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CEL受講生の体験記

2015年度通訳ガイド(通訳案内士)国家試験合格者からのメッセージ


通訳ガイド試験合格者の声CELの価値は、本物の講師と良き受講仲間

湯本 美樹さん (通訳ガイドコース受講)

 

<独立でき、日本を英語で紹介する仕事に憧れて>

 私はエンジンの研究開発をするエンジニアでした。2011年に国際学会で研究成果を発表する機会を与えられたのをきっかけに、英語学習を再開し、英会話学校にも通って英語を磨いていました。一方、会社ではチームリーダーを任せられ、同僚にも恵まれ充実したやりがいのある日々を送っていました。しかし、結婚以来主人とは遠距離で、一度も一緒に暮らしたことのない不思議な結婚生活でした。仕事は充実していましたが、お互いそろそろ疲れてきていました。一度きりの人生このままでいいのだろうか、と疑問が湧いてきたのです。

 2~3年毎に転勤する主人に左右されない、一人独立してできる仕事、本当の自分、異国に憧れ、見知らぬ言語に憧れ、そのくせ日本大好きっ子の私。たどり着いたのは、大学生時代の夏休みに行ったオーストラリア1ヶ月単独旅行の楽しさ。当時の英語力は、自分がしたいことを一方的に伝えることが精一杯で、コミュニケーションもままならない状態でしたが、異文化に触れることがとても楽しく、ワクワクの連続でした。駅で困っていたら、おばあちゃんがとても親切に話しかけてくれ、家に5日間くらい泊めてくれたり、更におじいちゃんは車で往復4時間くらいかかる海岸沿いの景勝地「12使徒」へ連れて行ってくれました。私も日本で外国からの旅行者を助けてあげられるかもと考えました。

 そういえば、英会話学校のイギリス人先生の、香川県に旅行したのに讃岐うどんを食べずに帰ってきた話を思い出しました。理由を聞いてみると、「ガイドブックに載っていなかったから」。日本人なら誰でも知っているあの名物を逃しているなんて、「なんて勿体ない!」。日本のいいところを逃して帰っている外国人の方も多いのかもしれないと思い、日本人にしかできない日本の紹介がしたいと思い、外国人のためのツアーガイドになろうと決めました。

<CELで英語力徹底強化>

 通訳案内士試験の4科目はとても範囲が広かったので、2ヵ年計画を立て、1年目の2013年は英語以外の3科目に絞り、独学で勉強し合格しました。同年9月には東京オリンピック開催が決定しました。「時代が追いついてきたわ」とほくそ笑んでいたのもつかの間、12月には翌年の試験からのTOEICスコアによる英語筆記試験免除の措置が発表されました。私は、英語が達者なライバルが増えることを危惧しました。学生時代からTOEICは何度となく受けていたのですが,通訳案内士試験の願書出願までに、840点をわずかにクリアできませんでした。そうこうするうちに、ようやく、長年勤めていた仕事への未練よりも、新しいキャリアへの活力が勝り、退職を決意しました。

 CELに入ったのもご縁と言えるでしょうか。2014年5月頃「せっかく東京に越してきたのだから、学校に通ってしっかりと勉強したら」という夫の一言がきっかけで、CELの『通訳案内士1次試験英語対策コース』を見つけ、早速受講を申し込みました。

 TV無しの生活でしたので、「トラッドジャパン」の江口先生と聞いても全くピンとこなかったのですが、日本文化の知識はもちろんのこと、お話がとても面白いので夢中で授業を受けました。9月になると江口先生の『日本事情コースver.2』とDan先生の『2次試験対策コース』を受講し、通訳パートと日本の文化を英語で話す練習が始まりました。このとき初めて、自分の英語力をはるかに超えた「とんでもない資格を取ろうとしているな」と漸く気づきました。ただ、諦めようとは全く思いませんでした。しかしながら、2014年の1次試験英語も不合格。まだまだ英語力が足りないことを痛感しました。

<中身が濃く、鍛えられたCELの授業>

 日本事情コースの授業では、予習に加えて、教材の3分の1ほどをディクテーションしました。そこで、江口先生のシンプルでとてもわかりやすい英文の作り方を学びました。聴き取れないところは先生にメールで質問し、わかりやすく教えていただきました。

 2015年3月TOEICで1次試験英語免除基準をクリアし、2015年の1次試験は英語以外の3科目受験となりました。一般常識は不安だったので『一般常識の直前対策講座』を受講して、それ以外は独学で試験に備えました。

 2次試験対策は、春から始まる1次試験英語免除者向けプランを受講しました。江口先生の『日本事情コースVer.2?4』とDan先生の『2次試験対策コース』です。日本事情コースVer.2 は2回目の受講ということもあり、余裕を持って授業に望むことができました。それでも、授業でマイクが回ってくると、あたふたしてしまい、broken Englishに輪がかかったようになり、いつも恥ずかしい思いをしていました。Ver.3 になると、日本文化に関する長文を読むのですが、語彙も表現も難しく、予習にとても時間がかかりました。その分、1レッスンが終わる毎に、その分野の日本文化を深く語れるようになっている自分がいて、毎回とても楽しいレッスンでした。Ver.4 では、プレゼンの練習が始まりました。前の方と内容が重ならないように1分間決められたテーマのプレゼンをするのですが、前の方が先に私が言おうと思っていた事をプレゼンされたときは、大変。必死にこれまでレッスンでやったトピックなどをひねりだし、なんとか即興でプレゼンしました。レッスンも後半になると、当日その場でテーマが与えられ、全く準備ができない状況でのプレゼン練習も加わり、より実践的になりました。この授業を通じて、自分の言葉でわかりやすく日本の文化を即興で説明する力が養われていきました。授業以外では、日本事情コースのCDを、電車に乗っているときなどの隙間時間に常に聴いていました。

<CELのクラスメートと一緒にプレゼンの徹底練習>

 Ver.4が始まって3回目の頃、アウトプットの練習を増やすよう先生にアドバイスを受け、クラスの仲間でランチの後、英語で話す練習を始めました。ただ、日常会話だと話す人と聞く人に分かれてしまい不公平だったので、皆が均等に話せるようにプレゼンの練習を提案したところ、皆さん賛同してくださり、レッスン後の自主練がスタートしました。一人がお題を考え、2次試験と同じように30秒考え、2分のプレゼン。その後は、メンバー同志で5分程度質問攻め。最後にはフィードバックをしました。どんなプレゼンが効果的か、私だったらどんな情報を加えるかなどお互いにアドバイスし合いました。この練習を通じて、自分なりのプレゼンスタイルが確立していきました。当初あったハイレベルなライバルへの危惧は、むしろ恵みへと変わっていたのです。ハイレベルなクラスメートだからこそ、非常にたくさん学ぶことができる環境でした。

 通訳練習に関しては、日本語読み上げツールに日本事情コースVer. 2とVer.4 の通訳パートを入力し、メモを取り通訳する自主練習をしました。1次試験合格発表前には,クラスメートとお台場や秋葉原のメイドカフェ・浅草・上野・国会議事堂・皇居などを散策し、ガイド目線で色々情報収集しました。

<模擬面接を重ねて徐々に出て来た自信>

 2次模擬面接クラスは、1次試験の結果が出る前から受講しました。自分のプレゼンに自信がなく、早くアドバイスが頂きたかったからです。内容はもちろんのこと、笑顔・ジェスチャー・姿勢など気を配ることが多く、全く余裕がありませんでした。それでも回を重ねるごとに、段々と慣れていき、試験前にはようやく少し自信がつきました。

 CELからのメールによる実践アドバイスや前年に受かったCEL友達のアドバイスに従って、適切な時期に適切なことをして、試験に備えることができたのは、とても効果的でした。本番の1週間前には、首を絞められる夢を見て飛び起きるほどのプレッシャーでしたが、逃げ腰になるのではなく、ランダムにトピックを選んで、2分間プレゼンする練習を増やしました。

 こうして迎えた本番の面接試験。すでに2分の感覚をほぼ完璧に掴んでいましたが、やはり本番は違いました。本番でのプレゼン時間は、恐らくかなり短かったと思います。ただ、CELの模擬面接では、プレゼン中に話す内容に集中してしまい、試験官役の先生とインタラクションできないことが多かったのですが、本番では、試験官としっかりアイコンタクトをし、効果的なジェスチャーもつけられた点では、一番の出来だったと思います。それでも、正直結果を受け取るまでは、自分の悪かった面ばかりが思い出され、何も手がつかない状況でした。

<心からCELに感謝>

 全体を通じて良かった事は、本物の講師の方々とCELの仲間です。迷うことなく教材だけに集中することで英語力が向上し、また仲間が頑張っているのを見ると、さらにエネルギーをもらえました。特に、講師の方々が2次試験直前に送って下さった写真付きの激励メールには涙が出そうになりました。画面コピーしてお守りにしたいくらいです。

 CELの講師・スタッフの皆様、2年弱大変お世話になりありがとうございました。CELで学んだ知識をベースに更に磨きをかけ、CELで出会った仲間と切磋琢磨しながら、とびきりの笑顔を引き出せるガイドになります!