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CEL受講生の体験記

2020年度通訳ガイド(通訳案内士)国家試験合格者からのメッセージ


CELで魅力あふれる先生方と学んだ日本を語る楽しさ

伊藤 幸子さん(通学受講)


<ニューヨークで発見した異文化交流の楽しさ>

 学生時代から英語とその背景にある日本と異なる文化にずっと興味がありました。社会人になってからも仕事の後に通訳の学校に通うなど、英語はずっと学び続けていました。

 ある時、外資系企業への転職を考え、アメリカを知るためにニューヨークで学ぶ機会を得ました。ニューヨークでは、日本の大学とは異なり、教授と学生がより対等な立場で行う議論に驚いたことを始め、そこで出会った様々な国々からの人びとの生き方・考え方・表現の仕方がまったく日本と異なることを体験しました。同時に、コミュニケーションを重ねることで文化の違いを乗り越え、お互いを分かり合う楽しさも経験しました。

 帰国後は、いつか英語を使って異なる文化の人々と日本のこと、そして、相手のことをお互いに分かり合えるために役に立ちたい、との思いがずっと胸のなかにありました。そして、東京オリンピック・パラリンピックの開催が決まり、海外から観光に来られる方々が増えていくのを実感する度に、私の思いは通訳案内士という具体的な形になっていきました。

<江口先生の話に触発されてCELに入学>

 初めてCEL英語ソリューションズを訪れたのは、江口先生による「通訳ガイドコース説明会」でした。江口先生のご自身の経験を交えたお話は、生き生きしてとても心に残るものであり、特に、先生が 「英語でネイティブに勝つのは難しい。でも、英語で日本を語るなら日本人である自分が勝てると思った。」とのお話を伺い、自分も英語で日本を伝えるひとりになりたいと心がときめきました。CELで通訳案内士を目指そうと決めた日でした。

<質の高い授業と魅力あふれるCELの先生方とスタッフの皆様>

 CELでは「通訳ガイド試験パーフェクトプラン(通学)」を選び、毎週土曜日に通い始めました。英語はずっと続けてきたので、1次試験の英語には少し自信もあったのですが、 田中亜由美先生の一次試験英語クラスを取り始めて、改めて基礎が重要であることに気づかされました。文法やリーディングの仕方等を、とてもわかりやすく大切なポイントをしっかりご説明いただいて、特に直前模試のクラスでの、一次試験と同じ条件での問題演習とその解説授業がとても役に立ちました。

 日本を学びたい気持ちで受講した江口先生の「日本事情コース」では、知っているつもりの和食、日本酒、歌舞伎、能・狂言、人形浄瑠璃、相撲等、様々な日本文化について、自分の知識の無さを痛感しました。「知らないことは語れない」と思い、 1回1回の日本事情のクラスでは、日本の文化とその背景となっている地形や気候・歴史他、いろいろなトピックについて学びたいと熱心に取り組みました。学んだ内容について英語で説明・表現する練習を、何度も繰り返し指導していただきました。英語で知識を増やし学んでいく毎回のクラスは、学生時代に戻ったような気持ちになり、とても楽しいクラスでした。この授業のおかげで、知識や表現の引き出しを増やすことができたと思います。

 日本歴史と日本地理のクラスでは、あまりに日本を知らない自分に気づかされました。 日本歴史のクラスでは、コンパクトにまとめられたテキストを元に、毎回、江口先生のトリビアも混ぜた興味深い解説に耳を傾け、ただ日本歴史の項目を暗記するだけではなく、起きたことの背景から理解し、「山川 詳説日本史図録」を使っての詳細を見ることで、それぞれの時代の文化や宗教・政治について、興味を持って覚えることができました。日本地理のクラスでは「旅に出たくなる地図」を使って、北海道から沖縄まで江口先生をリーダーに地図上でバーチャル旅を続けました。これまで行ったことのない場所についても、具体的なイメージが沸いて、私の頭の中にも、日本地図を鮮明に描くことができるようになりました。

 曽根先生の一般常識のクラスでは、日本の産業・経済・政治及び文化の他に、外国人観光客数の動向など、広範囲にわたる内容をわかりやすく説明していただいて、特に広い出題範囲の中から何が重要であるかを教えてくださり、効率的に学ぶことができました。覚えた一般常識の知識は、試験のためだけでなく、幅広く色々な場面で日本を理解するのに役立っています。

 通訳案内の実務は、根岸先生が大切なポイントを絞り、いつも優しい笑顔で丁寧に教えてくださいました。このクラスでは、実際に通訳ガイドとして現場でのお客様への対応を学ぶことが多く、宗教による食事の制限や菜食主義の種類の説明など、どれも興味を持って覚えることができました。

 CELで学べて本当に良かったと思うことの1つは、先生方にいつも温かく指導していただき、何かあればいつでも質問や相談が出来る安心感と信頼感を持って勉強し続けられた点です。また、先生方だけでなく、受付でいつもお世話になる田中さんをはじめ、スタッフの皆様が応援してくださっているのは本当に嬉しかったです。同じ目標に向かって、それぞれ努力されているクラスメートと先生方を交えての懇親会も、毎回とても楽しく励みになりました。

<短期集中で鍛えていただいた2次試験対策>

 2017年に CELに入学してから、1次試験では日本地理や一般常識で「あと2点、あと1点」を繰り返しました。初めて2020年12月の2次試験に進めた時は、嬉しいのと同時に、2次試験に向けて準備が間に合うのかとても不安になりました。

 江口先生の「日本事情コース」は、Zoomでの授業になっていましたが、クラスメイト1人ひとりの説明や表現の仕方が、とても参考になり大変刺激を受けました。

 模擬面接クラスには計5回参加しました。面接官役の先生方からは、ドアをノックして入室するところから面接が終わるまでの流れの中で、あいさつ、笑顔、アイコンタクト、 座り方などの所作・ホスピタリティから試験内容まで細かくご指導いただいて、自分の中に2次試験の約12分をどう振舞うかのイメージができました。曽根先生に繰り返し教えていただいた笑顔と通訳ガイドとしてのおもてなしの心は、絶えず頭にありました。

 2次試験は、コロナの状況下でマウスシールドをつけて行われました。プレゼンテーションは、和食に関する「一汁三菜 」を選びました。「日本事情コース」で繰り返し取り上げて頂いたいくつもの和食に関する説明が頭に浮かんで話し続け、気がつくと2分間のプレゼンテーションを終えていました。通訳問題とシチュエーション問題も、CELでの模擬面接と同じ感覚で、笑顔で自然に答えていました。試験終了後、「Have a nice day.」とご挨拶すると、日本人試験官が嬉しそうに微笑んでくださり、外国人試験官がマスクをしていて申し訳ないと話され、気持ちのやり取りができてうれしかったです。笑顔やホスピタリティも示すことができたかなと思いました。

<CELで学んだ日本を語る楽しさ>

 「通訳ガイドコース説明会」でCELの教育方針を「単に試験に合格するためだけではなく、通訳案内士になってからも役に立つ知識と内容を学ぶ」 ・・・と江口先生に言っていただいた言葉を、今は感謝の気持ちとともにかみしめています。

 通訳案内士試験の勉強を始める前は、私の目はいつも海外に向いていました。今、日本の美しい四季や豊かな文化、変化にとんだ地理、歴史も含めて興味をもって楽しむことができます。毎日見るもの聞くことの1つ1つをどう英語で説明できるだろうと考える日々は、本当に今まで見えなかったものが見えて、ワクワクする気持ちです。

 これから通訳ガイドとして、日本を伝えるひとりになれるように、まだまだ自分の知らない日本と日本文化を自分の目で見る機会を増やしながら、今後もまたCELで学び続けたいと思っています。

 今までCELの先生方にいただいたたくさんのご指導と温かい励ましに、心から感謝しております。ありがとうございました。これからも CELで学ばせていただくひとりとして、どうぞよろしくお願いいたします。