通訳ガイド(通訳案内士)2次試験レポート

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受講生60

N:30代半ばくらいの背の高い、すらっとしたさわやか系アメリカ、もしくはカナダ人男性。とても感じがよかった。
J: 40代後半位の女性。この方も感じがよかった。

N: ここに荷物を置いて下さい、で、そこにかけて下さい(英語で)。
A:OK. (荷物を置いて、椅子に向かう途中で、いきなり名前を聞かれる)
N:Good afternoon,  may I have your name please?
A: My name is XXXXXX.
(ここからいきなり試験。ウオーミングUPの会話はありませんでした)

J:それでは、これから通訳試験を開始します。これから読む日本語を、英語で通訳してください。そこにあるメモとペンを使っても構いません。日本語を読み終えたら、すぐに通訳を開始してください。
A:はい、わかりました。
J:「日本人に人気な余暇の過ごし方の一つは、温泉のある旅館に泊まることです。美しい山々の中にある露天風呂が人気です。山の景観を楽しみながら、露天風呂につかることを楽しみにしている人もいます」
(すみません、第2文目は、何と言われたか、良く覚えていません。)
A:One of the most popular pastime among the Japanese is staying in hotels with hot springs.(2文目はあまり覚えていません。故にうまく通訳できませんでした).
 Appreciating beautiful mountains and enjoying open sky bath are very
popular among some people(open air bathが出てこず、open sky bathと言ってしまいました。また、今にして思えば、Some peopleを主語にすべきでした). Thank you.

J: 有難うございました。それでは、これからトピックカードを渡します。3つの中から一つを選んでください。選んだトピックを英訳してください。選ぶ時間は30秒です。先程通訳で使った紙にメモをとっても構いません。それを2分間でプレゼンしてください。1分経過したら、合図致します(具体的には、こぶしで机をコンコンと2回たたくというのが、合図でした)
N:(私にトピックカードを渡しに来てくださいました): Here are your topic cards.
A: Thank you.
(私に与えられたトピックは、①19世紀に日本でおきた歴史的出来事について ②絵馬の使い方(効能?だったかも・・)について ③富士山でした。私は③富士山を選択しました。 )
J: 30秒経ちました、それではお願いします。
A: OK, let me talk about Mt. Fuji.
Mt. Fuji is the highest mountain in Japan with the height of 3776 m. Due to its beautiful shape(ジェスチャーで富士山の形を表現), it has been an important subject in literature and arts since ancient times. For example, Manyoshu, the oldest collection of Japanese poetry compiled in the 8th century contains the works which used Mt. Fuji as theme. In arts, especially in Ukiyoe woodblock prints, many artist depicted Mt Fuji seeing from various places. For example, 36 views of Mt. Fuji by Katsushika Hokusai and 53 stops of the Tokaido Highway by Utagawa Hiroshige are very famous. In addition, Mt. Fuji has been the object of worship since ancient times. In Shintoism, Mt. Fuji is home to a god of fire. In Buddhism, Mt. Fuji is home to Dainichi Nyorai, Buddha of All-illuminating wisdom. And Finally, Mt. Fuji was designated as World Heritage site this year. It is listed as “Fujisan, the sacred place and the source of artistic inspiration.” Thank you.
(多分、1分45~50秒くらいだったのではないかと思います)

N: Thank you. After Mt. Fuji was registered as a World Heritage Site, many people flock to Mt. Fuji and some say it might cause environmental destruction. Do you think that it is good for many people to visit Mt Fuji? What do you think?
(下手な英訳になってしまいましたが、要するに、富士山は世界遺産登録後、登山者がふえて、環境破壊が問題になっていると聞いた。あなたはどうおもう?多くの人が富士山に来るのは良いこと?なる旨を聞かれました)

A; It is true that some people worry about environmental destruction after
Mt. Fuji was registered as World Heritage site, but I think it does not matter because, for example, Shizuoka pref. and Yamanashi pref. charge admission fee for visitors. Mt. Fuji is well controlled, so it is no problem for many people to visit Mt. Fuji, I think.
(正確ではないですが、だいたいこのようなことを言いました。well controlled でなくwell managedというべきでした)

N: Did you climb Mt. Fuji?
A: Yes I did. (本当は登ったことは無いです。が、会話が続かなくなると思い、登ったことにしました). However, I gave up in the middle of climbing…(と、特にウケを
狙ったわけではなかったのですが、途中で登るのをギブアップしましたと言ったら、NとJがなぜか声を出して笑う) Sorry! It was too tough.
N: No problem, by the way, where is the best place to see Mt. Fuji?
A: I recommend Lake Ashi, in Hakone area. If you are lucky, you can see the upside down image of Mt. Fuji which reflects in Lake Ashi
N: Is it your favorite place?
A: Yes, I like this place. In Lake Ashi, you can ride cable car and also enjoy cruising.(実は芦ノ湖も行ったことはありませんが、知っていることを述べました)

N:はい、それではこれで試験は終わりです(英語で)
J:これで試験は終了です。紙とペンは回収します。どうも有り難うございました。
A: Thank you so much. I enjoyed very much. (Jにも、日本語で、有難うございました、と挨拶)

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●当日の流れ:指定された受付時間よりも前にきた受験者は、広い講堂を控室として使わせて頂けました(飲食可)。その後、受付部屋に通されます。そこで、整理番号のついたタグを首にかけるよう言われました。その後、また部屋に通されて、そこで呼び出しがあるまで待機します(飲食可。参考書やプリント類の閲覧も可能。ただし、通信機能のついたデバイスは使用不可。トイレは、手を上げて主張すれば、試験官の付き添いがつきますが、いつでも行けます。受験者同士の会話も不可です)待っている間に、あなたの試験は「~時からです。10分前に試験室の前までご案内致します」と係の人に言われます。試験室の前まできたら、もう飲食は出来ません。係の人に入っていいですよ、と言われたら、試験室に入ります。試験終了後は、また大きな部屋で待たされます。受験者が全員そろったら、解散となります。拘束時間は、2時間20分位と思います。
●試験官と私の距離は、多分2メートルは離れてた気がしました。結構遠いという印象を受けました。
●通訳のときにメモを取ってもいいのですが、机が用意されておりません。硬いバインダーのようなものの上に紙が置いてあるというスタイルです。実際の通訳現場は、立って行うことが多いことを想定してのものと思われます。
●これまで毎年聞かれていた「何故通訳になりたいか?」「通訳には何が大事か?」の質問は有りませんでした。
●通訳で露天風呂をopen sky bathと言ってしまいました(open air bathという単語が出てこなかった)。通訳はかなり不出来です。6割いったかどうかかなり微妙です。
●プレゼンと質疑応答は、あまり緊張せず、冷静に対応できたと思います。スマイル&アイコンタクトもできたと思います。ただ、プレゼンは、もっとゆっくり話すべきでした。また、富士山の存在意義的な話ばかりしてしまったので、箱根から見ると美しいとか、もっと観光的要素を入れるべきでした。そこそこ、詰まることなくプレゼンしましたが、単語の使い方がまずいところが何個かありました(あとになって、ああ言うべきだった、というのが結構あります)。
●それにしても通訳が不出来だったのが、本当に悔やまれます。どの程度合否に影響するかを考えると恐ろしいです。
●CEL英語ソリューションズ様では、3コマほど受講させて頂きました。きめ細かい指導で大変ためになりました。どうも有り難うございました。

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