通訳ガイド(通訳案内士)2次試験レポート

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受講生2 男性

試験の様子

2012年12月9日(日)
15時30分集合。16時50分頃試験開始。試験時間約7分
・ネイティブ試験官 N:男性(50代後半?)
・日本人試験官 J:男性(60代前半?)。ベテラン通訳ガイドの雰囲気

質問内容

(N:ネイティブ面接官 J:日本人面接官 A:受験者)

N:なぜ日本人は英語が下手なのか。

A:日本は江戸時代、鎖国政策をとっていた。明治時代になって、西洋の進んだ技術を一気に採り入れようとしたが、そのとき翻訳に頼った。だから英語は得意でない。

N:外国人に原宿を案内するとしたら、どこを案内するか。

A:原宿は若者のファッションの街である。多くの若者が集まり、衣料品店や飲食店がたくさんある。わたしは竹下通りに行くことを勧めたい。また、駅の向こうには明治神宮がある。こちらはとても静かで好対象の雰囲気を味わえる。

N:20世紀の日本と21世紀の日本はどう違うか。

A:20世紀の日本は、高度経済成長を実現した。21世紀の日本は、すでに成熟している国家なので、もっとその歴史や文化を他国に知ってもらう努力をし、文化国家としてあるべきだ。

J:通訳ガイドとして何にいちばん気をつけたいか。

A:通訳ガイドとしていろいろな国のひとを案内することになると思う。だから、それぞれの国の文化的な背景に十分配慮して、日本をきちんと理解してもらえるようにしたいと思う。

 

試験を終えて

CELのクラスにくらべてはるかにシンプルなやりとりで、あっという間に時が過ぎたように感じました。思っていたほどの緊張もせず、自分の英語も止まることなく面接を終えられたのは、CELでのトレーニングの賜物だと思います。

一方で、振り返ると反省点ばかりが目立ちます。

1問目では、日本人の英語下手をその歴史に遡って説明しようとしたわけですが、こんな大上段に構えた回答ではなくて、「日本人はシャイだから」「日本には外国人が少ないから」「学校教育が文法中心だから」といった、ややこしい説明をしなくても、聞いている側の胸にストンと落ちる理由を持ち出せばよかったと思います。

2問目では、原宿とはどんなところかという説明に気をとられ、「竹下通り」の名を出すのに時間がかかってしまいました。

4問目では、「旅行者の安全に最も配慮する」「旅行者がトラブルに巻き込まれたときに積極的に解決に協力する」という、もっと旅行者に寄り添った答えが、なぜ真っ先に口から出てこなかったのか、悔やまれます。

そして、何よりも、全体を通してネイティブ試験官がつまらなそうに私の話を聞いていたのが最大の気がかりです。また、完全に1問1答に終始し、会話に展開することがなかったのも、わたしが喋りすぎていたのではないかと不安です。単に試験官が朝から続く監督業に疲れていて、必要最小限のやりとりをする以上の余力がなかっただけ、というのならいいのですが。

最初に、思ったより緊張しなかったと書きましたが、一つ一つの質問に対して的を得た回答ができなかった、そのためのキッカケが頭にパッとひらめかなかったのは、やはり緊張のせいかとも思います。

いずれにしても、最終結果がどうなろうと、本番の面接を受けられたのは大変いい経験になりました。言い換えれば、通訳案内士はどうあらねばならないかを身を持って教わった場にもなりました。ここまで導いてくれたのは、まったくもってCELのおかげです。ありがとうございました。今後、この経験を糧として、ハイレベルな通訳案内士を目指す気持ちが新たになりました。これからもよろしくお願いします。

 

 

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