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CEL受講生の体験記

2015年度通訳ガイド(通訳案内士)国家試験合格者からのメッセージ


通訳ガイド試験合格者の声エンターテイナーの通訳案内士に憧れて

中込 陽子さん (通訳ガイドコース受講)

 

<秘書業務は通訳案内士の仕事と似ている!>

 私は企業で秘書をして現在23年になります。秘書業務と通訳案内士はお客様(会社では上司やチームの人達や取引先)のニーズを察知し、ベストなサービスを瞬時に提供するという点で、非常に似ていると感じておりました。しかし、秘書は常に表に出ずに黒子としてサポートを行いますが、通訳案内士はお客様の前に出て相手の気持ちをぐいと引き込む「エンターテイナー」でなければなりません。私は普段から友人や家族を笑わせることが大好きでしたので、これほど自分にぴったりな仕事はないのではないかと感じるようになり、いつの日か秘書から通訳案内士への転身もこれからのキャリアの展開として考えるようになりました。


<現役通訳案内士との交流で、ますます憧れが>

 それを後押しするような出来事が2013年5月にありました。勤務する会社の親会社(米国)からCEO他VIPの来日があり、その時に通訳案内士の方にCEOとお嬢さんの1日都内観光をお願いしたことがあります。それ以来、そのガイドさんとは個人的におつきあいさせていただいております。また、その方には、私が所属する日本秘書協会のメンバーと共にお話を伺い、通訳案内士の仕事について機関誌の記事として取り上げたり、明治神宮を英語で案内していただく親睦行事も実施しました。このように現役の通訳案内士の方とつながりを持つ機会があったことで、益々通訳案内士という仕事に憧れが出てきました。また、秘書協会のメンバーとも通訳案内士の仕事について共有できて非常に良かったです。


<とにかく面白いCELの授業>

 私は通訳案内士になるための勉強をするのに独学では絶対に無理だと思っていましたので、CELに通うことにいたしました。

  苦手な日本歴史は、学生時代に「何年に何が起こったか」ということを暗記しなければならなかった思い出のために、あまり歴史上の人物についての興味も持たずにおりましたが、江口先生の日本歴史の授業は人物の心情を説明してくださり、なぜそのようなことが起きたのか非常に分かりやすかったです。特に、平安時代から鎌倉時代にかけての院政の頃の話などは本当に面白く、歴史の苦手な私もぐいぐいと引き込まれてしまいました。

 また、日本事情コースの授業では、江戸時代の水道設備についてのトピックがありました。当初は、「どうして江戸時代を理解するのに水道の話が必要なのだろうか。もっと浮世絵などの江戸時代の文化の話を知りたい」という浅はかな考えをしておりました。しかし、江戸の町作りに水道の話がなくては始まらない、それほど非常に重要なインフラ整備であるということに授業を通して学ぶことができました。A=Bというワンパターンの丸暗記では、たちどころにQ&Aのセッションで答えられなくなるでしょう。江口先生の授業では日本事情や歴史的事実の背景には何があるのかを、しっかりと学ぶことができました。

  私は、2014年度に通学生としてCELの授業を受けながら、恥ずかしくも復習を全くせずに受験し、英語は免除でしたが、かろうじて日本地理は合格したものの、日本歴史と一般常識は不合格でした。2015年度受験では何としても合格しようと、再度通信で受講し、特に日本歴史の授業はICレコーダーに入れて通勤時に何度も何度も聞きました。これは本当に有効でした。


<通訳ガイドの実践の場で役立つDan先生の授業>

 2次試験対策では、Dan先生の授業で思い出深い出来事があります。ある特定の地域の「お勧めの観光プランは?」というトピックにおいて私たち受講生が答えたところ、「どうしてプランは1つだけなの?旅行者はオプションが欲しい。その中から自分が好きなプランを選びたい」というアドバイスに、私たちは目から鱗が落ちました。これは通訳案内士として、どれだけ引き出しを持っているかの腕の見せ所であり、受験生としては、どれだけ経験しているのか、経験がなければどれだけ知識があるかということになります。

  Dan先生の授業の最初では、毎回この部分を補うために、クラスメートが一人一人観光について、最新ニュースについて発表する場を与えてくださり、自分一人での経験や知識では無かった部分をシェアして補う機会になりました。


<弱点を指摘され、克服できた模擬面接クラス>

 直前の2次試験対策では、8回の模擬面接クラスを受講したうち、半分は曽根先生が面接官役をしてくださいました。曽根先生には厳しいながらも愛のあるアドバイスをいただきました。私の弱点である早口、笑顔・アイコンタクト・ジェスチャーが無い、トピックに自信が無いことがパフォーマンスに表れてしまう点は、先生から何度も何度も指摘を受けました。おかげさまで本番の2次試験で声をはっきりと、ゆっくりと、アイコンタクトとジェスチャーをたっぷりと、そして笑顔を絶やさずに、内容以外の点については最高のパフォーマンスができました。これは曽根先生のアドバイスが無ければ成し遂げられなかったことです。


<CELで出会ったかけがいのない仲間>

 2014年度受講の時には通学生でしたので、授業の最後の日に江口先生と生徒の皆で食事に行きました。その時からクラスメートでメーリングリストができて、情報交換を活発に行っています。わたしはクラスメートより1年遅れの合格となりましたが、このように卒業後も仲間がいると、通訳案内士の研修の他にも英語や日本文化、また今後のキャリアについての情報交換など行っております。同じ目標を持って同じ学び舎に通った仲間は、宝となりました。細く長くつながっていきたい大切な人たちです。

先生方、事務局スタッフの皆様には大変お世話になりました。心より御礼申しあげます。