通訳ガイド(通訳案内士)2次試験レポート

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受講生39

(1) 試験会場到着から試験室入室までの手順

会場:昭和女子大学
10:00-10:25 集合で、時間前までは1階のホール待機。その後の合図で、6階に移動し受付。受付の横の大きな階段教室に番号順に座る。
その後、10~15人のグループ毎に集められ、別の階の大きな「直前控え室」に移動(ここまでは飲み物、参考書OK)。
暫く待たされた後、更に10人程度のグループで、別の階に移動して、それぞれが別の試験室の前の席に一人ずつ着席するよう指示あり(ここでは、飲み物、参考書は×)。
前の人が試験室から出てきて、しばらくして、日本人のアシスタントの女性(J)から、英語で中に入るよう指示あり。

(2) 試験官の性別、推定年齢、(外国人面接官はアクセントから判断して)国籍

外国人:30過ぎくらいの長身の男性(イギリス人か?)。
(最初はニッコリしてくれましたが、試験中は終始しかっつめ面でにらまれたので面食らいました。)
日本人:50代?の小柄な女性。とても慣れておられる感じで、落ち着いた雰囲気でした。

(3) 自己紹介等のウオーミングアップのやり取り

J: What is your name? Where are you from?と言われ、I am________, I‘m from______.と返答。
そのあと、すぐに、通訳の質問に移行しました(Jからは、日本語で、(1分ではなく)1分程度で答えてくださいといわれたので(1分の時点で止められることはないのかなと)ちょっと安心しました。

(4) 通訳の日本文

日本のお城の天守閣は、もともと戦(いくさ)の際の砦の役割を果たしていました。お城の周りには、上司や部下が住んでいる屋敷がありました。天守閣を豪華に飾っているのは、それが権力の象徴でもあったからです。(だいたいこんな感じだったと思います。)

(5) 英語訳

略(1分以上かかったかもしれませんが、途中で止められることはなく最後まで訳しました。ただ、「上司」(superiors)のところは、「お殿様」に上司がいるはずがないのに変だなと思いつつ訳しました。)

(6) プレゼンテーションの3つのトピック

「風鈴について」、「日本における自然災害について」、あと一つは忘れました。

(7) 選択したトピック

日本における自然災害について

(8) プレゼンテーション

日本は、地震や火山噴火等の自然災害が多い国である。 その理由の一つは、国土の下を7つの火山帯が走っているからである。 (ここで、私自身の職業を述べたあと、自身の体験を交えながら3年前の東日本大震災では、東北地方に大きな被害があった。国が東北の被災者に対して大規模な食料支援を行ったこと等を紹介。 )
また今年の長野県の御嶽山噴火では多くの登山客が亡くなったが、他方、ふもとで栽培されていた農作物への被害は幸い軽微であった。
・・・ここまで話したら、J「はい、時間です」と止められてしまいました。

(9) Q&Aのやり取り

N:日本は地震が多いから外国人観光客は怖がるのではないか?
A:確かに東京でも小さな地震はよくあるが、それは地震国(earthquake-prone country)だから。怖がる必要はない。
N:大きな地震が来たとき外国人観光客はどうすればよいか?
A:大規模な地震の場合は、3年前の東北の時のように津波が来るかも知れないので、高いところ、あるいは近くの高いビルに駆け込むべきである。
N:それを外国人観光客はどうやって知るのか?
A:もしツアーガイドと一緒であれば、その指示に従うべきである。
N:ツアーガイドと一緒でなく単独の場合は?
A:(答えに窮して)周りにいる日本人と同じように行動すればよい。東北の場合は、地震から津波到達まで15分~30分の時間の猶予があった。
・・・ここでJ「時間です」で終了。
(今にして思えば、地震の際には、高いビルからガラスが落ちてくるかもしれないので道路の端は避けるべき等のもっと一般的なことを言うべきだったと思います。あと、津波警報が放送されることも言うべきでした。。。)

(10) 日本語での質疑応答の有無

ありませんでした。

(11) 試験終了後のやり取り

ありませんでした。

(12) 終了後、退出してから解散までの手順

終了後、大きな別の部屋に案内されて、全ての受験者が戻ってくるまで待たされて、その後解散になりました(ほぼ時間通り)。

(13) 全体を通しての感想など

Nの男性が、終始厳しい表情でこちらをにらんできたので、びびってしまい、あれだけ事前に自分に言い聞かせていたのに「笑顔」が十分ではなかったなと反省しています。
ただ、最後に退出するときにHave a good day!と笑顔で話したときだけはニッコリしてくれたので、ちょっと救われた気がしました。
翻訳のパートは、割と落ち着いてできたと思います。
一方で、プレゼンは、以前、CELのセミナーで、昨年のトピックの選択肢にあった「東日本大震災の被害状況」はトピックとしてふさわしくないと当局に申し入れされたと聞いていたので、自然災害についてはもう出ないのではと鷹をくくっていたところもあり、ちょっとびっくりしました(甘かったです)。ですが、「風鈴」でとても2分話せる自信もなかったのでこれを選びました。
しかしながら、「1分経過」といわれた時点であせってしまって、尻切れトンボで終わってしまったのがとても悔やまれます。今更ながらですが、「日本は火山噴火もあるが、火山帯がいくつも国土を走っているおかげで、観光の目玉である温泉もたくさんあるのだから、これからもそれらの自然条件と共存してやっていくしかないと思う」といった風にまとめられればよかったのになと反省しきりです。 (ですが、極度の緊張の中、30秒で「まとめ」まで考えるというのは正直至難の業です。せめて検討時間が1分あればと思いますが。。。)
また、いくら(山をはって)プレゼンネタを目一杯用意していても、それらは出ないときは出ないので、結局は与えられたお題について、いかに2分間話せるかという「アドリブ」の表現能力が試されているのだなと改めて実感しました。
自分なりに準備はしたつもりですが、あっという間に終わってしまい、不完全燃焼の感が強いです。正直不安の方が大きいですが、あとは発表を待つしかありません。
Dan先生はじめ、CELのスタッフの皆さんには大変お世話になり、感謝の気持ちで一杯です。特に、試験直前に何度もいただいた応援メールは大変励みになりました(会場にも持参し、読み返しました)。
あと、私は、普段ネイティブに接する機会がないため、1次合格発表後に、Skypeを利用した「オンライン英会話」(講師はすべて米英豪等のネイティブのスクール)に入会し、講師に外国人観光客に扮してもらったロールプレイを何度も繰り返しました。安上がりですし、自宅にいながらアウトプットができるという意味ではとても有意義でした。
以上、参考になれば幸いです。

 

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