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通訳ガイド(通訳案内士)2次試験レポート

通訳ガイド(通訳案内士)2次試験レポート

受講生21

(1) 試験会場到着から試験室入室までの手順

福岡市の西南学院大学で受験。ヤフオクドーム隣ホテルからタクシーで5分。前日、守衛許可を得て会場となる建物内を下見。当日は国際マラソンと東方神起コンサートが重なり、料金がべらぼうに高いホテルしか残っておらず、1次発表前に予約すべきだった。
9:00-9:25受付に対し8:45到着。同時間帯に他の資格試験(宅建?)があり、係員が目立つボードで持ち声を出し会場案内していたが、通訳試験は無人で校門に目立たない掲示のみ。会場にも係がおらず不安。暫くして目立たぬ札を下げた方に声をかけると6階に移動するように言われた。6階で数名の受験者が係員らしき方と話していたが、加わらず、受付らしき場所に行くと9時となり最初に受付けてもらった。受験票/写真確認後に首掛け式番号札を着用。番号札で指定された待合室の3人掛け机は小さく、通路側に荷物等を置かざるを得なかった。室内に時計無し。
9.30頃より注意事項なる紙で、通信機器の使用不可等の説明あるも現物確認無し。この時点で試験問題が待合室にある訳でも無く、トイレに行くときは挙手して係員が同行する意味が不明。(それよりも、会場案内員を増やす等のhospitalityを優先して頂きたい。)
10:00頃より、 番号を呼ばれた人(7人単位)が集団で6階の別の場所に移動。次の受付時間帯の受験生も同じ待合室に三々五々入ってくるので雰囲気は落ち着かない。(女性6割? 中年男性3割? 30代が2割? 普段着3割?)
2番目の組だったが、前組と合わせて14名中4名も欠席。面接室入り口外の椅子で一人待機。待合室の雰囲気がよろしくなかったが、ここで廊下の窓から温かい日差しを浴び、ゆったりと気を落ち着かせることができ、窓に映る顔を見ながら笑顔を繰り返した。

(2) 試験官の性別、推定年齢、(外国人面接官はアクセントから判断して)国籍

10:10頃 日本人面接官(60台後半の温厚な女性)がドアを開けてくださり、 荷物置き場所の指示、着席指示が英語で行われた。CEL模擬面接の通り、笑顔と大きな声でGood Morningと挨拶。もう一名、70歳前後の落ち着いた雰囲気の男性が笑顔で迎えてくれ、こちらもゆったり構えることができた。後半のやり取りから、男性は英国人で、会場の西南学院大学(ミッション系)教授である可能性が高いと推察。宗教に関する質問、コメントが多かった。

(3) 自己紹介等のウオーミングアップのやり取り

模擬面接で想定した通り、生年月日を1月1日と答えると笑いが起き、”日本中が私の誕生日を祝ってくれる”と付け加え、和やかな出だしとなった。どの町から来ましたかという質問もあった。

(4) 通訳の日本文

女性面接官から通訳について日本語?で説明がありました。「私が日本語で話す文章を聞いて英語に訳してください。横に筆記用具があるので、メモを取っていただいて構いません。通訳は 1分程度でお願いします。」そのあとすぐに日本語が始まりました。
日本には、北海道を除き梅雨があります。日本は南北に細長いので、梅雨は沖縄と東北では約1カ月ずれます。梅雨が終わると本格的な夏が来て、気温が上がります。梅雨は日本の農業、特に稲作にとって重要です。

(5) 英語訳の再現 

In Japan, we have a rainy season called Tuyu, except Hokkaido. As Japanese archipelago stretches long from south to north, there is about one month difference in the period of rainy season between Okinawa and Hokkaido. When rainy season comes to an end, hot summer starts and temperature goes higher. Rainy season is important to agriculture, especially for the harvest of rice.
こんな感じで大きく外すことなく時間内に答えた。 日本事情Version2の第1回目で学び何度も復習した内容とほぼ同じで、落ち着いて通訳できましたが、最初の一言目がすぐには出なかった。

(6) プレゼンテーションの3つのトピック

伏見稲荷大社、たこ焼き、待機児童問題

(7) 選択したトピック

伏見稲荷大社

(8) プレゼンテーションの再現

伏見稲荷大社は全国に三万社あるといわれる稲荷神社の総本山で京都市の南の伏見地区にあります。もともとは五穀豊穣の神をまつる神社として始まりましたが、今では商売繁盛を願うビジネスマンが多く参拝されます。神の使いと言われる狐の像と、何千もの朱色の鳥居が山頂まで連なる様子が非常に独特で、最近では人気投票で外国人観光客から堂々の一位にランクされ、参拝者でにぎわっています。日本の景気が良くなっているのも伏見稲荷神社のお陰です。
Fushimi Inari Shrine is located in southern part of Kyoto City and it is the head Inari shrine among 30 thousand Inari shrines across Japan. It originally enshrines the Deity of Good Harvest and today a lot of people including businessmen who pray for the success in business visit Fushimi Inari Shrine.  Fox statues is very popular as the messenger of the deity and thousands of Torii gates in vermilion color are so beautiful. They line up from the entrance up to the top of the hill in the shrine precinct. As they are so distinctive, Fushimi Inari is ranked as No.1 scenic spot in Japan, according to the latest poll by foreign tourist. Some say thanks to Fushimi Inari, Japanese economy is in better shape.
1分45秒程度で発表。鳥居をジェスチャーで示す余裕は無かった。Version2でカバーされたお題であり、1年前に同神社を参拝したばかりなので、”伏見稲荷神社”を迷わず選んだ。最後の一言は余計だったが、くすりと笑ってくれました。たこ焼きは会話が発展するとは思えず、待機児童も即座に排除しました。どうしてこのお題がこの試験に出てくるのか不思議。(一般常識?)

(9) Q&Aのやり取りの再現

外国人面接官のみが質問をされました。

  1. 伏見稲荷はなぜ外国人観光客に人気があると思いますか? Q: Why do you think Fushimi Inari is so popular? A: There are several reasons. Fushimi is very close to JR Kyoto station.   So, it is very easy to go there by train. You can easily combine visiting main sites in city center and Fushimi in the southern suburb. Next, there is no other place than Fushimi, covered with thousands of Vermillion Torii gates. When I visited Fushimi last year, I was overwhelmed by its unique and beautiful scenery. It must be worth visiting for the tourists.
  2. 好きな神社はありますか? Q: Do you have any favorite shrine? A: I love Izumo Grand Shrine. This shrine is located in Izumo city in Shimane Prefecture. Shimane is located in western Japan, facing sea of Japan. It is one of the oldest shrine in Japan. According to mythology, Okuninushi-no-mikoto is enshrined and this deity created the land of Izumo. This deity is also famous as the master of the match making such as marriage and business partnership. In the tenth month of lunar calendar, all the deities across Japan gather in Izumo. So this month is called Kannazuki, the month without God. While in Izumo, this month is called Kamiarizuki, the month with God. Izumo is very quiet and refined place. I do recommend this shrine.. (I would love to visit Izumo.と笑顔で言って頂いた。山陰地域限定通訳案内士資格を取得した私にとっては望外のコメントで、本試験との縁結びを期待します)
  3. 神道とはどんなものかを教えてください。 Q: Please explain what Shintoism is like to the Japanese. A: Shinto is indigenous religion of Japan. In ancient times, it is said that the Japanese found spirit or soul in every object such as mountain and rock. There is no founder nor any main scriptures. The Japanese are basically polytheistic. So there is no conflict with other religions such as Buddhism.
  4. 日本人にとって宗教とはどんなものなのでしょうか? Q: Please explain what religion is like to the Japanese. A: Many Japanese say that they do not have a particular religion. However, the Japanese are very religious minded and tolerant to any religions. For example, the Japanese visit the Shinto shrines for the celebration rituals, while we visit the Buddhist temples for the funerals, alternately. The Japanese practice those rituals as a part of the life-style and we are not conscious of being involved in religions. The Japanese ate very flexible and open-minded to the religion.                              
     (日本事情Version2-4で学んだ考え方をフルに活用。面接官から、キリスト教形式の結婚式も興味深いですねとのコメントがあり、愉快な会話となりました。)

 

(10) 日本語での質疑応答の有無 

ありませんでした。

(11) 試験終了後のやり取り(もしあれば)

Thank you for your time.とお礼を言い、退出前に笑顔で日本語でもお礼を言い退出しました。二人とも立ったままで見送って下さり恐縮しました。なごやかに終われてよかったです。

(12) 終了後、退出してから解散までの手順

係員に誘導されて別室で他受験生と一緒に待機。試験結果通知等に関する説明書(両面印刷)に目を通しながら待ち、解散が宣言されて、建物の外で時計を見ると11時過ぎでした。

(13) 全体を通しての感想など

前夜は興奮して寝付けず、睡眠時間は1時間? ホテルでは枕もベッドも普段と違うので、平常心を保つのは難しかったですが、試験には最高の集中度で臨めました。終了直後は気が抜けて疲労困憊状態。振り返ってみて、CEL通信で学んだ日本事情コースは本当に素晴らしい羅針盤でした。高田馬場で指導頂いた模擬面接では、自分の弱点を的確に指摘頂いて有難かったです。オーソドックスなお題に恵まれ、自己評価では上出来ですがが、如何なる結果も受け入れる覚悟ができました。ありがとうございました。                                     

 

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