会員サービス
インターネット授業はこちら

CEL受講生の体験記

2016年度通訳ガイド(通訳案内士)国家試験合格者からのメッセージ


通訳ガイド試験合格者の声資格取得以上のものを与えてくれたCEL

藤野 志穂さん (通訳ガイドコース受講)

<CEL卒業生の友人の一言で受験を決意>
 通訳案内士の資格について関心を持ったきっかけは、CELの卒業生で既に通訳案内士として活躍している友人の「TOEIC840点以上のスコアーがあれば一次試験の英語は免除になるし、訪日外国人観光客の急増と2020年東京オリンピック開催に向けて、政府も通訳案内士の人数を増やす方針なので、通訳案内士の国家資格を取るなら今よ!」という一言でした。通訳案内士試験の難易度は高く、とても自分には手の届かない資格だと思っていましたが、この友人の一言で、「英語の一次試験も免除されるし、日本歴史や日本地理も好き。もしかして私でも何とかなるかも?!」と思い、受験を決意しました。

<四苦八苦の一次試験対策>
 「記憶力・集中力が衰えている今、受験するなら一発合格!」と思い、通訳ガイド1次試験免除者向けプランの通学クラスを2月から受講しました。「英語は、アイルランドに3年間滞在したこともあり、仕事でも使用しているので、そんなに困らないだろう。日本歴史は大学受験の基礎知識はあるし、日本地理も嫌いじゃない。一般常識も、新聞を読んでいるのだから、ちょっと勉強すれば何とかなるだろう」と軽い気持ちで臨みましたが、第1回目の授業から完全に打ちのめされました。

 「日本事情コース」では、日本の歴史、文化、時事を学びますが、日本に住んでいながら全く知らないことばかり。ただでさえパニック状態のところに、江口先生に英語で質問をされ、完全に思考能力停止。答えられずに「穴があったら入りたい」と、くよくよする連続でした。しかし江口先生は必ず笑顔でフォローしてくださり、丁寧にそして興味を掻き立てるように説明してくださり「私もいつかあんな風に説明できたらいいな。お客様もきっと楽しんでくださるだろうな」と思うようになりました。

 日本歴史、日本地理、一般常識の試験対策についても四苦八苦の連続。得意なはずの歴史も、何十年も前の大学受験の知識はもはや頭の中から完全消去され、知識のインプットを一からやり直し、地理も江口先生がテンポよく説明する地名を教材の「旅に出たくなる地図」に蛍光ペンでマークするのだけで精一杯。曽根先生の一般常識も「そんなこと初めて知った」ということばかりで、落ち込む日々が続きました。しかし、CELの教材は基礎知識が凝縮されているとともに、「これさえ押さえておけば大丈夫!」という内容になっているので、とにかく予習・復習を欠かさず、また暇さえあれば色々な旅行パンフレットに目を通す、新聞をくまなく読む、過去問を何度もやるなどしているうちに、視野も知識もぐっと広がり、暫くすると楽しみながら授業で学習できるようになりました。

<二次試験対策でもまたもや四苦八苦>
 二次試験対策の「日本事情コースVer.4」では、通訳パートとプレゼンパートを練習します。日本事情の内容も最初のころと比べると大分インプットできたので、通訳もそれほど苦労しないだろうと思っていましたが、やはりここでも四苦八苦の連続。通訳パートは、日本文でたった2行の通訳でさえも緊張して言葉が出ない、プレゼンパートは2分間ももたない、または2分に収まらないなど、「今まで何を勉強してきたのだろう」と焦る一方でした。

 このままではいけないと思い、教材の「新・英語で語る日本事情」と「日本事情コースVer.2、3、4」の内容を、自分の言葉で自然に話せるまで、何度も何度もボイスレコーダーに録音し、毎日通訳パートとプレゼンパートを練習しました。録音練習を続けているうちに、少しずつ通訳パートもプレゼンパートも改善されていきました。

<最初は苦労した模擬面接クラスも、最後は自信へとつながる>
 授業で学んだことを一度整理した上で面接の練習に臨みたいと思い、授業終了後11月中旬から模擬面接クラスを4回受講しました。模擬面接クラスでは、入室の仕方、面接官への挨拶、声の大きさ、時間内での通訳・プレゼン、笑顔、ジェスチャー、退室の仕方など、本番の面接で重要、そしてやらねばならないことを丁寧にアドバイスいただきました。最初は声が小さくなってしまったり、言葉に詰まったり、緊張して笑顔で話すことができなかったりと前途多難でしたが、曽根先生からの「Smile, please!」のご指摘や、CEL卒業生現役ガイドの先輩方からのご自身の経験に基づく適切なアドバイス、他の受講生の方の通訳・プレゼンパートを拝見しながら「私の言い方より、そっちの方がいいな!」など、多くのことを学ぶことができした。模擬面接クラスは本番さながらの形式となっているので、とにかく場数を踏んで面接に慣れることがとても大切です。最初はうまくいかなかった面接も、最後の方では「何とかなるかな?」というレベルになり、「本番さながらの面接の練習を何度もやったのだから大丈夫」と、前向きに本番に臨むことができました。

 本番の面接では通訳パートでつまずき、一瞬「シュン」となりそうになりましたが、曽根先生の「Smile, please!」をはっと思い出し、気を取り直してプレゼンパートでは模擬面接以上の思いっきりの笑顔、ジェスチャーを使って楽しみながら説明することができました。

<CELで広がった人生の幅>
 「通訳パートでつまずいたから今年は無理かなぁ」と半ばあきらめていただけに、合格できて夢のようです。そしてCELでの10ヵ月間の勉強を通じて、視野や興味の幅が広がったことが、人生の大きな収穫となりました。新聞を読むにしろ、テレビを見るにしろ、受講する前は今まで気にも留めなかったことが、今では「ああ、授業で勉強したあのことだな」というように、自分の知識となっていることを実感します。この10ヵ月間CELで学んだことを、いつか私も訪日外国人観光客の方に楽しくお伝えてして、益々日本に興味をもっていただけたら嬉しいなと思います。

 長いような短いような、しかし大変充実した10ヵ月間でした。CEL英語ソリューションズの先生方、スタッフの皆様、卒業生の先輩方に心より御礼申し上げます。