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CEL受講生の体験記

2015年度通訳ガイド(通訳案内士)国家試験合格者からのメッセージ


通訳ガイド試験合格者の声 三度目の正直、CELの先生方の懐に飛び込んで手にした合格!

丸山 由美子 さん (通訳ガイドコース受講)

 

<2年続けて2次試験で失敗>

 私が通訳案内士試験の受験を思い立ったのは2012年のことですから、合格まで実に4年かかりました。その間、1次試験は独力でなんとかくぐり抜けるものの、2年続けて2次試験に不合格。3度目の正直で合格しなかったときはもう諦めようと半ば思っておりました。

 不退転の覚悟で2次試験突破を目指そうという気持ちだけはあるものの、2015年は、年初めに横浜の住み慣れた一戸建てを売却、娘夫婦と孫の住む上野にマンションを購入して引っ越し。いわゆる昭和の世代にとってストレスフルな住環境の変化。加えてフルタイムの仕事も続けながら、さらに過去2度失敗している2次試験の準備をするというのは、我ながら考えただけでも耐え難いようなプレッシャーでした。


<甘い考えに気づく>

 2014年の2次試験対策セミナーに参加させていただいた際、曽根先生に「CELの合格率はずば抜けて高いのですが、その秘訣は何ですか?」と軽い気持ちで質問させていただいたところ、即座に「それは私たち講師陣も教材作成と授業に頑張っているのですが、何より生徒のみなさんが忙しい毎日の中、試験に向けて頑張っていらっしゃるからですよ。とにかくCELの受講生の方々は、みなさん必死に勉強をしていらっしゃいます。」とお答えをいただきました。まるで私の不勉強を見透かされたようで身がすくむような思いでした。まだまだ甘い考えをもっていた私でした。

<不退転の覚悟で臨んだ三年目>

  そこで2015年2月に不合格通知を受けた時に、過去の失敗の経験を生かさねば!と思い、合格までの計画を綿密に立てました。
・2月~8月  2012年にCELの通訳ガイドコースを通信受講したものの、「積ん読」状態だったCEL教材の総復習
・9月~11月  江口先生の「日本事情コース」を受講
・11月~12月 模擬面接クラスの全回受講 
・12月本番  完璧に準備完了して本番に臨む


<CELの教材の充実度にやっと気づく>

 それまで毎日の忙しさにかまけて、なかなか手に取れなかったCELの教材を開いた瞬間、「あ~、自分は何てもったいないことをしていたのだろう」と強く思いました。過去2年間ひたすら2次試験のために一生懸命勉強してきたつもりだったのですが、手元にあった貴重な教材を見過ごしていました。2014年の模擬面接クラスは何度か受けてみたものの、他の方々が通訳問題をなんの苦もなくスラスラと答えていらっしゃるのに舌を巻いて、逃げ出したい思いばかり募りました。実は模擬面接クラスの問題のいくつかは教材から出題されていたのです。2次試験にもそのまま出題されそうなトピックが、2012年以来、積ん読状態だった教材にぎっしり詰まっていたのです。そんな肝心なことにも気づかずにCELに身を置いていた自分が情けなくて仕方がありませんでした。

<もっと早く受講すべきだった江口先生の日本事情コース>

  江口先生の日本事情コースのテキストも授業のDVDも手元にあったのですが、生徒さんが答えられている部分が長く、あまり興味が持てなくてそのままにしておりました。これもあるとき曽根先生から「CELの通訳ガイドコース受講生で、日本事情コースを受けていない人は、もぐりですよ。」と半ば本気で叱責されました。そう言えば、2014年にDan先生の2次試験対策コースを土曜日の午前中に一緒に受講していた方々はひとり残らず、授業が終わった後、引き続き江口先生の日本事情コースを受講して合格されました。一方で私は、日本事情コースに向かう際クラスメートのみなさんが「これがまた辛いんですよ!」と口々におっしゃっていたので、とても大変そうで自分には無理だと端から諦めていました。

 ところが、2015年9月から日本事情コースを受講させていただいた途端、これぞCELの粋を集めた内容で、この授業を受講していなかった私はまさしくもぐりだったと確信しました。授業は内容が深く、もともと不勉強な私はみなさんの一歩も二歩も後からついていくのが精一杯でしたが、このクラスで知識をinputし、いかにoutputするかを学びました。もっと早くから受講させていただいていればよかった、と悔やむことしきりでした。

<模擬面接クラスを徹底活用>

 そうこうしている内に模擬面接クラスが始まりました。2014年にDan先生のクラスを一緒に受講していたT氏が、模擬面接クラスをひとつ残らず全部の回を受けて合格したと直接伺っていたので、私もそれにあやかって全部受けてみようと思いました。結局3クラスくらいは逃しましたが、15回ほど面接クラスに出席させていただきました。

 始めのうちは、いつものように極度の緊張をして模擬面接を受けていましたが、2015年2次試験対策過去問解説セミナーの最後にCEL卒業生通訳ガイドの千田直子さんが、2題のトピック(日本アルプス・東海道五十三次)を英語で模範ガイディングされたのを拝見して、目からうろこが落ちるような思いがしました。通訳ガイドはまるで絵を描くように、その情景が心に浮かぶように、ゆっくり、はっきりと話せば良いのだとわかった途端、2次試験の緊張を克服するコツをつかみました。ガイドブックやインターネットに載っているような知識を披露するだけではお客さまの心は掴めない。自分の体験や経験を入れて、自分なりのガイドをしなければ、お客さまの興味を引くことはできない。繰り返し繰り返し、曽根先生に教えていただいたことでした。

 最後の最後の模擬面接クラスでは、曽根先生から全評価項目満点をいただき、2月の合格者懇親会では表彰までしていただきました。なんとも誇らしい限りでしたが、実は無我夢中で自分がどのような受け答えをしたかまったく覚えていないのです。

<試験官を思いやる余裕のあった2次試験本番>

 2次試験当日も曽根先生からいただいたアドバイスがとても役立ちました。武蔵大学が試験会場でしたが、受験番号が100番台だったので朝から2番目の面接でした。控え室では、前日にいただいた模擬面接クラスの満点の評価シートを握りしめ、緊張を抑えていました。

  でも曽根先生からあらかじめ、「試験官も朝早い時間帯は、面接の進行に余裕がなく、ばたばたしているはずです。」と伺っていたので、試験官を冷静に観察することができました。まさしくそのとおりでした!

私の面接の試験官はお二人とも40代~50代の女性で、Nativeの試験官は気の良さそうな、試験官をするのは今回が初めてであまり慣れていないような感じの方でした。試験問題をわざわざ私のところに持ってきてくださったり、机の上の書類が気になるらしく、置き方を変えたりごそごそして、面接に集中できないようでした。私の回答中も身を乗り出して、次の方の試験問題を整理したりするので、日本人の試験官の失笑をかっていました。面接を受ける私のほうが、余裕を持ってお二人の試験官を見ていたような感じですが、この余裕はまさに、曽根先生から試験官の心理状態!?を伺っていたからに他なりません。

<先生方にいただいた貴重なアドバイスの数々>

 こうして2014年までは全面的に後ろ向きだった私も、2015年はCELの先生方の懐に全身全霊で飛び込んで、ようやく万年落第生を脱することができました。先生方には心から感謝申し上げます。曽根先生には、数限りない貴重なアドバイスを頂戴いたしました。江口先生は、初めは恐れ多くて距離を置いてしかお話できなかったのですが、先生のほうから気さくに声をかけてくださいましたので、それからは緊張しなくてもお話ができるようになりました。Dan先生にも本音のお話をいろいろ伺い、外国人の方の視点での物の見方を教えていただきました。スタッフの田中さんはいつでもどんな用件でも親切に対応してくださり、ストレスゼロで授業を受けさせていただきました。CELのみなさまおひとりおひとりに、本当にお世話になりました。どうもありがとうございました。

 これからはCEL卒業生のひとりとして、研鑽をつみながら通訳ガイドとして通用するようなスキルを身につけて行きたいと思います。