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CEL受講生の体験記

2013年度通訳ガイド(通訳案内士)国家試験合格者からのメッセージ


通訳ガイド試験合格者の声6年目で手にした合格に感激!

齋藤 弘之さん(Internet通信受講)
>>受講歴 通訳ガイドコース

 

<高かった1次英語筆記試験の壁>

  私は語学の勉強がもともと好きでしたが、大学時代には語学関連の授業がとても厳しかった(出席取りも厳しく油断するとすぐに落第させられました)こともあって、英語を専攻にはしませんでした。でも、この時期には自分でよく英語の勉強をしていました。

 在学中には、英語以外のフランス語や韓国語を勉強する機会もあり、それぞれ検定試験も受験し、フランス語については仏検準2級まで合格できました。社会人になってからしばらくの間、語学学習からは遠ざかっていたのですが、英検準1級に合格したのを機に、通訳案内士試験について興味をもつようになりました。英語はさておき、もともと日本史、日本地理、時事問題は得意だったので、過去問を見て「これなら短期合格でいけそうだ!」と考えました。

 早速、受験を申し込み記念すべき1回目の受験では、ほとんど勉強せずに日本史/日本地理/一般常識の3科目については合格、英語は不合格でした。こうして初挑戦だったにもかかわらず、一気に3科目合格を果たしたことで気をよくしてしまい、「次回は残った一科目の英語だけだから、余裕で1次試験は突破できるだろう」と、本試験直前の7月頃までほぼ独学でしか勉強せずに本試験を受験しました。

 2年目は、自己採点してみてそこそこできていたような感じだったのですが、
結果は「不合格」。何となく解答を完成させても、結局は出題者の意図する解答には遠く及ばないのだなということですね。

 3年目の受験でも日本史/日本地理/一般常識は合格、英語は不合格とまた振出しに戻ってしまいました。さすがに「これではマズい、やはり国家試験なのだから中途半端な勉強では無理だ!」と猛省し、その頃ちょうどNHKで放送が始まった江口先生の「トラッドジャパン」の番組を録画して、繰り返し見ました。テキストも面白くて毎号が楽しみでした。

 4年目の受験となった年に、本試験前に、CELの「1次試験直前対策コース」をインターネットで受講し、本試験に臨みました。しかしこの年も実力が伴わず残念な結果となりました。

 5年目ともなるとさすがにスランプに陥ってしまい、勉強は継続していたのですが、正直モチベーションも下がって、通訳案内士なんてもうあきらめようかとも思いましたが、なんとか気を取り直して受験しました。この年も結局同じように、一次試験は英語以外の三科目合格に終わりました。

 本試験の英語の問題をそれなりに解答するだけでは、やはり合格はおぼつかないと思い、もう一度基礎に戻って和訳や英訳の問題をていねいに解答しなければならない、とこの年に痛感した次第です。学生時代にそこそこ英語が得意だったことや、社会人になってからも仕事で英語を使う場面が多かったので、そういった過信(思い上がり!?)が、5年連続での失敗につながっていたのかもしれません。恥ずかしながら6年目にてようやく合格を勝ち取りましたが、ずいぶんと遠回りしてしまった感があります。

<CELの授業をどこでも聴きました>

  私は関西在住なので高田馬場へ通学することはかなわず、インターネットでの通信受講となりましたが、ちょうど合格した年に、スマホやタブレットでも授業の受講が可能になったのが幸運でした。旅行先や出張先のホテルでも、ネット環境さえ整えば受講できるので、勉強もはかどりました。苦しいだけでは通訳案内士試験受験もつまらないと思い、休暇中の沖縄でもマリンスポーツに出かける同行の友人を尻目に、プライベートビーチにCELの教材とタブレットを持ち出して、木陰のテラス席で心地よいサマーブリーズに当たりながら夕暮れまで勉強もしました(決してふざけていたワケではありません)。スマホだと電車の中でも江口先生の授業が見られるので、多い日は一日数回にわけて受講することもできました。テレビで見たのと同じ江口先生の軽快な語り口で、毎回の授業はとても楽しくあっという間でした。

<CELの教材をフル活用しました>

  江口先生の著書の「新・英語で語る日本事情」と「日本まるごと英単語帳」をメインに学習しました。テキストの付録CDの音源はiPodに入れて、スポーツクラブのトレーニング中や、電車や飛行機の中でひたすら聞きました。これだけいろんなデバイスが発達してくると、もはや勉強っていうものは机に向かってするだけのものではないのだな、とも思った次第です。

 あとは1次直前対策コースの教材、NHK「トラッドジャパン」のテキストや番外編の「ふるさとジャパン」のテキストをいつもカバンの中に入れて持ち歩き、移動時間や待ち時間、コーヒーショップでも少しの時間を見つけて読みました。「ふるさとジャパン」のテキストは写真もきれいで、頭が疲れた時の気分転換にもなりました。

<合格して早速に外国人を案内しました>

  このたびようやく最終合格を勝ち取りましたが、合格して早速、楽しく、かつ嬉しい出来事がありました。合格後にスノーボード旅行で訪問した長野県白馬村の某有名スキー場のゲレンデで、広大なコースに迷っているオーストラリア人のスキーヤー・ボーダーの方、数組に道案内ができました。毎年このスキー場にはお世話になっているので、私自身ゲレンデの地理に詳しいのも幸いしました。

 白馬村は、ビジットジャパンキャンペーン以前より外国人スキーヤーの受け入れに積極的で、場内の英語放送はもとよりゲレンデマップやゲレ食(ゲレンデ内のレストラン)メニューの詳しい英語表記など、他のスキー場より数歩先をいってるのですが、それでもまだまだ外国人には不十分なようです。またこのところの記録的な大雪で、麓の旅館街の案内看板なども雪に埋まってしまい、私たち日本人でもわかりにくい状況でした。白馬旅館街では、ゲレンデクローズ後にナイトライフを楽しむオーストラリア人が多く繰り出していました。案の定、道がわからなくなっていたのでしょう。日本語で「インフォメーションセンターハ、ドコデスカ?」「○○イキノ、シャトルバスハ、イツデスカ?」と何度も訊かれました。そこで私は「僕はGovernment Licensed Tour Guideですよ。英語でどうぞ。」というと、みなさん一様にホッとした様子で喜んでいただけました。外国人スキー客のこうした笑顔を見ると、「あぁ、合格してよかった、通訳案内士をあきらめないでよかった!」と実感しました。

 実際の通訳ガイドの仕事の醍醐味もおそらくこういう感覚なのかなとも思い、
今後がとても楽しみです。

<合格、否、失敗体験記!>

  私は、この試験合格のために多くの歳月を要してしまい、「合格体験記」というよりは「失敗体験記」というものになったかもしれません。でもあきらめずに受験勉強を続けて勝ち取った合格の喜びは、何にも代えがたい、と実感できたことを、みなさまに少しでもお伝えできればと思います。また、政府官報に自分の名前が掲載されるという、おそらく人生を通じて最初で最後であろう名誉な機会をも得ることができたことは、一生の思い出です。

 インターネット上の画面でしかお目にかかったことはないのですが、CELの先生方、ほんとうに長い間お世話になり、ありがとうございました。また事務のスタッフの方にも、折に触れてあれこれメールで相談事などお願いしましたが、いつも迅速に対応していただきました。この場を借りて厚くお礼申し上げます。