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CEL受講生の体験記

2014年度通訳ガイド(通訳案内士)国家試験合格者からのメッセージ


通訳ガイド試験合格者の声「人生に定年なし」と教えてくれたCEL

島田 章さん (通訳ガイドコース受講)

 

<もしかしたら、これ、いいかも>

 私は、2年前にさいたま市の公立中学校を定年退職しましたが、再任用制度でフルタイム勤務は続けていました。教科は英語でしたが、以前より「このままの英語で終わらせたくない。」という気持ちを強く持っていました。それまでに自分の英語学習としてNHKのラジオ講座「ビジネス英語」を聴いていたのですが、そのテキストの巻末にCELの案内が載っていて、それが何気なく頭のどこかに残っていました。しかし、「通訳案内士」というのもよく知りませんでしたし、実は神道とか日本文化などといったことにはほとんど興味をもっていませんでした。その時はただ、「まあ、何となく」程度の「動機」(と言っていいのか)だったのです。

 とにかく、CELの説明会に参加しました。まずその時の江口先生のお話がとても熱のある、私の胸に迫ってくる、今までにない新鮮な内容でした。「通訳案内士試験の勉強をして合格することは、ただそれだけにとどまらず、人生の視野が広がること。」そんな江口先生の言葉が私の背中を押したのだと思います。「もしかしたら、これ、いいかも」という、前向きな気持ちになれた瞬間だったと思います。説明会の後、曽根先生に「私は定年退職した者ですが、そんな年齢の者でも大丈夫でしょうか?」とお聞きしたところ、「いえいえ、そういう人のほうが必要とされているのです。」と言ってくださり、「そうか、やってみようか!」と真剣な気持ちが湧いてきました。

<銭湯の歴史、チキンラーメンからファミレスまでの食文化>

   「何もわからないのだから最初から一通りやろう」という意気込みで、私は、一年間の「パーフェクト・プラン」を選択しました。11月30日から毎週土曜の午後1:30~6:00まで、「英語筆記試験対策」と「日本事情」の2コマの授業を続けて受ける形で学習をスタートさせました。「日本事情」では、地理・歴史・文化・ガイド用語等さまざまなものが網羅されているテキストを、予習~授業~復習の流れで進めていくのですが、内容が豊富すぎて、正直私には消化不良が続きました。英語の教材は難易度の高い英文が多くありましたが、とても素晴らしい内容でした。「日本の銭湯の歴史」や「チキンラーメンからファミレスまでの食文化」などといった、今まで触れたことのないような興味深い英文に触れ、予習が追いつかない時もありましたが、しっかりと取り組むことができました。文法に関しても、江口先生の授業で、あらためて「ああ、そうなんだ」と目からウロコ的学習を積み重ねることができました。

<薀蓄に富んだ1.5倍速機関銃?>

  江口先生の「地理・歴史・英語」の授業。それは、薀蓄に富んだ、そして時には、1.5倍速で機関銃のようにしゃべりまくるこの知識と話術って何なの?と呆れてしまう、ただ圧倒される授業でした。英語の授業に関しては、充実した教材であると同時に分かりやすい解説と応用練習などで力を伸ばすことができました。曽根先生の「一般常識」の授業。ご自身、教えることを楽しんでいるので、授業を受ける側も必然と楽しく学習することができました。 一次試験を無事通過したあとの二次試験対策「一問一答」のクラスでは、毎週変わるNativeの先生が熱心に授業を進めます。授業を単に聞くだけでなく、自分もマイクを持って「英語で伝える」訓練を繰り返すことができました。面接クラスでは、Dan先生はじめ他のNativeの先生、現役通訳案内士の方々から指導を受けました。先生方はみな一様に熱心で、適切なアドバイスをしてくださいました。このアドバイスに沿って勉強方法を工夫すること、そして与えられた教材をしっかり復習することで、大きな学習効果を得ることができました。

<同じ釜の飯友達>

 CELの教室での私は、一年間ずっと一番前の「島田席」で全授業出席を貫きました。また、図書館に通うなど、一点に集中して受験勉強に励みました。目標に向かって努力する生活に張り合いがありました。CELでの一年間の学習を通して私は、日本の文化、伝統、産業、地域など様々なことに関心を広げるようになりました。そしてもう一つ大切な副産物。老若男女の「同じ釜の飯友達」との出会いです。CELを卒業した今でも、貴重な交流が続いています。

 CEL入学から一年を経て、合格通知を手にした今、通訳案内士の「スタートライン」に立っているのだ、という緊張感とともに、これからは日本の民間外交官の仕事に誠実に励んでいきたいと思っています。・・・人生に定年なし。