「英語総合力養成講座」~英検準1級、そして1級へ~

コラム:「英語総合力養成講座」~英検準1級、そして1級へ~

学習用コンテンツ

時事英語ワンポイント・アドバイス
英検1級1次エッセイ問題に挑戦!
通訳ガイド試験過去問題に挑戦
通訳ガイド用語問題に強くなろう
コラム:英語総合力養成講座

<< 一覧に戻る

■第2回:読む訓練としての「精読」と「多読」


読む訓練としての「精読」と「多読」

それでは、何をどのように読んでいけば良いのでしょうか。読む訓練をする際に重要なのは、必ず「精読」と「多読」とを同時に並行して行うことです。どちらか片方だけではダメです。必ず両方です。

<精読>
自分のレベルより少し難しく、自分の馴染みの薄い分野(たとえば、科学技術・思想・文学など)のものも含めて、一文ずつ正確に読み取っていく。この場合、英文には和訳があることが望ましく、その和訳を参照しつつ、辞書も駆使しながら、一言一句丁寧に読解して行くことが大切です。英検1級や準1級といった英検上位級の1次試験の読解問題は、幅広い分野の英文を扱っていますので、この精読を行う練習としては、最高の教材と言えましょう。

<多読>
自分のレベルと同等の英文で、自分の得意/好き/興味のある分野、言い換えれば趣味の分野(例えば、スポーツ・音楽・旅・料理など)、内容的に自分の理解度が高い分野の英文を、乱読/速読する。ペーパーバックなどの書籍も良いでしょう。筆者の場合、推理小説や探偵小説が好きですので、一時期、英米の現代作家のものを乱読しました。1日で2册読破したこともあります。(ちなみに古典に属するものは、文学作品としては良いですが、いわば古文の英語でもありますので、英語の勉強の素材としてはお勧めではありません。)また、速読するためにも、辞書は一切使わないようにしてください。それはまた、わからない単語を文脈で判断する良い訓練にもなります。

精読で身につけるのは「英語の読み方」。多読で身につけるのは「英語の経験」です。英語の経験値を高めることで、語彙力と表現力が高まり、結果として、読む力だけでなく、聴く/話す/書くすべての力が伸びていくわけです。

語学を修得する際には、暗記だけでは限界があります。その点で、語学はスポーツや音楽と同じです。ゴルフや水泳の理論がわかっても、音楽理論を理解して楽譜が読めても、実践して経験を積まない限り、決してよいプレーヤーになることができないのと一緒です。練習量がものを言う、英語に置き換えると、それは「読む量」になるのです。

精読のやり方>>

<<英語力上達のキーは読むこと!