通訳ガイド(通訳案内士)2次試験レポート

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受講生11 女性

試験の様子

時間 9:30集合の2番目なので10:10-10:20くらい
試験官: にこやかな表情の日本人女性(50代?)、優しく快活な感じの男性(30代半ば?)

一度に5人ずつ呼ばれる。5人が各教室の前の廊下の椅子に座って前の人が終わるのを待つ。前の人が教室を出てからしばらくして、廊下に立っている係の人が教室の中の状況を確認してから、「どうぞ」と言うので、中に入る。試験官2人が座っていて、その前の椅子に座る。試験官との距離は2-3m位。

質問内容

(以下、J:日本人試験官、N:ネイティブ試験官、A:受験者)

N: Good morning. Have a seat. What is your name?

A: My name is ... Nice to meet you.

N: Nice to meet you. ではこれから私は外国からの旅行客のつもりでいろいろ質問しますので、答えてください。

A: はい。

N: 日本語の表記(writing system)について教えてください。

A: はい、日本語には幾つか表記法がありますが、第一に中国からきた漢字、それから表音文字としてひらがなとカタカナがあります。ひらがなは漢字の音を表したり、意味を補足するために使われます。カタカナは主に外国語の音を表すために使われます。

N: そうですか。ではバブル経済って何ですか?

A: 私はあまり経済には詳しくないのですが・・・(と前置きしてから説明しようとすると)

N: いえ、難しく考えなくていいんですよ(にっこり微笑みながらやさしい感じで)

A: (少しほっとして)そうですね、私は90年代に会社に入ったんですが、丁度その頃がバブル時代でした。インフレで、みんな沢山お金を使っていました。たとえば一杯のコーヒーに1000円くらい使ったりとか。

N: (笑いながら)そうですか。じゃ、まさにバブル時代を経験したんですね?

A: はい、私はまさにバブル世代でした(笑ったので少し気が楽になった)。

N: ところで、長い休みがあったらどんなところにいきたいですか?

A: そうですね、私はNature loverなので、時間があれば南の島に行ってのんびりしたいです。実は昨年沖縄の宮古島に旅行したのですが、宮古島は小さな島ですが、その分いろいろなものがコンパクトにまとまっていて移動しやすくてよかったです。海の色もとてもきれいでした。

N: なるほど。では次の質問ですが、都が京都から東京に移ったのはなぜですか?

A: 1868年に明治維新によって天皇が政権を返上したので(これは間違い、新政権が誕生したので、というべきだった)、京都から東京に移りました(うまく説明できずにあせる)

N: (ちょっと不思議そうな顔で)そうですか、では最後に、好きな食べ物はなんですか?

A: ああ、よい質問をありがとうございます(Thank you for this question!と笑いながら)。私はうどんが好きです。うどんというのは小麦粉からできたヌードルのことです。私の家族は山梨県富士吉田市の出身なのですが、そこには「吉田うどん」という有名なうどんがあります。

N: どんな特徴があるのですか?

A: キャベツと油揚げがたくさん入っていて、味付けはシンプルなのですが、ヘルシーだし、歯ごたえもあって大変美味しいです。ぜひ一度食べてみてください。

N: おいしそうですね. Thank you. 質問は以上です。

A: Thank you very much.

J: (初めて口をひらき、にこやかな感じで)それでは日本語で質問しますので答えてください。あなたはどんなガイドになりたいですか?

A: (日本語で答えていいですよね?と確認してから)ゲストの方がどのようなことに関心があるのかを、まずお聞きして、その上でその方の興味に合わせたガイドをしたいです。たとえば、日本料理を食べたいとか、歴史や文化に触れたいとか、人によっていろいろな希望があると思うのでそういうことをお聞きして。私自身としては、とても日本の歴史が好きなので、そういったことも生かして、鎌倉などご案内したいと思います。

J: ありがとうございました。試験は終了です。

A: (Nに対し)Thank you very much.(Jに対し)どうもありがとうございました。

退室

試験を終えて

昨年の2次試験と違って、今回のネイティブの試験官は終始にこやかな感じで、一つの質問を掘り下げたりせずにどんどん次の質問へ進むようなタイプの方でしたので、助かりました。日本人の試験官もおだやかな感じでした。試験前は緊張して2回もトイレに行ってしまいましたが、廊下で待っているときに、「ここまできたから明るくふるまおう」と気持ちを切り替えるようにしました。そのせいか、最初に笑いをとって、リラックスできたのはよかったです。
途中、うまく説明できなくて、話しながら「やばい、変なこと言っている」と自分で思いましたが、顔には出さないようにしました。自信を持って話すようにすれば間違いに気付かれないかも、と思いましたので(実際には気付かれたと思いますが)。
試験はあっという間で、「あんなに準備したのにもうおしまい?」と思うくらい、あっけないものでした。
一人当たりの面接時間は10分もないので、一つの質問に答えられる時間はかなり限られています。細かいことを説明できるようにすることも大切ですが、聞かれたことを短く的確に答えられるようにする練習も必要だと思いました。
結果はどうであれ、がんばったのであとは結果を待ちたいと思います。どうもありがとうございました。

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