通訳ガイド(通訳案内士)2次試験レポート

受講生89
(1)試験会場到着から試験室入室までの手順
昭和女子大学80年館
受付時間は14:30から14:55の間に済ませるように、1次試験合格通知書には指示があったため、1時間前の13:30に会場に到着し、80年館1階にあるラウンジのような場所で、指示があるまで勉強していました。
その後、係の人から指示があり、いったん外へ出て、別の入り口から入り、受付を済ませ、ビルの6階に移動して、再度、氏名を言い、受験票を見せて、大講堂のような大きな教室で待機しました。
この教室に入ってからは、単独でお手洗いに行けないので、済ませておくようにとの書面の掲示ありました。(実際、一人で行こうとしていた女性が、係に制止されていました。)教室に入ってからは、お手洗いに行きたい人は、呼びかけがあった場合、前に出てきて、一列に並んで行くことになります。
その後、受験番号ごとにグループになって、別の教室に移動して、面接まで待ちます。
私はこの教室で、1時間程、呼ばれるまで勉強をしていました。通信機器は使用禁止ですが、電子辞書は使えます。
やがて、受験番号順にグループで、前に出て並び、それぞれ教室に移動して、入り口前の椅子で待ちます。
もう16:30頃だったと思います。廊下は暗く、寒々しい雰囲気でしたが、待っている間、廊下を歩いてきた、ラテン系のような陽気な雰囲気の試験官の方と、目が合ってお互いにっこり。直前で気持ちがほぐれて、明るい気分になれたのはラッキーでした。
ほどなく、日本人試験官が教室のドアを開けて、部屋に入るように言われました。
(2) 試験官の性別、推定年齢、(外国人面接官はアクセントから判断して)国籍
J:40代半ばぐらいの女性 おとなしそうな優しい雰囲気の方
N:60代ぐらいの女性 くせのない、きれいな英語。でも、いかにもアメリカ英語、あるいは、いかにもイギリス英語という特徴がなく、国籍は不明。
上品な雰囲気の方でしたが、私が通訳やスピーチを始めると、仏頂面とも違う、一切感情を消し去ったような顔をされていました。でも、質問をするときは、柔らかな笑顔で、このギャップが半端ない!例えて言えば、ミッションスクールの、厳格なシスターのような印象の方でした。
終始、Nが主導権を握っているような印象で、JはNの指示に従っているように見えました。
(3) 自己紹介等のウオーミングアップのやり取り
確認を兼ねて、Nから名前と生年月日を答えるように言われました。
(4) 通訳の日本文
重要文化財にも指定されている日本橋の上には、首都高速道路が覆いかぶさっています。この道路は、1964年の東京オリンピックの前に建設され、今も首都東京の大動脈として、物流において重要な役割を担っています。
(5) 英語訳の再現
ごめんなさい。再現できません。無我夢中だったものですから、、、。
でも、CELの模擬面接で鍛えられたおかげで、なかなかよくできたなあと思っています。
模擬面接よりも、実際は日本文の読み上げもゆっくりだったので、余裕が持てました。
時間オーバーになり、途中で切られてしまいましたが、キーワードを押さえて、ほとんど通訳できました。
(6) プレゼンテーションの3つのトピック
初詣
七夕
文化の日
Nが席を立って、私のところまで3枚のカードを持ってこられたので、私も立ってThank youと受け取りました。
(7) 選択したトピック
初詣
(8) プレゼンテーションの再現
これも再現できないのですが、まずカードを受け取った時に、初詣、文化の日など、「英語で語る日本事情」の本にも書いてあるような、基本のキのようなトピックが出てきて、虚を突かれたというか、ちょっと面食らいました。
これほど基本的なことが、このままトピックとして出題されるとは思わず、直前まで「こんなものが出てきたらどうしよう!」というトリッキーなお題の対策ばかりしていたからです。
初詣で2分持つだろうかと、不安にかられながら、スピーチを開始。
一応、沈黙することなく、時間中ずっと話し続けましたが、初詣とは何かとの説明の後は、明治神宮、成田山新勝寺、川崎大師が参拝客数トップ3で、いずれも300万人もお参りしているとか、はっきり言って教科書的なつまらない内容になってしまいました。
(9) Q&Aのやり取りの再現
Nから、「私は外国人なので、神社やお寺に参拝の仕方がわからない。教えてほしい。」と言われて、神社では鳥居をくぐって、口と手をすすいだ後、二礼二拍一礼を、お寺では、、、などの説明をしました。(これをスピーチに入れれば良かったのだと思いました。)
また、Nから「あなたは大きな神社仏閣の説明をされたが、近所の神社やお寺にも初詣に行くのか?」と聞かれ、「はい、家の近くのお寺に初詣に行きます。横浜にある由緒あるお寺さんで、徳川家康から賜った、葵の御紋の入った籠もあるんですよ。」などと答えました。
今思えば、何を言っていたんだかとは思いますが、とにかく笑顔で話し続けることで頭がいっぱいでした。
あと、もう一つ、質問がありましたが、ちょっと忘れてしまいました。
(10) 日本語での質疑応答の有無
ありませんでした。
(11) 試験終了後のやり取り
ありませんでした。
(12) 終了後、退出してから解散までの手順
面接終了後、指示に従って、廊下の隅で10分ほど待機して、また、大講堂のような教室(試験前に待っていたところとは別の場所)に案内されて、それほど待たずに解散となりました。(試験前に待ち時間が長かったので、試験後は待たなかったのだと思います。)
解散の合図の後、エレベーターの前に受験生がごった返した状態で待ちました。その際に、スマホを見ていた男性が「建物の外に出るまでは禁止です。」と注意を受けていました。
ビルの外に出て、時計を見たら、17:30ぐらいだったでしょうか。辺りはすっかり暗くなっていて、結果はどうなるかはわからなかったですが、とにかく疲れを感じつつ、解放感に満たされました。
(13) 全体を通しての感想など
とにかく、面接は始まってしまうと、あっという間に終わってしまいました。ああ、この10分程度の時間の為に、ひたすら頑張ってきたのだと思いました。
模擬面接ではずっと「笑顔が足りない。どうしよう、わからない、と思うと、すぐ顔に出る。」と、先生方からご注意を受けてきましたが、本番ではずっと笑顔で話せたと思いますので、それが何よりほっとしました。
そして、おかげさまで合格することができました。ありがとうございました。
2次試験前日は、このサイトでひたすら過去問潰しに明け暮れました。今後受験される方々の参考になればと、大げさですが恩返しのつもりで書かせていただきました。
曽根先生、セミナー、模擬面接ではお世話になりました。日本酒の会でも励まして下さり、ありがとうございました。
江口先生、地理、歴史、日本事情の授業は、どれも本当に楽しかったです。先生の教え子でいられたことは、幸せなことだと思っています。先生の魅力溢れる話術、幅広い知識、高い教養には、いつも圧倒されて、ひたすら尊敬してきました。
Dan先生、日本人の英語の弱点を押さえたうえで、視野を広げてくれるような授業で、大変勉強になりました。コワモテの先生に”Why?”とにらまれる(!)度に、最初は震えあがっていましたが、落ち込んでいる時は、暖かく励まして下さり、感謝しています。
亜由美先生、昨年、日本酒の会で初めてお目にかかり、何度も模擬面接でご指導いただけたことは、私にとって幸運なことでした。最後の面接で、先生にお会いした時は、「嬉しい!亜由美先生の面接だ。これで私は合格できる!」と気持ちがぐっとアガりました。ひどい出来のスピーチやプレゼンの後でも、必ず「ここは前より良くなった。」とほめて下さり、前向きに頑張れました。ありがとうございました。
田中さん、模擬面接の1週間前に、このザマではとても合格できないと、真っ青になって、田中さんにお電話したら、丁寧で暖かいアドバイスを下さり、心がほぐれて、リラックスして本番の2次面接に臨めました。田中さんに相談できなかったら、どうなっていただろうかと思います。ありがとうございました。
模擬面接で試験官役を務めておられた先輩方、事務局の皆様、これまで大変お世話になりまして、ありがとうございました。この場をお借りして、御礼申し上げます。以上