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CEL受講生の体験記

2013年度通訳ガイド(通訳案内士)国家試験合格者からのメッセージ


通訳ガイド試験合格者の声あきらめなければ扉は必ず開かれる

治部 美奈子さん(CD通信受講)
>>受講歴 通訳ガイドコース

 

<13年前に始まった挑戦>

 正直、合格体験記というものを自分が書くことなど、半永久的に来ないのでは?と思っておりました。最初に通訳ガイドを志したのは13年前。なんと干支を一回り以上もしてしまいました。毎年、願書提出の時期には通訳ガイド試験=恒例の試験、と自他ともに認識されるようになってしまいました。

 江口先生の次々溢れ出るオリジナルトークと生徒を思いやる気持ちに魅せられ、また曽根先生の英語に対する情熱と決して上から目線ではない納得できる学習理念に感激し奮起、CELの開講一期生として入学しました。クラスでの授業は発見の連続で楽しかったのですが、多くのエッセンスが凝縮された教材を使いこなすことが出来ず、初年度の結果は×でした。

 翌年へのチャレンジを目指していた矢先、自分のせいで大切な身内が旅立ってしまいました。長い間ずっと自分を責め続け、生計を立てて行く気力がやっとで、おまけに会社ではイジメに合い、通訳ガイド試験はもうどこかへ飛んで行ってしまいました。

<CELと共に再出発>

  いつまでも沈んだままではいられないので、数年後、決意新たに通訳ガイドコースとBuildupコースのCD受講を申し込みました。復習に重点を置きながら懐かしの江口先生と花野先生の授業をCDで何度も聞くようにしました。少しずつ英語に対する勘を取り戻しましたが、本試験の結果は不合格。この三文字がそれから何年も続きました。「あんたは英語には向いていない」「また受験料を寄付しているんだ」など言われ、通訳ガイド試験は生涯学習の一環であると自分でも捉えるようになってしまいました。

 しかし、生涯学習であってもある程度の目標は必要なので、次のようなことに留意しながら勉強を続けていきました。

  1. これまでのCELのテキスト&解説授業をもう一度隅々まで見直し、その場で即答できなかったフレーズや文法には全てマーカーをして、単語帳やノートに声を出しながら書き写す。
    この段階で今更ですが、中学生レベルの単語であっても文脈によっては全く異なる性質の意味を持つのだという、驚き&発見が出来るようになり、気づくと単語帳とノートはそれぞれ10冊を越えていました。
  2. 一分でもいいから、毎日アウトプットに時間を割く。
    CELの教材に掲載されている文法や表現は、単に試験合格用に作成されたものではありません。何度も声に出していると、(たまに読む)ペーパーバックやネットの英文記事などで、CELで学んだ言葉や言い回しに出会うことが思いのほかたくさんありました!
  3. 新しいものには手をつけない。
    通訳ガイド試験に向けての一次対策学習は、CEL一本+「トラッドジャパン」で無敵です。(1)と(2)を土台に、外出時は常にCEL教材を携帯し(薄いので助かります)、インプット&アウトプットをひたすら繰り返しました。
  4. 過去問研究。
    この重要性は説明会でも必ず言われると思うのですが、自分の場合このステップを疎かにしていました。

<超ドタンバ二次対策>

 そうして今回も「恒例の」通訳ガイド試験を受けました。合格発表日は全く気にしていなかったため、奇跡の一次試験合格通知をいただいた瞬間はもう家中大騒ぎでした。CELの通信受講ともこの数年間ご無沙汰でしたが、さすがに二次面接試験対策は自力はムリ!と大慌てで久しぶりにCELの扉を叩くことになりました。生涯学習から一歩抜け出すことが出来たせっかくのチャンスを無駄にしたくはなかったので、本番まで一ヶ月を切っていましたが、正に背水の陣の覚悟でした。

 ところが、出遅れたためにあいにく模擬面接クラスは既に満席。キャンセル待ちでした。最悪自力でやるしかない.......と苦悩していたところ、一コマなら確保できますの連絡をいただきました。藁にもすがる思いで二つ返事しました。初回の担当講師は親しみのあるDan先生。日常生活や職場で英語を使うのは皆無の自分にとり、模擬面接クラスとはいえ緊張感に圧倒されてしまい、とんでもないチグハグな回答をしたり途中で固まってしまい言葉に詰まったり......もう目も当てられませんでした。それでもDan先生が助け舟を出して下さり、何とか乗り切ることが出来ましたが、その日は脱力の帰路でした。

 最終的に、模擬面接クラスは全部で3回受講することができましたが、他の受講生の方々のスピーキングを耳にしながら「皆、CELでの学習で、土台がしっかり出来ている」と、焦りと自分の未熟さを痛感せずにはいられませんでした。ただ、この期に及んで落ち込んでも試験日は着実に迫っているので、最後のクラスで試験官役の先生に笑顔で「そういうポイントを外国の人は知りたいんだよ。」と褒められたことを思い出し、プラスの気持ちに切り替えることにしました。

 本番の二次試験。面接直前の廊下での待機中には、自分がこの試験会場へ来ることが出来たのはCELと家族のお陰、尽くしてくれた人達の笑顔を思い浮かべ、最後まで引きつっても笑顔!を胸に面接に臨みました。

<13年間分の感謝>

  最終合格発表当日、官報で自分のフルネームを見つけたときは、足掛け13年間のマラソンに一応ピリオードを付けることができたのだ、と熱いものがこみ上げ、暫く微動だに出来ませんでした。

 さて、いつまでも感動に浸ってはいられません。ここからがようやくスタート地点です。今まで培って来たことを活かしながら、今後は様々な研修を重ね、一人でも多くの世界の人へニッポンを発信できる通訳ガイドになることを期して、これからも精進を重ねて行くつもりでおります。

 最後に、江口先生、曽根先生、Dan先生、二次模擬面接Intensive Classでご指導下さった諸先生方、直前までスケジュール調整をしていただき心温かいアドバイスを下さったスタッフの田中さん、皆様のお陰で通訳ガイド試験の合格証書を手にすることが出来ました。本当に心より御礼申し上げます。