<2012年度通訳ガイド国家試験合格者からのメッセージ>![]() 荒川 裕子さん(通学受講)
<CELの全コースを受講> 2004年に初めてCELの英検1級コースを1期、通学受講しました。その後はクラスで知り合ったお友達との勉強会を続けながら、CELとはBuildupコースに1期通学、また何年かして英検1級コースに1期通学、1級2次試験前にはDan先生の2次直前コース、と言う様に、CELとは五月雨式のおつきあいでした。フルで長期間通学受講したのは今回の通訳ガイドコースが初めてです。 以下に、自分の勉強のプロセス・方法と、自分にとって勉強とは、と言うことについて、反省も含めてお話しいたします。これから通訳ガイド試験に挑戦される皆様に、なるべく具体的な事を含めて、語るつもりで書き進めたいと思います。 1:勉強方法 ところが3教科の授業が終わった時点で過去問を解くと、どれも50点も取れない有様。これでは全然合格に届かないと、私は頂いた3教科の過去問を全て100点になるまで繰り返そうと決めました。答え合わせでは、正解の選択肢だけでなく、他の選択肢も内容を調べ確認しました。 結果、本試験では、日本地理と日本歴史は自己採点では満点近い点数を取れました。CELの授業受講前には苦手だったのが嘘のようです。一般常識だけが53点に終わってしまったのですが、それは7月に父が2度入院し、一般常識の勉強が時間切れに終わってしまったからです。一次試験の自己採点でこの点数が分かった時は、これでは二次試験には進めないだろうと二次面接対策はあきらめの気持ちでした。 でも、一次試験後、先生方は全科目50点以上取れた方は二次面接試験の準備を始めて下さい、と自信を持っておっしゃいました。それでも私は「本当に受かるのかなあ・・60点無いし」。と、半分投げやりになり、英検1級勉強会の友達とまた英検1級を受けたり、通訳ガイド試験に関係無い勉強をしたりしていました。 <楽しさいっぱいの日本事情コース> 学生時代は日本の古典文学を学び、同時に、社会福祉に関心を持ってボランティア活動に関わり、子育てして退職するまで、ずっとそれらに関わる仕事をして来た私です。英語に関係のない世界にいた反面、日本文化や社会に対して、様々なものに触れて感動し、私には私なりの見識がありました。 「わびさびについて」、「伝統芸能について」、「古典文学について」、自分の知識や認識を実際に言葉で表現する機会は、ありそうで無いものです。それを英文化し、西洋文化に生きる外国人に分かりやすく説明するにはどう言うか?と考えるのは、興奮するほど楽しい作業でした。 日本事情コースのテキストは自分のアイディアを作る上でspringboard になってくれました。今までの自分の認識をさらに更新する動機になったとも思います。また、2次面接試験の質問の過去問、ダン先生のクラスでの質問に対する答えを考える上でも、この作業は大変有益でした。 これから受講する皆様も、ぜひ「マイ・日本事情」を語ってください。それはまさに面接試験のモデルアンサーではない、オリジナルアンサーではありませんか! <自分自身の考えを言うのが面接試験対策のキーポイント> 私の二次面接試験の時の2番目の質問は、「日本人が外国人の振る舞いを見て無礼だと感じるのはどんな時?」というものでした。私はすぐには思いつかずに、うーん、と首をひねってしまったのですが、「日本人は外国人の振る舞を見て無礼と思うことはあまり無いと思います。」と答えました。「それは日本人の傾向だと思います。何に対しても、他のやり方を受け入れる、変だと思っても嫌だとはあまり思わない、全体的にそういう傾向があると思う」という説明をしました。その中で、私は”embrace”という単語を使いました。面接官はお二人とも大きくうなずいておられました。”embrace”は日本人気質を語る上で、ぜひ使いたい言葉でした。その後、「でも実は、電車の中で携帯でしゃべっている人を見ると、ちょっと困ると思うんですけど」と話を続けたのですが、使いたかった”embrace”という言葉を実際に使い、私の真意をわかっていただけたようでうれしかったです。 試験勉強の全体の反省点としては、駆け込み受講になって予習の時間が無かったこと。予習していれば、もっと先生の授業を楽しんで聞く余裕があったと思います。先生の「授業を味わう」まで至らなかったことはとても残念でした。 2:自分にとって勉強とは それ以前にも,幾度とあった人生の難問を乗り越える時に「学ぶこと」はいつも私の背を押し、励ましてくれました。絶望する事があっても、「学ぶこと」が希望を見せてくれたのです。英語を通じて、仲間と共感し、支え合い、ここまで来たと思います。勉強することは未来を生きることであり、将来を信じるということです。最初は通訳ガイドになりたいという気持ちも無く始めた勉強ですが、気持ちは変わって行きました。これからは日本文化をどこかで、英語で発信したい、と思います。CELに通った日々は、日本文化の美しさ、素晴らしさに改めて惚れ込んだ時間でもあったのです。 皆様がこれから、新しい発見に満ちた勉強の中で、目標を達成されますよう心からお祈りしています。
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