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CEL受講生の体験記

2013年度通訳ガイド(通訳案内士)国家試験合格者からのメッセージ


通訳ガイド試験合格者の声試験合格以上のものを与えてくれたCEL

上村 純子さん(通学受講)
>>受講歴 通訳ガイドコース

<日本のことを聞かれてもI don’t knowばかり>

  日本語教授法を学び、外国の方に日本語を教えるボランティアを私がしていたことから知り合ったスコットランド人の友人が、4年ほど前から半年毎に来日するたび、一緒に都内を中心に、時には地方にも出かけていました。彼女は日本語を学んでいる位ですので、質問も高度で、地名の由来まで聞かれることもありました。私の答えは、いつもI don’t know.何度、この言葉を繰り返したことか...

<自分の言葉で説明する大切さに気づいて> 

  ある時、彼女が何気なく言った言葉が、通訳ガイド受験のきっかけの1つになりました。彼女がご家族と金沢旅行から帰って来た時に、「英語のボランティアガイドの人が説明してくれたのでよくわかった」と...私はそれまで、その場、その場の詳しい説明など、長年東京に暮らしている日本人もできない人がほとんどだし、たまたま知っていることだけ教えてあげればいい。英文パンフレットだってあるし、説明を聞かなくても雰囲気を味わえればいいじゃない。そう思っていたのです。でも、彼女の話を聞いて、紙に書いてあるものをポンと渡されるだけではなく、何かを真剣に伝えようとする意志を持った人間が、きちんと言葉で伝えてくれると、人ってうれしいんだ!そんな当たり前のことに、その時、初めて気づいたのです。それまで、人を思いやる気持ちが欠けていたのです。それはちょうど、I don’t knowの度に、申し訳ないやら、情けないやらの気持ちを作り笑いでごまかしていた自分に嫌気がさしていた頃でした。

<楽しそうな江口先生の授業に惹かれてCEL入学>

  通訳案内士の試験を受けるか...そうすれば、もう少し彼女のお手伝いができる。実は、一年前にも受けようと思い、本屋さんで過去問集を買ってはみたものの、何これ?日本歴史、日本地理、一般常識?無理、無理!絶対、私には不可能!と放置してありました。でも、ダメモトでやってみようかな。一年に一科目ずつでも勉強しよう。それなら無理なくできるかも。などと、チャレンジを避けようとする自分をだましだまし、勉強を始めようとしました。でも、いまさら日本歴史や日本地理の教科書なんて開いてみる気もしない。

 じゃ、学校だ。学校なら、あの、以前に惚れたNHK「トラッドジャパン」の江口先生のところだ。というわけで、日本地理のすでに3回目に入っていた授業を見学。うわっ、すごい滑らかな語り口!楽しそう!「皆さんと一緒に旅しましょう(地図上で)」なんて言われて、これなら私もついて行けるかな。年のせいで、新しい知識なんか詰め込むのは無理だと思い込んでいたけど、私より上の方も、けっこういらっしゃるみたい。というわけで通訳ガイドコースに入会しました。

<知識欲を刺激してくれたCELの授業>

  そして、はまりました!新しいことを知るのは苦痛だと思っていましたが、とんでもない。覚えては、忘れの繰り返しで、しかも、どんどん新しい内容を覚えなければならないので、そのつらさは、確かにありましたが、それ以上に楽しい!もっと知りたい!と思えたのは、江口先生のおかげです。しかも、自分で全く興味がないと思っていた分野です。そこで、わあ、こんな世界があったんだ、と心から思えるようになったのですから、自分でも驚きました。そして、自分の視野が広がり、いつの間にか、今まで何気なく見聞きしていた事象にも、その意味や歴史的な背景などを思いめぐらすようになっている自分に気づきました。

 日本事情Ver.2コースの授業で、テキストの英語を読んだときの感動も忘れられません。今まで、英文というのは、語学の力で読むものだと思っていました。読んだものがつまらないのは、私の英語力不足のせいだ、と思っていました。もちろん、それもありますが、その時感じたのは、今この文章が本当に面白いと感じるのは日本史や地理の勉強の成果だと思ったのです。ほんの、2~3か月の詰め込み学習ですが、江口先生が上手にこの世界に誘導してくださったおかげなのです。もし、あの英文を一年前に読んでいたら、私には、「単なる小難しい英語の文」で終わっていたでしょう。

<世界観を変えててくれたCEL>

  CELでの学習は、大げさではなく、私の生活と世界観を変えてくれました。誰かが「あそこに行ったのよ」と言えば、場所をイメージできるので会話も弾みます。歴史の本や、映画も、より深く楽しめるようになりました。CELでは、通訳ガイド試験合格という本来の目標をはるかに超える素晴らしい体験を頂きました。心から感謝しております。