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CEL受講生の体験記

2016年度通訳ガイド(通訳案内士)国家試験合格者からのメッセージ


通訳ガイド試験合格者の声 ライフワークとしての英語 ~試験突破の喜びとともに~

増田 奈美江さん (英検1級コース受講)

<3年目で手にした合格>
 通訳ガイド試験は、2014年・2015年・2016年の3年連続で受けました。初年度は自力で学習し、英語しか受かりませんでした。翌年は、受験生のあいだでは鬼門と言われる「一般常識」を何とかしようと、CELの「一般常識」直前コースを申し込み、無事に合格! また独学の「日本歴史」のほうもギリギリで合格することができました。「日本地理」は2年連続、平均点に遠く及びませんでした。
 CELの「一般常識」直前コースでの曽根先生のアドバイス=「難問奇問に出会っても、自分の常識に照らし合わせれば正解できる。少なくとも選択肢を2つに絞り込める!」のとおり、直前コースでは合格するためのセンスを得ることができました。「一般常識」の試験範囲は無限大なので、はっきり言って何が出題されるかわかりません。あっちこっちと問題の振り幅が大きい科目なので、この科目の合格を果たしたことは、次年度に向けて大きなアドバンテージになりました。
その年は「日本地理」が不合格だったので、2016年にチャレンジし、ようやく3年目で一次試験の合格を果たしました。その後、CEL模擬面接クラスを2回受講し、このたび二次試験も合格!! 本当にありがとうございました。

<「教材力」ってこういうこと!>
 CELの教材は薄いので通勤カバンにもフィット。テキスト掲載内容も1ページあたり非常に密度が濃いので、先生方の愛情を感じます。深堀りして取り組めば、会社の昼休みでもほんの数ページしか進みません。そのくらいしっかりした情報が入っています。
 情報源があまたある昨今とはいえ、合格に必要な知識をこのように個人で集約するとなるとその手間は計り知れません。一般常識の試験対策は、情報の海をうまくかき分けていかないと効率よく進みません。そこは個人の要領・資質に左右されてしまいそうです。時間だけが無駄に過ぎないように、また情報ソースが偏らないように、思い切ってCELに運命を預けてよかったです!2次面接試験対策の教材冊子も、本当に当日までお世話になりました。
 英検1級2次面接試験対策でお世話になったときもそうでしたが、CELの模擬面接クラスは本番と同形式で面接試験の疑似体験ができるだけでなく、項目ごとに評価がつくのがよいですね。また授業終了時に毎回配られる教材冊子でさらに深く自宅学習ができるのが最大の利点です。鉄は熱いうちに打つべく、直後のフォローが大変ありがたかったです。自分の視点とは別に、「こんなことも言える」のヒントがズラーっと掲載されていて、これが模擬面接クラス直後の絶妙なタイミングでいただけるものですから、効果は抜群でした。
 なお机上の学習と並行して、息抜きにテレビ番組でも知識を拡充しました。NHK「もう一度、日本」や「クローズアップ現代」、またBSの「にっぽん百名山」などを楽しみながら見ました。

<笑顔とアイコンタクトの大切さ>
 模擬面接クラスでは、実際にプロの通訳案内士として活躍されていらっしゃるCEL卒業生の方が日本人試験官役をつとめてくださったので、現場視点からのアドバイスをいただけたのが嬉しかったです。命題をきちんと訳出できるか、よどみなくQ&Aに対応できるか、など英語技能としての対策に心を奪われていましたが、やはり原点に戻ってみると「この人は、お客様を楽しませることができるか」をジャッジする試験なのですね。もし模擬面接クラスに参加しなければ、この点をあまり強く意識することなく本番に臨んでしまったと思います。
 模擬面接クラスで「日本歴史上の女性で、あなたが一番尊敬する人は?」と質問があったときに、私は素直に自分の趣味嗜好で「陸奥宗光のワイフです」と答えて、くどくど彼女の功績を説明したのですが、このチョイスが「センスがない!」とはっきり指摘を受けたことで目が覚めました。外国からのお客様が興味を持ちそうなことを話す、さらにお客様の国と日本の歴史比較/常識比較も交えてみることなど、実践的なトークの心構えを教えていただきました。通訳案内士の仕事では、話術で楽しませてあげようとする気概が、英語力そのものよりももっともっと大事な資質なのだと痛感しました。

<今後は人間力をみがく>
 無事に試験は突破できましたが、本来の英語運用力や地歴の知識の応用力が試されるのはここからです。現在の勤務先は教育出版社の編集部で、たまに英語を使う環境にはありますが、通訳ガイドで求められる英語力はこんなものではとてもとても太刀打ちできる気がしません。
 日常的な英会話ができることは最低条件にしか過ぎず、お客様からお金をいただくに値するような的確な言葉のデリバリーと専門知識、そして自分自身の見映えもそうだと思いますが、総合的な”人間力”を求められるのでしょう。通じればいい、と思っていた英語も、本当に正しいワードチョイスができていたのかを今後はきちんと振り返っていくべきだと思っています。また日々アップデートされる社会情報も、常にキャッチしておくべきでしょう。
 具体的な英語の不安要素はリスニングです。これまでは、教材用に「くっきりはっきり」録音された英語を聞き取れればよかったわけですが、これからは一般の方がお話しになるナマの英語を理解する必要があります。CNNなどを聞いて「英語を聞ける」ようなつもりになっていても、お客様のニーズが聞き取れなかったら通訳案内士の仕事は成り立ちません。街中で外国の方どうしがカジュアルに会話をされているのを耳にしても、実は何を言っているのか全然拾うことができません。2年前に夢の英検1級を取得したときに、ある程度自分の勉強は完結したつもりになりましたが、あらためて厳しい事実をつきつけられました。きっと死ぬまで勉強ですね。英語はライフワークです。
 CELにはまたお世話になることでしょう。末永くよろしくお願いいたします!