通訳ガイド(通訳案内士)2次試験レポート

<<一覧に戻る 通訳ガイド(通訳案内士)2次試験レポート

受講生24

●会場到着から試験室入室まで

15:15 会場到着。大講堂が控室として用意されていましたが、ロビーでくつろいでいる人も多かったです。「試験登録後は外に出られず、トイレにも行けないので、あらかじめ飲み物を買い、1階でトイレを済ませて欲しい」と係りの方が叫んでいました。
15:20位? 大勢の人が上の階に移動。5列位に並んで、試験登録をする。受験生は番号に振り分けられ、その番号が書かれた札を首からかけるように指示。そのまま、登録後の控室に。席は全て自分の番号がついていて、その番号に座るよう指示があった。
待っている間は、食べること禁止(飴、ガムも禁止)飲み物は可。携帯など機械を使用すること、音楽を聴くこと禁止。受験生同士の会話も禁止。参考書、辞書は読んでいても可。
トイレは、行きたい人はいるか定期的に聞かれ、行きたい人は挙手し列を作ってトイレに。帰るときも全員がそろってから列を作って戻る。
さらに面接直前の控室に。番号が呼ばれ、私たちは番号順に並んで小さな教室に連れて行かれ、そこで20分位待った。
面接直前になると、番号が呼ばれ、各面接室の前に振り分けられました。

●試験の様子

15:30~15:55集合、17:00位?移動、17:10本番開始。試験官は、カナダ人又はアメリカ人男性(30代)、日本人男性(50代?)の2名。

●質問内容

A:           (ドアが開いて、日本人の男の方が、廊下で待つ私に部屋に入るよう指示。そしてそのまま引っ込んでしまった)

N:          Hi.

A:           Hi.

J:            荷物はこちらに置いてください(部屋の奥に机があり、日本人試験管が机を指して、日本語で指示
              お座りください(これも日本語でした

N:          What is your name?

A:           My name is ...
(試験前のやりとりはありませんでした。すぐに試験が始まりました)

J:            これから私が文章を読み上げます。その後、英語に訳して頂きます。隣に紙とペンが置いてありますが、それを使ってメモを取ってもかまいません。(説明は日本人試験官が日本語でしました。横の椅子にはクリップボードの上にメモ用紙がはさんであり、ペンが何本か用意されていました。机は用意されておらず、自分の腿の上にボードを置いて、前屈みになるようにメモを取りました

J:          (以下、通訳の問題日本文です…私が覚えている限りですが)
              浮世絵は江戸時代、庶民の間で人気になりました。どちらかというと庶民の(記憶なし )でした。浮世絵は木版画が主流で、大量生産が可能でした。ゴッホなどの印象派の画家に大きな影響を与えました。

A:          During Edo period, wood block prints became popular among people, commoners. It was ( 答えましたが記憶なし ) of daily life. Wood block was main (答えましたが記憶なし。たぶんprocessだったかも)People could make many prints…..It could be mass production.(大量生産を1単語にしたくて言い直しました)European…..artists("印象派"が出てこず、1秒考え、artistsでごまかしました)like Van Gogh, wood block prints had a great influence on them. Thank you.
              (印象派のところ以外は、ほぼ流れるように訳せたと思います)

J:            (日本語で)それでは左にある、カード3枚のうちから一つを選び
それについて述べてください。始める前に、何を選んだか言ってから始めてください。始める前に30秒間の考える時間があります。
時間は2分です。1分たったらお知らせしますので、参考にしてください。
左の椅子の上にカードが3枚置かれていました。一つのカードに一つのテーマが書かれていました。東北の魅力について新幹線について江戸について、の3つです

A:          I chose about Edo period. (テーマが「江戸」についてでした。江戸の何を言えばいいのか。漠然とした質問で少し悩みましたが、すでに江戸時代をと考えてしまったので、Edo periodと答えました。)
             (以下がプレゼン内容です
Edo period was from 1603 to 1867.(緊張して終わりの年号がかなり怪しいです。何回か言い直しましたが、かえってあせって間違えたと思います。時間をここで取ってしまいました) Tokugawa Ieyasu established Tokugawa shogunate. Before Edo period, Japan had been in chaos. Many samurai warriors had fightings the nationwide. But Tokugawa shogunate controlled samurai well. The Tokugawa shogunate brought Japan peace. Such as…the procession of feudal loads. In the system, feudal loads had to come to Edo every other year. They became weak financially, so Tokugawa shogunate controlled them easily.(このあたりで日本人の試験官に日本語で「1分です」と言われたと思います)And, The Tokugawa shogunate classified people 「shi-nou-kou-syou」Samurai was top, peasant was next, craftsmen was third and merchants was fourth. So people were organized well in society. During such peaceful period, people, commoners created interesting culture. Before Edo period, samurai class created culture, but, Edo period, people, commoners created culture. For example ukiyoe as I said, Kabuki (記憶あいまい。たぶん「歌舞伎が出現した」とかそんなところ)People enjoyed their life very much!   Thank you.
ここでちょうど2分と告げられました。それで急いでThank youと締めくくりました
N:          You talked about Kabuki. Were there any other entertainments in Edo period?
A:          Yes. People saw Sumo. Sumo was…used to be Shinto ritual, but became entertainment during Edo period. They enjoyed seeing Sumo!
N:          (たぶんですがここで) Any other entertainment?
A:          People enjoyed a public bath during Edo period. They took a public bath as we do now.(相撲も銭湯の話もこのようにした記憶がありますが、一回の質問で2つとも答えたのか、それともさらに聞かれて答えたのか、定かではありません)
N:          When I want to learn about Edo, are there any good museums?
A:           Yes. There is one good museum. It's Oedo museum. It's in Taito ward and
near Ryogoku station on JR line(名前と区を思いっきり間違えました…)It's a huge building. It has a lot of arts also about other ages of Japan. There is a life-size Kabuki theater in the building. It's awesome! I recommend you that you should go there.
J:            ありがとうございました。以上です。先ほど書いたメモは持ち出し禁止です。
N:          Thank you.
A:           Thank you. ありがとうございました。ーー退出

●退出後について

ワ ンフロアーに5,6の面接室があり、それぞれに担当の方が入り口に立っています。私が部屋を出ると、その方から「廊下をまっすぐ行き左に曲がって下さい」との指示がありました。左に曲がると、エレベーターの前に椅子が並べてあり、すでに5人位の方が座っていました。8人位そろったところで、控室に連れていかれました。終わった後の控室は大学の大講堂で、すでに前に終わった人たちが静かに座って待っていました。番号順に座らされ、全ての受験生(恐らく300人?かそれ以上)が終わるまで、そこで座って待っていなければなりませんでした。食べることは禁止。飴、ガムもNG。飲み物はOKです。受験者同士のおしゃべり、携帯をいじる、その他の電子機器使用も禁止。参考書を読むことはOKでした。トイレは試験前と同じで、トイレに行きたい人がいるか定期的に聞かれて、挙手してみんなで列を作ってトイレに。ただ、大講堂で私は15人掛けの椅子の真ん中でしたから、絶対トイレにいけない状態でした…。いつ終わるかも連絡なく、ひたすら静かに座って待っているだけでした。

6:15              解散命令が出ました。

●試験を終えて

ほぼ外国人試験官との面接でした。日本人試験官は隣で面接の進行をするのみで、質問等はいっさいありませんでした。

沈黙はほとんどありませんでした。初めの通訳のところで、「印象派」が浮かばず1秒考えたのと、プレゼンテーションの時に、出だしで年号を何回か言い直したことでスピーチの流れが途切れました。年号等、数字は焦るとかえって出てこなくなるので、入れない方が良かったと思っています。
プレゼンテーションのテーマが、「江戸」ということで、はたして広義の「江戸」の何をメインに喋ってよかったのか、今でもはっきりせず、モヤモヤしています。試験官をガイドするというつもりで、笑顔を作り、テンション高く臨みましたが、プレゼンテーションの時、日本人試験官の方を見たら、苦虫を噛みつぶしたような顔して、腕を組んで椅子に寄りかかっていたのを見た瞬間、不安になってガイドの気分も吹っ飛びました…。外国人の方は終始、少し笑いを浮かべた顔をされていましたが、反応は薄かったです。ひたすら淡々と進行していく感じでした。

通訳の問題では、CELの模擬面接で教えていただいた、分からない単語はあまり気にせず、相手におおまかな話を伝えればよい、というアドバイスを生かし、全体の意味と流れを大事にしました。問題文を読む速さや量もCELの授業と同じでした。メモはかなり取りましたが、練習していたおかげで、効率よく書けたと思います。

プレゼンテーションにおいては、背筋を伸ばし、まっすぐ相手をみつめ、ジェスチャーを交えながら話すことを意識しました。1分経ったことを教えてもらえたのはとても助かりました。

私はブリティッシュ、オーストラリア英語が苦手なので、今回の外国人面接官でよかったと思います。かなり、聞きやすいはっきりした英語でした。

試験は疲れましたが、なによりも待ち時間の過ごし方にグッタリしてしまいました。先にも書きましたが、乾燥した控室に入れられ、飴もガムもダメ。緊張のため口の中がかなり乾燥しました。飲み物はOKということですが、トイレは自由に行けませんので好きに飲めず、結局かすれた声で面接を受けることに…。試験後、大講堂で解散を待つ時も、隙間なく座らされ、禁止条項は同じで前を見つめたまま長い時間座っていなければならず、試験後の疲れた体にはかなりきつかったです。もう受けたくないと思うのは、試験そのものでなく、この待ち時間と言っても過言ではありません。
試験会場にはおもてなしの心はないようでした…。

 

 

ページトップに戻る

次の受講生のレポートを読む>>