会員サービス
インターネット授業はこちら

CEL受講生の体験記

2014年度通訳ガイド(通訳案内士)国家試験合格者からのメッセージ


通訳ガイド試験合格者の声充実していたCELの二次面接試験対策

西村 大河さん (通訳ガイドコース受講)

 

<外国人に日本歴史を伝えたい>
 日本史、特に幕末が好きで、司馬遼太郎の本などは片っ端から読みあさっていました。そこで、数年前にイギリスから友人が遊びに来たときに喜び勇んで鎌倉と京都を案内したのですが、好きなはずの日本の歴史について何も説明できないことにとても歯がゆい思いをした経験がありました。

 2014年に転職した際、上司から「医療通訳の現状について調査するように」というミッションが与えられ、医療通訳について調べていくうちにたまたま通訳案内士という国家資格があることを知りました。しかもその年からはTOEICが840点以上であれば英語の一次試験が免除になるので、これなら自分にもチャレンジできるかもしれないし、海外からのお客様に日本の歴史を伝えたい自分にピッタリ!と思い、6月末の提出期限ぎりぎりに願書を提出しました。

<CELに頼った二次試験対策>
 一次試験の日本地理・日本歴史・一般常識は自分では得意のつもりでいたので、独学でなんとかがんばろうと思いましたが、二次試験はさすがにスクールに通わないと難しそうなので、ネットで探してみました。しかしながら、たいていどのスクールも冬ぐらいからコースが始まっていて、完全に出遅れた感がありました。やはりこういう資格は1年がかりで準備するべきなのであって、7月から始めるなんて甘く見すぎていたかなと思っていたところ、CELの二次試験対策コースは前期・後期に分かれていて、夏からの受講開始も可能というコースがあったので、藁にもすがる気持ちで申し込みました。

 二次試験対策コースの授業では、主にプレゼンや質疑応答に対応できるトレーニングをします。トレーニングといってもスパルタ式ではなく、ユーモアあふれるダン先生との自然な対話の中で、つい「あれも言いたい、これも言いたい」と思ってしまうような楽しいクラスでした。前の週にプレゼンのテーマを決めておいて、授業の冒頭で実際の試験と同じ2分間のプレゼンを行うのですが、言いたいことが山のように出てきてしまい、2分で収まることなどありません。そういう時ダン先生からは、ネイティブの視点から「それは外国人観光客にとって不要な情報」「歴史的背景の説明が長過ぎる。それよりも自分の経験談を!」と、通訳ガイドの現場の視点に基づいた、的確なアドバイスがありました。ここで2分で収める練習をしっかりしておけば、二次試験の直前で苦労することはないでしょう。

 平日は仕事で遅くなることも多く、なかなか予習・復習ができないので、時には何も準備できずに授業に臨むことも。怒られるのを覚悟でダン先生に「今週は予習できませんでした」と申告すると、返ってきた回答を聞いてビックリ!「No problem! 実際の面接試験のプレゼンテーションでは1分間しか準備する時間がないのだから、今日は本番のつもりで練習してみましょう!」とのコメント。とても気が楽になったものです。

<日本事情コースで徹底的にインプット>
 9月からは江口先生の日本事情コースを受講しました。この授業では主に通訳と質疑応答の練習をするのですが、江口先生から英語表現や通訳の仕方についての指導の他、通訳をしたテーマに関する日本の伝統芸能や工芸品、習慣についての解説もして頂けます。どの分野においても深い知識に裏打ちされた江口先生のわかりやすい解説を聞くと、それまで当たり前すぎて深く考えたことがなかった日本の文化について、自分があまりにも知らなすぎることを思い知らされました。

 この授業では大勢の受講生がいる教室の中でマイクが回ってきて、順番に通訳をするので、「うまく通訳してやろう」という気持ちが働いてしまい、どうしてもノートを見ながらの慎重な通訳になってしまうのですが、多少下手でもいいから前を向いて、自分の言葉で通訳する練習をしておけばもっと上達しただろうなと後から思いました。

<模擬面接クラスの徹底活用で最終仕上げ>
 二次試験直前の1ヶ月間は、模擬面接クラスを徹底的に受講しました。当初は気安め程度に数回受講するだけのつもりでいましたが、初回に受講した時にあまりにもボロボロだったので、これはマズい!と焦ったのと同時に、これまでの授業の教材をもとに自分なりのプレゼンネタを作った上で、この授業を数多くこなせば絶対に合格できるはずだ!とも思いました。そこで、自分の都合のつく範囲で、可能な限り模擬面接クラスを受講しようと合計10回受講しました。このクラスでは、通訳やプレゼンの仕方の具体的な指導を受けられる以外にも、他の受講生の通訳やプレゼンを聞くことで自分のパフォーマンスの改善の参考になる、ということが非常に大きなメリットでした。

 講師は、多士済々の日本人講師・ネイティブ講師がいらっしゃる中、なぜか曽根先生の授業に当たることが多く、「笑顔・身振り・大きな声で」と指導されるのですが、こんな簡単なことがなかなかできない。。。しかし、「この時期になれば、もう英語力や知識を伸ばすことはできないのだから、俳優になったつもりで、8分間の演技をこなしましょう。 」という曽根先生の教えを信じて、模擬面接クラスを3回、5回、10回と回数を重ねるに従って、不安は次第に解消され、しまいには「これ、ひょっとしたらいけちゃうかも?」とまで思えるようになりました。

<充実していたCELの二試験次対策>
 CELでは3種類のコースを受講しましたが、どれが欠けても合格には至らなかったでしょう。親切丁寧に指導していただいた先生方に感謝すると同時に、お互い励まし合い支え合ってきた「学友」の存在も非常に大きかったです。

 合格がゴールではなく、ここがスタート地点であることを肝に銘じて、これからもネットワークを広げながら、海外からのお客様に楽しんでもらえるようにがんばっていきたいと思います。