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CEL受講生の体験記

2016年度通訳ガイド(通訳案内士)国家試験合格者からのメッセージ


通訳ガイド試験合格者の声 受験対策を超えたCELの授業内容に感銘

村井 幸男さん (通訳ガイドコース受講)

<海外生活で受けた親切に恩返しを>
 通訳案内士という資格があることは昔から知ってはいましたが、試験に挑戦してみようかと思ったのは、2年半前の2014年6月、66歳で44年間に亘る会社員生活にピリオドを打ち、さてこれから何をやろうかと考えているときでした。

 過去に米国と英国に併せて8年間駐在しましたが、そのときに現地の方々に暖かく受け入れていただき、親切にしていただきました。特に子供がまだ小さいときに駐在した米国で、子供に英語を教えることから始めて授業についていけるように導いてくださった現地校の先生方、また米国生活になじめるように気遣ってくださったまわりの方々の親切は忘れられません。また同時に、現地の方々から日本文化に関する質問を受けても満足に答えられずに情けない思いをしたことを思い出しました。

 日本文化をもっと勉強したい、海外からのお客様のお役に立つことで自分が過去に受けた親切への恩返しがしたい、という思いに通訳案内士はぴったりのものでした。

<1年目の挑戦~2次試験で敗退>
 2015年度に受験をしようと決めましたが、海外駐在から帰国して17年がたち、その間仕事で英語はほとんど使っていませんでしたので、どの程度の英語の実力なのか心配でし た。そこでまずTOEICを受けてみたところ、1回目の受験で935点という望外の点を取ることができ、これで1次試験の英語は免除になりました。

 従って1次試験は、他の3科目に集中できたわけですが、なにせ日本地理、日本歴史はほぼ中学以来で、過去問をやってみるとさんざんな結果でした。本番の1次試験でも日本地理の点が低く、なかば諦めていました。ところが、11月の合格発表では3科目とも合格ということになり、あわてて2次試験の準備に集中しましたが、準備不足はいかんともしがたく、12月の2次試験はあえなく不合格でした。

<2年目の挑戦~腰を据えてしっかり準備>
 2年目の挑戦は、1年目の反省から始まりました。2次面接試験では、なんといっても広い範囲のトピックについて自分の言葉でプレゼンできる力をつけなければなりません。中途半端な知識では、本番の緊張感のなかで言葉がスムーズに出てこないことを1年目の挑戦で思い知らされました。そこで「英語で日本紹介ハンドブック」と「英語で紹介する日本事典」、 さらには「Japan A Short History」を使って、芸術・芸能や歴史など分野毎に自分の言葉による2分間のスピーチをそれぞれのトピックについて作っていきました。この作業は8月頃まで250項目余りを作るまで続けました。

<独学での限界を感じてCELに入学、鍛えられる>
 同時に7月からCELに入学し、Dan先生の2次試験対策コースと江口先生の日本事情コースを受講しました。それまでの勉強に限界を感じていたことでCELに入学しましたが、Dan先生と江口先生の授業はテンポが速くとても刺激的でした。通訳の訓練は、独力ではなかなか難しく、またプレゼンの質疑応答も江口先生とDan先生の授業で鍛えられました。

 このようにして2度目の2次試験を迎えましたが、今回はかなり落ち着いて臨むことがで きました。蕎麦についての通訳問題を何とかこなし、プレゼンは盆栽という事前に勉強したことがあったトピックに恵まれて、やっと合格することができました。

<通訳ガイドの現場で即役立つCELの授業内容>
 CELの授業は、一言で云えば、受験対策を超えた内容のある授業だと思います。江口先生の日本事情コースでは、日本文化や歴史の背景を深く掘り下げて解説していただき、目からうろこの思いでした。またDan先生の授業は、伝統的な日本文化から、現代の事象まで幅広く、外国人ならではの観点から進められ、大変興味深いものでした。豊富な授業内容は、そのすべてを暗記することはとてもできるものではありませんでしたが、知識の底辺の拡大とそれぞれのテーマの関連付けによって理解の定着化が進められ、試験対策のみならず実際の通訳ガイド活動に十分資するものでした。

 さらには、2次試験直前の模擬面接クラスで曽根先生から教えられた、笑顔とアイコンタクトの重要性や避けた方がよい話題なども、受験に役立つだけでなく、今後の通訳ガイドの実務でも肝に銘じておくべきものと思います。

 先生方には感謝申し上げますとともに、今後もよろしくご指導のほどお願い申し上げます。