通訳ガイド(通訳案内士)2次試験レポート

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受講生72

2013年12月8日(日)11時(受付10時~10時25分)、明海大学浦安キャンパス

(1)試験会場到着から試験室入室までの手順

・受付において当日の席順番号のホルダーを手交された後大講義室の指定された席で待機。(各番号-①~⑥、たとえば19-⑥⇒11時~12時の試験実施組について①~⑥の6組)
・10時30分頃から実施要領・注意事項についての説明が始まり、その後順次別のフロアー・待合講義室へグループ毎に呼び出されて移動。(待機中トイレ希望者は係員が誘導引率)
・待機中及び試験中は携帯電話等の電子機器類はすべて電源を切るよう指示があったが、途中で携帯の着信音が鳴った受験生がいたため厳しく注意あり。試験中に万が一着信音等が発生した場合には失格となるとのことであり、くれぐれも留意する必要あり。
・私のグループは同じフロアーに各面接室があったため、そのままこの大講義室で待機。私は⑥(6番目)であったためそのまま待機し、11時45分くらいに呼び出されて面接室の前まで行き部屋の前で椅子に座り5分ほど待機。
・⑤の受験生が退出した後、まもなく日本人試験官から「どうぞお入りください」と声をかけられ「失礼します。」と入室。ネイティブの試験官に対し、「Good Morning!」と挨拶。
・会場レイアウト:小教室に、試験官2名がテーブルの前に座り(向かって左側N・右側J)、2~3m離れた場所に受験生用の椅子が3つ配置されており(テーブルはなし)、メモ用紙とボールペンは左側の椅子に置かれていた。
~模擬面接の時と違い受験生の前にはテーブルがなく、試験官から距離もあるため、いかにも一方的に面接で評価されている、といった印象。
・日本人試験官から「荷物はそちらの椅子に置いて、どうぞおかけ下さい。」と指示され、右側の椅子に荷物を置き、真ん中の椅子に着席。

(2)試験官の性別、推定年齢、国籍

・N:男性、50歳代、ドイツ系米国人といったイメージ(体格のいい、厳格な大学教授・企業役員といった雰囲気の人物)
・J:男性、30歳代、優しそうな人物

(3)自己紹介文等のウォーミングアップのやり取り

・J:受験番号と名前を言ってください。
・A:My Number is ○○. I am ○○○。(⇒My name is ではなくI am と切り出したことで
試験官が、「できる受験生」と感じて“おっ”と反応してくれたような感じがしました!?)
・J:それでは試験を始めます。
*午前中最終組であったため、予定時間どおり終了したいとのことなのか、自己紹介等のウォーミングアップ的な会話は一切なく、厳格な雰囲気で早速試験開始。

(4)通訳の日本文

東京の秋葉原は有名な電気街です。
600店以上の電気店があり、海外から大勢の旅行者が訪れています。
またこの他にも、ウエイトレスが独特のコスチュームを着ているメイドカフェと呼ばれる場所があります。

(5)英語訳

Akihabara is a very famous area for electric shops. There are over 600 electric shops in Akihabara. So, recently many tourists from overseas are visiting this area. And also there is a Maid Café, where waitress wear special costumes just like maids.

(6)プレゼンテーションの3つのトピック/(7)選択したトピック

「温泉に入る時に注意すべきことについて」
*咄嗟にこれしかない、と思い、あと2つのトピックは忘れてしまいました。

(8)プレゼンテーション

Let me talk about hot spring. What we should keep in mind when we go to hot spring... As Japan is a volcanic country, there are a lot of hot springs all over Japan. When we go to hot spring we have to remember to wash our body before entering into hot spring. Maybe this is a little bit difficult customs for foreigners. But this is very important manner in hot spring. Because in Japan we don’t change water, everybody use same water, so you have to wash your body before entering into hot spring. By the way let’ s visit hot spring together by keeping that point in mind. This season is a good timing to go to hot spring, and there are a lot of attractive hot springs in Japan. Among them I want to recommend Hakone this season. In hot spring let ‘s stay in ryokan, then you can enjoy outdoor hot spring. It is very nice! We can reach to Hakone in about a few hours from Tokyo, and this season you can see Mt.Fuji wrapped with white snow and at the same time you can see red-and-yellow mountains, soaking in outdoor hot spring. It is very beautiful and comfortable.  Oh, and one more thing we have to remember is not to run in hot spring. As floor is wet and very slippery, so if we run, it is dangerous. Please don’t run in hot spring. This point also is very important. Anyway let’s enjoy hot spring together. Thank you very much.

*トピックスとして本件テーマを迷いもなく選択したのはよかったものの、30秒の間には温泉に入るときの注意事項が身体を洗ってから入ること以外になかなか思い浮かんでこず、一瞬あせりました。ただし「温泉の素晴らしさと、試験官に温泉に行きたいと興味を引いてもらえるような話題」を展開するのがポイントだと考え、後半は箱根を話題に提供してストーリーを展開しました。帰路いろいろ考えると、タオルを湯船につけてはいけないとか、熱いお湯に浸かり過ぎてのぼせないようにといった点も注意事項として話せればよかったのに、と反省しましたが、自分なりには何とか全力を出し切れた気がします。

(9)Q&Aのやり取り
N:As for Mt.Fuji, how long will it take to reach there from Tokyo?
A:We can reach Mt,Fuji in about two hours from Tokyo or Shinjuku.
N:Have you ever climbed Mt.Fuji before?
A:Not yet. I want to try next year or in the near future together with my family.
N:Do we have to start climbing from the beginning, that means from the ground?
A:No we don’t have to start from the beginning. We can start from “go-gome” that is a half level of the mountain at Fuji Yoshida. We can reach there by bus. 
N:How long will it take for average people to climb to top of Mt.Fuji?
A:Maybe it will take half day or several hours in usual case.
N:Are there anything we should take care when we climb Mt.Fuji?
A:As the climate of the mountain often changes quickly, for example even if it is very warm and sunshine at the ground it may become very cold suddenly on the mountain. So we had better bring additional closing ,but too many heavy goods may be a burden, so balance is very important.
N:When was Mt.Fuji designated as a world heritage?
A:Just recently, in my memory maybe last year.
N:Which season do you recommend to visit Mt.Fuji?
A:Every season we can enjoy. However I recommend winter best. In winter air is very clean, so you can enjoy the contrast “Blue of the sky” and “White of the snow wrapped on the Mt Fuji”. It is really beautiful.

*プレゼンテーションの中で言及した富士山にネイティブスピーカーが強く興味を示し、
富士山についての質問ばかり次々に飛び出してきました。世界遺産登録は昨年だったのか今年だったのか記憶が曖昧で、先日の和食の世界遺産登録の話でもしようかと思ったのですが、食事に関する難しい質問につながっても困ると考え、特に言及するのは控えました。ずっと厳しい表情をしていたネイティブ試験官も、最後の方ではだいぶうちとけた感じで少し笑顔になり、全体的にスムーズなコミュニケーションがとれたと思います。


(10)日本語での質疑応答

全くありませんでした。従来のどんな通訳ガイドになりたいか、なぜ通訳ガイドになりたいか等についても全く聞かれませんでした。

(11)試験終了後のやり取り

全くありませんでした。

(12)終了後退出してから解散までの手順

各面接室から退出してきた⑥グループの受験生がフロアーの一角で全員そろうのを待ち、別のフロアーの大講義室に移動。①~⑤の全ての受験生がやはり指定された番号の席に着席してずっと待機しており全員揃ったところでお知らせの用紙が配布され予定終了時刻の12時15分頃解散。

(13)全体を通しての感想

・私は1次試験まで独学で受験し、2次対策用としてCELで2次試験対策セミナー(2回)、直前模擬面接(4回)を受講してこの2次試験にチャレンジしました。ネイティブ試験官が予想より極めて厳格なタイプの人物で笑顔が少なくつかみどころがない面もありましたが、日本人試験官は終始にこやかに私の発言内容にうなずきながら聴いてくれたこともあり、手ごたえは感じました。
・セミナーでは、2次試験の意義・位置付けや当日の服装を始めとした心構えを教えていただき、まさしく目からウロコが落ちるといった感覚でした。このセミナーに参加せず当日試験に臨んでいたら本当に危なかったと思います。(まず服装もジーンズやカジュアルウェアで来場している受験生も多くいましたが、当日のような厳格な試験官だとそれだけでも大幅減点は必至であったと思われます。私は曽根先生のアドバイスどおりビジネススーツに明るい色(オレンジ系)のネクタイでしたので第一関門はバッチリだったと思います。)
・また面接の内容についても「与えられたトピックの言葉通りに詳細だけを説明するのではなく、そこからストーリーを発展させて、日本文化・日本観光・日本人の良さに関する話題を展開することが重要です。」との模擬面接での曽根先生のアドバイスが心に刻まれていましたので、プレゼンテーションについては温泉に入るときの注意事項だけではなく、とっさに温泉の素晴らしさと試験官に温泉に行きたいと興味を引いてもらえるような話題を展開することがひらめき、Q&Aにかけての試験官との円滑なコミュニケーションにつながることができたのだと思います。
・試験の結果が出るまで一抹の不安もありますが(プレゼンテーションで本題そのものに対する説明が少し内容不足であった点など)、短期決戦での準備であったことを考えると、
自分なりに全力を出し切れたものと考え発表を待つことにします。もし合格できていれば、まさしくCELでの6回の受講のおかげだと思います。ほんとうに有難うございました。

 

 

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