ん中にネイティヴ、両側に日本人と3人の面接官のうち、左端の日本人女性面接官が、にこりともせずに私の一挙一動、一語一文までじっと観察しているような視線が思い出されて、少々不安に。何かウィットに富んだ返答ができたらと思ったけど、どうだったのかな。でも、私自身は面接試験の場での会話を楽しんだと思えたのでした。

<CELで成し遂げた短期集中の成果>

 試験というものを受けることにしたら、受験勉強をするしかない。その試験の傾向を知り、合格ライン突破のための対策を立てて勉強をする。そこにどんなに良い教師がいて、どんなに良い教材があったとしても、最後は自分の努力、その先生のもとでその教材を最大限に使っていかに自分が学ぶか、しかない。

 私の場合、今まである程度英語の積み重ねはあり、長丁場は性に合わないと思っていたので、今年始めて今年受かる、短期決戦!と自分で決めていました。CELとはあの丸ウチワが最初の出会いでしたが、そこで、英語や日本地理・歴史と再会してその楽しさを知り、また新しい友人との出会いもあり、希望どおり合格もでき、とても感謝しています。

 先日の朝日新聞地方版に、ある大学病院の先生が、医師国家試験の時期でもあり、こんな文章を寄せておられました。

「...医師としての資質や能力のほんの一部しか測れないのは試験という方法の限界である。...プロとして日々必要な知識や技能は、国家試験に出ない範囲にこそたくさんある。」

 これは医師の世界に限ったことではないと思いました。通訳ガイド試験も、とくに知識を主とするところで問われるものはごく一部、それは通過点に過ぎず、私たちが真に目指し学ぶものは、これから先にもっとあるのだと思います。


本 物 の 英 語 力 を 養 う C E L の コ ー ス
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