「英語総合力養成講座」~英検準1級、そして1級へ~

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■第6回(最終回):「国際舞台で通用する本物の英語力とは」

CEL英語ソリューションズ 最高経営責任者
曽根 宏

中学生・高校生にどのように英語を教えるべきか?

大人になって、国際的な場で英語を駆使できるようになるためのベースとして、中学・高校では、どのレベルまで英語を教えれば良いのでしょうか?  

まず前提として明白なのは、どんなカリキュラムをもってしても、ビジネスで通用する即戦力の英語力を身につけることは、中学・高校の6年間では不可能です。第一に絶対的な学習時間が少なすぎます。筆者の言う「国際ビジネスシーンで通用する英語力」を身につけるためには、成人になってから、つまり学校での英語教育を受けた後、約2,000時間の学習が必要です。1日3時間で約2年の勉強量です。中学・高校のうちに、この量をこなすのは不可能ですし、またその必要もありません。  

中学・高校の学校教育の現場での英語の指導方針には、以下の3通りの方法が考えられます。   

  1. いわゆる伝統的なリーダーの読解重視
  2. 近年はやりのオーラルコミュニケーション重視
  3. 上記のミックス

結論としては、上記の3つどれでも良いと思います。

「日本人は、読み、書きはできるが、話すことができない。だから、オーラルコミュニケーションを重視しなければいけない。」これは、オーラルコミュニケーション主体の英語教育を主張する方の根拠として良く言われることです。

この主張は、海外旅行などで必要な最低限の簡単な日常英会話力を身につけることが最終目標の場合なら通用しますが、読み、書き、聴き、話す、英語の総合力が問われる国際ビジネスシーンには一切あてはまりません。

伝統的な読解重視の英語教育で大人になった日本人が、戦後、高度成長をへて現在に至るまで、日本企業を背負って、企業戦士として、英語を駆使して世界をまたに活躍したという事実があるわけです。(前述した筆者の元上司などはその典型例でしょう)

そういう国際人を多く育て輩出した従来の英語教育、すなわち、読み書き重視の英語教育を、果たして間違っていたと言えるでしょうか? 筆者は決して言えないと思います。そういう英語教育の「おかげで」、企業人として世界を駆け巡って活躍するだけにふさわしい英語力の「ベース」が出来たわけですから。学校の英語教育のおちこぼれであった私でも、今思うと中学・高校の授業で学んだ英語が、自分の現在の英語力のベースになっている、これは間違いありません。

学校の現場で英語を教える先生方には、子どもたちに、英語を使って世界の人々とコミュニケーションを図ることの楽しさ、そして、英語を理解することによって広がる世界の素晴らしさを教えていただければと思います。

とかく批判の矢面に立たされる文法教育について)>>