CE通訳ガイドコース卒業生からの活動報告

CELで学べば即戦力

ボランティアガイドとして楽しみながら

佐治 博さん(2006年合格)

 CELで2004年度から英検1級コースを受講し始め、合格後、通訳ガイドコースを続けて受講し、2006年度に合格しました。会社勤務を続けながら、CELで磨いた英語力と歴史・文化の知識を社会で活かす方法がないかと考えていたところ、ガイドボランティアの存在を知り、東京SGG(Systemized Goodwill Guide)クラブに応募し、採用して頂きました。

 同クラブは日本政府観光局、東京都、台東区等からのご支援を頂きながら、外国人観光客への観光案内を30年近くに亘って行っているボランティア団体です。以下を活動拠点としながら、年間約40,000人のお客様をご案内しています。

● 浅草文化観光センター
● 有楽町TIC(新東京ビル内)
● 台東区立下町風俗資料館
● 上野公園グリーンサロン内 観光案内カウンター

 会員には老若男女問わず、様々なバックグランドを持つ方が沢山おられます。皆さん外国からの訪問者の旅行のお世話し、異文化の人達との出会いを楽しみながら、旅行に関する案内や情報提供に必要な幅広い知識の研鑽にたゆまない努力をされ、クラブの諸々の勉強会や管理業務への参加を通じて、外国人観光客へのお役立ちをされておられます。

 私が活動できるのは週末だけで、出来ることも限られてしまいますが、ガイドの機会を与えて頂き、クラブには大変感謝しております。私は、対応するお客様の数が多いという理由で、浅草文化観光センターでの勤務を中心にしております。勤務内容としては、浅草を中心とした都下の主な観光スポットのご案内や浅草寺散策のガイドとなります。

 活動の楽しみとしては、まず、英語が研鑽できる点があります。当然ながら外国人観光客は日本人と意思疎通できるか不安を持っています。円滑なコミュニケーションを図るために、お客様が英語のネイティブかノンネイティブかで表現を変えるように工夫しています。先ず、ネイティブのお客様には少し難しい単語や表現を使うように心がけています。たとえば「more expensive」とはいわずに、CELの教材にあったフレーズの「it will set you back more」等というと、お客様の方で「少し難しいことも聞いても質問内容を理解してくれそうだな」と安心して頂けて多く質問して頂けます。逆にノンネィティブのお客様には、平易な単語や表現を使った方がリラックスしていただけるようです。このようにして英語表現のバリエーションを増やすことが出来ます。また、米、英、豪、加をはじめ様々な国の英語アクセント、イントネーションを聞くことができるので、ヒアリングの能力も向上します。結果的にTOEIC対策にもなったようで、スコアが伸び、ヒアリングでフルスコアが取れました。

 次に歴史、文化に加えて観光、行事に関する様々な知識・情報を得られることがあります。浅草文化観光センターで配布する膨大な種類の案内資料を読むことで、浅草のみならず首都圏の様々な観光スポットの見所や諸々の行事の起源や歴史を学ぶことができます。さらには逆にお客様から教えていただくこともあります。先日来館されたフランス人のお客様から「刀剣美術館」を教えていただきました。今はネットの情報が膨大なので、お客様も予めネットで情報収集してこられます。観光案内するには語学力だけではなく、お客様の持っている情報にプラスアルファをする情報収集力や観光スポットの魅力を伝えるプレゼンテーション力のようなものが必要だと思います。ガイドボランティアはこれらの力を高める格好のOJTになっていると思います。

 そして最後に何より、お客様の日本に対する印象が伺えることです。話が遡りますが、震災の後数ヶ月の間、浅草文化観光センターには外国人観光客は殆どいらっしゃいませんでした。その後も風評被害、円高などの逆風が続いています。しかし、徐々にではありますが外国人観光客の数は戻りつつあるように思います。そしてこのような状況のもとでも訪日してくださるお客様は、今の日本の状況を海外に伝えて下さる貴重な存在と思います。浅草は羽田、成田へのアクセスがよいので、旅行の起点あるいは終点となることが多く、お客様から、これから始まる旅行への期待、或いは、訪問先で地元の方に親切にして貰った等旅行が如何に充実していたかを伺うことができます。そのようなお話を伺うと、諸々観光に携わる方々のホスピタリティマインドやご努力に感銘を受け、観光振興に微力ながら協力できることに誇りも感じます。これから益々外国人観光客が増え、日本の魅力が外国の方々に伝わることと観光が益々振興する事を期待しながら、ガイドボランティアを続けて行きたいと思っています。


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