CEL受講生の体験記

CEL受講生の体験記

<20011年度通訳ガイド国家試験合格者からのメッセージ>


通訳ガイド試験合格者の声CELから夢への再出発

北野 智之さん(通学受講)
>>受講歴 通訳ガイドコース

<憧れの通訳案内士>

 私はもともと、旅行業界に憧れて地元の北海道で添乗員の仕事をしておりました。通訳ガイドの存在は耳にしていたものの、非常に難関の試験ということも知っていたので、当時の自分の英語力では到底届く資格ではなく、遠い夢のことだと思っていました。それでも、頭の中には常に憧れの資格として残っていました。
 本気で通訳案内士試験を目指そうと思ったきっかけは、仕事で実際の通訳案内士の方とご一緒することがあり、バスの中で本当に綺麗で聴きやすい英語で日本の観光地を案内するのを拝見した時でした。外国人観光客の一人の方が、自分より英語が上手であると、その通訳案内士の方を褒めているのを目の当たりにし、そんな素晴らしい英語力と日本に関する知識を身に付け、いつか外国の方に、プロとして外国語で日本を案内してみたいと強く思うようになりました。

<3度の試験を経てCELへ>

  一回目のチャレンジは、地理だけが合格となりました。その後、転職で神奈川に移住しました。二回目は、仕事でなかなか時間が取れない中、満足に勉強はできず、どの科目も合格せず、一からのやり直しとなりました。三回目の年も独学でしたが、モチベーションが低く、ほとんど勉強ができないまま1次試験の一ヵ月前になってしまいました。満足に試験に臨めなかった2年目を思い出し 、このままでは一生通訳案内士試験には合格できないのではと思い、今までの遅れを取り戻すべく、試験までの一か月間は本当に集中して勉強できたと思います。しかしながら、結果は不合格。日本地理・一般常識に加えて、苦手だった日本歴史にも合格するも、英語は不合格という結果に終わりました。
 次の年は英語のみの受験です。2011年度を最後の受験にしようと考え、学校を探すことにしました。最善の選択をしようと考えていたのですが、最初に参加したCELの説明会での江口先生の話が、日本文化に対する強い想いが感じられ、暗記に頼らない学習法も非常に共感が持てる内容でした。もともと説明会予約の段階で、スタッフの田中さんの親切な対応が印象に残っていたこともあり、CELが最良の学校と直感で感じ、すぐにCELへの入学を決めました。
 説明会で自分の状況を江口先生に説明し、相談したところ、英語のコースに加えて、日本歴史と日本地理、そして基礎のBasicコースと日本事情コースを受講することを勧められました。英語力だけではなく日本に関する知識が、1次試験と2次試験両方に向けての基礎力になって役に立つとのこと。結果としては、まさにその通りになりました!

<CELの授業の良さ>

  CELの授業の素晴らしいところはいろいろありますが、まず、毎週の授業でその次の週の分のテキストが配布されるところです。過去なかなか学習が継続できなかった自分にとって、このシステムは非常にやりやすく、薄く思える小冊子の教材もレベルは高く、内容が充実しているものでした。
このテキストの完成度には本当に脱帽でした。江口先生が全力を傾けて作成されるテキストは、試験対策に効果的なだけではなく、日本文化の情報が詰め込まれて興味深いテーマも多く、毎週の授業が楽しみになっていきました。暗記に重きを置かない授業のおかげで、少しずつ英語力と日本文化の知識が身に付き、これが本番の1次試験と2次試験に役立ちました。
 現実に、1次試験対策Standardコースで、江口先生が授業で説明していたことが、2次面接でもおおいに役に立ちました。本番の2次面接で「外来の文化を1つあげてください」という質問に対し、クリスマスを挙げたのですが、「いつから始まったのですか」と試験官に質問をされ、すぐに戦後から始まった習慣であると回答ができました。江口先生が授業で、バレンタインやクリスマスは戦後に根付いた習慣だ、と説明されていたことを思い出したからです。このように、1次試験対策の授業で出てくる様々な知識が、2次試験の対策でも役に立つところが、CELの授業の良さです。
また、CELのスタッフの方々は、相談すればいつでも親切に応じてくれましたし、江口先生も授業後とメールでの質問に対し気軽に回答していただけました。NHK「トラッドジャパン」講師の江口先生なので、最初は恐れ多いと遠慮していましたが、色々な質問に対し気さくに答えていただけました。

<CELの教材を徹底活用して1次試験対策>

 Standardコースが始まる際に最初に決めたことは、まずは授業にしっかりとついていくことでした。授業にはすべて出席をし、予習と復習は必ず欠かさないと決めて試験対策を開始しました。
1次試験対策は、毎週のStandardコースの予習・復習、単語ハンドブック(vocabulary expansionとガイド用語)は毎日2ぺ­ージを通勤中に勉強、英作文演習と日本事情関連英作文は一日毎に勉強を進め、何回も繰り返し学習しました。単語ハンドブック2冊と江口先生の著書「まるごと英単語帳」をマスターしたおかげで、本試験では単語問題は15問全問正解できました。自分は暗記が苦手なので、試験直前に大量に暗記することはできないため、3月のStandardコースが始まってから、1日何ページと決めて毎日単語を習得していったことが功を奏しました。
 授業に参加する中で、受講生を思いやる江口先生の言葉には幾度となく助けられました。私は、1回目の模擬試験は良かったものの、2回目、3回目と受けるたびに、なぜか順位が下がり(今考えれば、仕事の忙しさや体調の影響があったかもしれません)、3回目は合格圏外の得点で落ち込み、どうすればいいか分からなくなってしまいました。そんなとき「模擬試験で結果が悪かったからといって、それほど気にしない方がいい」と江口先生が授業でフォローしていただいたので、気分が楽になりました。また、スタッフの田中さんに学習相談をしたときに、「新しいことに手を出すよりは、CELのテキストをじっくり見直した方がいい」というアドバイスをいただき、CELのテキストに集中することにしました。
 夏期コースの受講と並行して、春期のStandardコースの復習もしました。仕事でなかなか時間を取れなくても、朝早起きしてカフェで1~2時間勉強してから会社へ行くといった生活が続き、それを継続できたのも、CELで色々なアドバイスをもらい、この勉強方法で間違いがない、という確信が持てたからです。
 その結果、1次試験対策は、CEL入学当初に自分の思い描いていた学習プランをほぼ100%こなすことができ、これまでの3年間とは全く違った形で、2011年度の1次試験に臨むことができました。

<InputとOutputのバランス良い2次試験対策>

  CELでは、日本事情Version 2コースで日本に関する知識をinputして確かなものにして、2次試験コースでoutputする、というバランスのいいカリキュラムになっています。おかげで、着実に知識を身に付けて2次試験対策をすることができました。2次試験対策も、もちろんCELのテキストを中心に予習と復習を心がけました。
 1次試験の合格発表までは長く、合否がわからないまま2次試験対策をすることを余儀なくされるのですが、現役通訳案内士の方から「1次試験終了後はすぐに2次試験対策を始めた方がいい」というアドバイスをいただき、それを実践して正解でした。
 2次試験直前のIntensive Classは、本番に限りなく近い(Dan先生の質問は、本番よりはるかに鋭いですが)状況で練習することができるので、授業を受ければ受けるほど慣れていきます。また、Dan先生をはじめ、ネイティブ講師の方が様々な点(声の大きさ、アイコンタクト、英語の発音、笑顔、姿勢やジェスチャーなど自分では気づかない多くの点)を指摘してくれるので、そういったアドバイスが非常に役立ちました。そのおかげで、日本の知識を深めると同時に、面接試験の要領を体得して、2次試験へ向けて十分に準備することができました。

<緊張が高まり、体調も崩した2次試験直前>

  2次試験が近づくにつれ、1次試験を突破した満足感と今年こそは最終合格を、という意気込みから、どんどん緊張感が高まりました。ちょうど仕事も忙しくなったころに風邪で体調を崩し、Intensive Classを欠席してしまいました。2次試験日の一週間前のことでした。授業はすべて出席すると決めていたので断腸の思いでしたが、ここは体調の回復に専念しました。幸いにも試験3日前頃から体調がよくなり、CELの友人がアレンジしてくれた自主模擬面接と試験前日のIntensive Classの授業で、声のリハビリと面接試験への最後の仕上げをすることができました。
 2次試験当日はとても緊張しましたが、自分のできる限りのことはできたと思います。CELの2次試験対策の授業で鍛えられていたので、約8分間の面接はあっという間でした。

<CELの先生方とクラスメートに感謝>

  いままで独学で試験勉強をしてきた自分にとっては、CELに通学して学べたことは心強く、そしてまた楽しい時を過ごせたことを大変うれしく思います。基本的には、CELのテキストとハンドブックをひたすら繰り返し復習し、そのおかげで合格できたのだと感じています。江口先生はじめCELの先生方、スタッフの方々、本当に内容の濃い授業と学習のアドバイスをありがとうございました。
 CELを選んで良かったことのひとつに、試験勉強を通じて共感できる方々と出会えたこともあります。クラスメートの方々には、最後の授業で皆さんに「2次試験頑張って!」と声をかけていただき、それは今でも鮮明に思い出すとともに、2次試験に向けて背中を押してもらったことに心から感謝しています。
 今後は憧れの通訳ガイド業に少しでも従事し、同時に英検1級を目指したいと思います。その時はまた、CELにお世話になると思いますので、よろしくお願いいたします。