通訳ガイド(通訳案内士)2次試験レポート

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受講生38

(1)試験会場到着から試験室入室までの手順

(試験会場:昭和女子大学 80年館   試験時間:11時00分から)
9:00頃 試験会場の建物に到着。1Fにロビーのような場所があり、そこで受付開始まで待機。
係員から、会場にトイレが少ないのでできるだけ1Fで済ませるようにとの案内が何度もあった。10:00からの受験生で、受付時間ぎりぎり、あるいは少し過ぎてから来る人も散見された。10:00少し前に試験官と思われる人たちが大勢ロビーを通って移動。
10:00 係員の指示に従って6Fの受付場所へ移動。4~5列ぐらいの受付テーブルがあり、そこで受験票、1次合格通知票、身分証明書を提示。番号が書かれた紙の入った紐付きホルダーを渡され、それを首にかけてすぐ近くの待機教室(200人くらいの収容人数)へ入室。番号の書かれた席に着席して待機。机の上に注意事項を記したA4紙1枚あり。受験者同士の会話禁止。待機中、トイレに行きたい人は男女別に挙手をして、係員の誘導の元、グループでトイレへ移動。その際、携帯電話は置いて行くように指示あり。トイレ終了後も集合したうえで係員の誘導に従い待機教室へ戻る。
10:30頃 係員から注意事項の説明。(机に置いてあった注意事項を読み上げただけ。)
その後、係員の指示により、指定された番号に該当する人が順次グループ(20~30人くらい)に分けられ、係員に誘導されて次の待機教室(100~150人くらいの収容人数)に順次移動。番号の書かれた席に着席して待機。
10:45頃 係員が順次、番号、名前を読み上げ、グループに分けて(10人くらい)、係員に誘導されて試験室へ移動。
11:00頃 試験室は廊下の両側に5~6室ほどあり、廊下に係員が2~3名立っていた。各部屋(教室)のドアのすぐ近くに椅子が2席あり、係員の指示で自分の試験室前の椅子に座って待つ。係員から、「中から呼ばれるまで待っていてください」という指示あり。
私はおそらく2番目だったらしく、最初の人が中で面接を受けていたようです。待機中、外国人面接官と思われる声が聞こえました。質問のようでしたが、中の声が聞こえるのはいかがなものかと思いました。
11:10頃 日本人面接官の方がドアを開けて、お入りくださいとの指示。ドアを開けて入り、立ったままGood morningと挨拶。返事はなく、日本人面接官から英語で荷物をドアのすぐ横にある机に置いてくださいとの指示があり、荷物、コートを置くと日本人面接官からPlease have a seat.と言われたので3席並んだ椅子の真ん中に着席。左側の椅子に通訳用のボードに挟んだ紙(A4)とボールペン(キャップ付き)3本、右側の椅子にプレゼン用の小さな紙(15×10cmくらい)が置いてあった。部屋は2~3人分くらいの長机を並べた教室(50~60人くらいの収容人数)。ドアを入ってすぐのところを面接場所としてあり、面接官2名は受験者の椅子から3~4mくらいのところに長机を置いて着席していた。

 (2) 試験官の性別、推定年齢、(外国人面接官はアクセントから判断して)国籍

外国人:30代後半から40代くらいの男性。カジュアルな服装で、セーターのようなものを着用。
発音はクリアで米国人のように思われた。終始、無表情な感じだった。
日本人:50代くらいの白髪まじりの女性。ビジネス系のシャツとパンツを着用。
態度は事務的で笑顔はほとんどなかったが、表情は柔らかい感じだった。

(3) 自己紹介等のウオーミングアップのやり取り

J: What is your name?
A: I am xxxxx.
J: Where are you from?
A: I’m from Yokohama.
少し、そっけない感じがしたので何か追加しようかと思いましたが、すぐに通訳の説明が始まりました。説明内容は、「これから話す日本語を英語で通訳してください、そこにある紙とペンを使っても結構です」という趣旨だったと思います。

(4) 通訳の日本文

日本の城は天守閣を持っています。(「日本の城は天守閣という建物を持っています。」だったかもしれません)天守閣は戦闘のためのものでした。城主と家来は城内にある屋敷に住んでいました。天守閣は美しい外観を持っていますが、それは権力の象徴でした。

 (5) 英語訳の再現

In Japan, castle has a Donjon. It was for battle. The lord and subordinates lived in houses in the castle. Donjon was a symbol of power. (ここだけ外国人面接官がわずかに頷いたように見えました。) It has beautiful appearance.(あまりにも全体が短いので追加。余分だったかもしれません。) Thank you.
日本文の読み上げが始まる前に、ペンが書けることを確認しましたが、書いている途中でかすれ、半分くらい読み上げられた時点で書けなくなりました。えっ!?と思いましたが、読み上げが続いていたので力を入れてなぐるように書くと何とかまた書けました。しかし終盤またかすれて、最後のところは書けなくなってしまいました。「ペンが書けません!」と言う間もなく読み上げが終わってしまったので、仕方なく、書けた部分を頼りに英訳を開始したものの、気が動転して日本文の大意も頭から飛んでしまい、上述のような拙い英文の羅列となってしまいました。 日本文も正確に再現できているかどうか自信がありません。
英訳後、面接官にペンが書けませんとお伝えしたところ、日本人面接官から「では、それは横に置いておいてください」ということだけで、次のプレゼンに進みました。

(6) プレゼンテーションの3つのトピック

1.風鈴について
2.古墳
3.日本の自然災害について

(7) 選択したトピック

日本の自然災害について

(8) プレゼンテーションの再現

日本人面接官による説明:
「右側に置いてある紙の中からテーマを30秒で一つ選んで2分間、英文でタイトルも含めてプレゼンテーションしてください。1分経過した時点でお知らせします。」というような内容だったと思います。
どのテーマもあまり馴染みがなく焦りましたが、時間が経過していく中、自然災害ならCELの日本事情で出た記憶があり、自然と調和して生きる→神道との関連→神社と続けられるかなと思ったところで日本人面接官から「30秒経過しました、始めてください」という指示があり、不安を持ちながら開始しました。
Let me explain natural disasters in Japan. Japan has many natural disasters such as floods, typhoons, landslides and volcanic eruptions. Because, Japan is island nation. And Japan is volcanic country. And Japan’s high precipitation brought such disasters. The Japanese has suffered from such disasters long time. Therefore, the Japanese came to think the harmony between human and nature is important. For example, Shinto. Shinto is indigenous religion of Japan. The Japanese has found spirituality in nature and natural phenomena. So, the Japanese enshrined such spirituality in Shinto shrines to appease them. So, there are many shrines across the country. One of the major shrines is Meiji jingu shrine in Tokyo. It is located near Harajuku station.
(このあたりで日本人面接官から1分経過のアナウンス)
Meiji jingu shrine enshrines the emperor. Of course the emperor is human. However, the emperor is a leader of Shinto. So, people enshrine the emperor in shrines to appease natural disasters by the power of the emperor. I would recommend you to visit Meiji jingu shrine. There are traditional Japanese style buildings. And you can pray for your good fortune. I think it would be a good experience to get in touch with an aspect of Japanese culture.
Thank you.
以上のような話をたどたどしく詰まりながら、文法的にあやしげな表現を交えつつ説明しました。話の順番も多少前後して違っているかもしれません。ストーリーを考えながら話をしていたので、意識がそちらに行ってしまい、最初は全くジェスチャーがなく、後半ようやく気付いて手を動かしました。テーマが災害だったせいもあってか、笑顔もほとんど出せなかったように思います。プレゼンした内容が少なかったせいもあり、時間は少し余った感じです。

(9) Q&Aのやり取りの再現

N: Can you tell me about the earthquake hit Japan in 2011 3.11?
というような内容に思えましたが、質問の意味、趣旨が理解できず、確認のため問い返しました。
A: I’m sorry. I couldn’t understand your question.
N:Can you tell me what do you think of the large earthquake hit the north area of Japan in 2011 3.11?
というような内容をややゆっくりと話してくれました。しかしやはり、質問の意味、趣旨が理解できず、しかも東北大震災の話題は事前に全く想定しておらず、戸惑いつつ何か答えなければと思い、しゃべり始めました。
A: Yes ... the large earthquake hit the northeast area of Japan. Many people deceased. It was sad disaster. However such disaster... cause ... the cause of the disaster has benefit. For example, the volcanoes. In the vicinity of volcano, there are onsen, hot spring areas. Hot spring has benefit for health. It has beneficial substances for good health. The disaster is sad thing, but we must face such disasters.
というような内容を、回答になっているのだろうかと思いつつ話終えたところ、特に反応なく次の質問になりました。
N: Do you think the Mt. Fuji will erupt?
A: Yes ... I ... think so. However, Mt. Fuji has not erupted about 300 years. And Japanese government checks the status of Mt. Fuji. If there is problem, the Japanese government will warn ... make warning. So, I think Mt Fuji is safety now.
というような内容を、CELの2次一問一答で似たような話題があったことを頼りにしつつ、無難な回答になるように話ました。
この回答にも特に反応なく、日本人面接官から、「はい、以上で終了となります。」と説明があったので、Thank you very much!と答えて終了となりました。

(10) 日本語での質疑応答の有無


ありませんでした。

(11) 試験終了後のやり取り


ありませんでした。

(12) 終了後、退出してから解散までの手順

最後にドアの前で「ありがとうございました」とお礼を言って退室しました。(面接官の反応なし)
退室後、係員の指示に従い、廊下の奥にあるスペースに置かれた椅子に座って、同グループの人たちの面接終了を待って別の待機教室に移動。番号の書いてある席に着席し、同時間帯の全員が終了するまで待機。私は2番目のグループだったので、40分ほど無言のまま待ちました。12:10頃に係員から終了・解散の案内があり、退室しました。

(13) 全体を通しての感想など

面接が終了した時点では、面接の雰囲気が良くなく、面接官の方々と楽しく話をすることができなかったので、あまり手応えや満足感を感じることができませんでした。まだまだ実力不足だったというのが正直な感想です。
後でいろいろと思い返してみると、自分なりに何とか話ができたり、回答することができた部分もあったかなと思えましたが、それもすべてCELで先生方からご教授いただいたり、受講生の方々のお話から得たものが大きかったと思います。
結果はどう出るかわかりませんが、いずれにしても今の自分ではまだまだ通用するレベルではないので、英語力を上げ、日本のことをもっとよく知るために、勉強やいろいろな体験を通して学び続けて行きたいと思います。
2月に1次試験対策からCELでお世話になり、本当に楽しく勉強させていただきました。2次試験まで終えることができましたのも、ひとえにCELの先生方、スタッフの皆様、面接でお世話になりました先生方、一緒に学ばせていただいた受講生の皆様のおかげです。あらためて感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

 

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