通訳ガイド(通訳案内士)2次試験レポート

<<一覧に戻る 通訳ガイド(通訳案内士)2次試験レポート

受講生71

(1)試験会場到着から試験室入室までの手順

12:30頃 試験会場到着。1階ロビーで待機。他のイベント参加者と思われる親子連れ多数。
13:00頃 係員の指示によりエレベータで6階へ移動。受付で合格通知書、受験票、身分証明書を提示。本人確認後、試験室番号(1~38)と面接の順番(1~6)が書かれたネームストラップを手渡され、試験終了後解散まで首からぶら下げるよう指示あり。試験上の注意事項が書かれたA4一枚紙も手渡され、受付近くの試験前控室で待機するよう指示あり。
13:30頃まで 試験前控室(座席指定)で待機。通信機能のある電子機器は電源を切って鞄にしまうよう指示あり。電子辞書を使用している受験生がいたが、係員は通信機能がないことを確認し使用を許可していた。参考書は見てもよいことになっていたが、精神的余裕なし。
13:30頃 係員の先導により面接の順番ごと(1~6)に纏まって渡り廊下を移動し試験直前控室(座席指定)へ。着席して待機。
14:25頃 試験室番号と面接の順番で分けられたグループ単位(6名程度)で呼ばれて席を立ち、係員の先導により他の階へ移動。廊下の端に試験室番号の貼られた椅子が用意されており着席して待機。
14:30 係員の先導により試験室へ移動。各試験室の前に椅子が2席(待つ人用)あり、一人ずつ各試験室の前に配置される。係員から、「今、前の方が受験しており、中の面接官から入室の指示があるまで、ここで待っていてください」と指示有り。
14:32 時間通りに、日本人の面接官がドアを開けてくださり、英語で説明を受けた。試験室はCELの模擬面接の時よりもかなり広い教室で机や椅子を脇に押しやって中央付近にスペースを作り、面接官が並んで座っている机から3mくらい離れた所に受験者用の椅子が3席並べられていた。入口に近い2席は空席で、一番遠い席に筆記用具(数枚の白紙を挟んだ黒いボードと蓋のない四角い空き缶内にボールペン2本)が置かれていた。外国人の面接官は座ったままだったが、入室して目があったので、CELの模擬面接での指導を思い出し、6mくらい離れたところから、「Good afternoon!」と元気よく挨拶した。日本人の面接官の先導により受験者用の椅子に移動し、
J:「Please put your bag on this seat and have a next seat please」
のような英語で説明がありました。(一番手前の席にかばんを置き、その横に座れ、と理解)
(3)自己紹介等のウォーミングアップのやり取りの後、日本語で通訳についての説明がありました。
J:「これから私が日本語で話す文章を聞いて日本語に訳してください。横に筆記用具があるので、メモを取っていただいて構いません。通訳は1分程度でお願いします。」
そのあとすぐに日本語が始まりました。

(2) 試験官の性別、推定年齢、(外国人面接官はアクセントから判断して)国籍

外国人:40代くらいの男性
(東欧系:発音はネイティブではなく、ゆっくり発音してくれました。物静かで丁寧な印象。)
日本人:30-40代の小柄な女性。最初から最後まで優しく、終始笑顔で聞いてくださいました。

(3) 自己紹介等のウオーミングアップのやり取り

J: What is your name? と言われ、I am________.と返答
J: Where do you live?と言われ、I live in_______と返答
そのあと、JがNに目配せして何か質問があるか確認したところ、Nが首を横に振ったので、すぐに通訳についての説明が始まりました。

(4) 通訳の日本文

岐阜県に(世界文化遺産に登録されている?)白川郷があります。白川郷は合掌造りで有名ですが、冬に大雪が降る地域にあります。合掌造りは急こう配の屋根が特徴で、降った雪が屋根からすぐに滑り落ちるため雪の重みで潰れない構造になっています。

(5) 英語訳の再現

日本人試験官による日本文の読み上げが終わった時に「以上です」という発言がなく、沈黙が続いたため、外国人試験官に「Shall I start?」と尋ねたところ、「Yes, please」と返事があったため、英語訳を開始しました。
英語訳そのものはよく覚えていません。
「合掌造り」以外は抜けなく通訳できたと思います。通訳し終わったと同時くらいに1分経過を告げるアラームが鳴りました。「合掌造り」については英語訳が分からなかったため、ローマ字読みで通しました。取ったメモを膝の上に置いて外国人試験官の目とメモを交互に見ながら通訳している最中に、ボールペンで書き込みをするという悪い癖が出ましたが、「急こう配の屋根」を説明するときにCELの模擬面接での指導を思い出し、両手で三角形を作るというジェスチャーを入れたためボールペンを手放すことができました。

(6) プレゼンテーションの3つのトピック

外国人試験官から、パウチされた3枚の黄色い小さな紙を裏返しで手渡され、日本人試験官から「30秒以内に3つのトピックから一つを選んで、2分程度でプレゼンを行ってください」という日本語による発言がありました。3つのトピックは以下のとおりです。
・厄年について
・高野山について
・日本最大の木造建築物について

(7) 選択したトピック

日本最大の木造建築物について

(8) プレゼンテーションの再現

「厄年について」は英語の説明文を読んだことがないので選択肢から外しました。「高野山について」はCELの模擬面接のトピックに含まれており、他の受講生が理路整然とプレゼンするのを感心して聞いたことがありますが、とても自分には無理だと思いました。「日本最大の木造建築物について」を見た時に東大寺大仏殿が頭に浮かんだので迷わず選択しました。
英語のプレゼンそのものはよく覚えていません。
「日本最大の木造建築物は東大寺である。東大寺は奈良県にある。東大寺は奈良時代に建設された建物である。建物の中に世界最大の大仏がある。」・・・と、ここまではすらすら言えたのですが、そのあと何を言うか迷いました。結局、「大仏は銅で作られており大仏を作るために日本中から銅をかき集めたので、その後しばらくは銅が不足し困ったことになった。」・・・と、ここまで言ったところで2分経過を告げるアラームが鳴り、日本人試験官より「プレゼンテーションを止めてください」との発言がありました。

(9) Q&Aのやり取りの再現

最初に、
N:Could you tell me where Nara Prefecture is located ?
と聞いてきたので、
「奈良県は日本の中央付近にあり、近畿地方に属しており、大阪の近くにある。東京の西に位置し新幹線で数時間の場所にある。」・・・と、CELの模擬面接での指導を思い出し、左手を挙げて日本列島の形を作って説明しました。
次に、
N:Could you tell me another sightseeing spot in Nara Prefecture ?
と聞いてきたので、
「奈良県には有名な神社仏閣が沢山ある。」・・・と答えましたが、なぜか法隆寺が思い浮かばず困りました。40年以上前に小学校の修学旅行で行った微かな記憶を辿っていたところ、奈良公園の鹿が思い浮かんだので、「奈良公園があり、鹿が沢山いる。」・・と答えました。他に何かないか一生懸命考えたところ、数日前に偶然近くを通りかかって見た皇居の乾通の紅葉がきれいだったことを思い出し、「今の季節は紅葉がきれいだ。」・・・と答えたところで8分経過を告げるアラームが鳴り、日本人試験官より「以上で試験を終了します。」との発言がありました。

(10) 日本語での質疑応答の有無

ありませんでした。

(11) 試験終了後のやり取り

ありませんでした。

(12) 終了後、退出してから解散までの手順

Thank you very much. どうもありがとうございました。
と笑顔でお礼を言って、試験室から出ました。
試験室の近くに係員が待機しており、同じ階にある試験後控室(座席指定)に案内されました。試験後控室では「解散の指示があるまで席を離れないように。試験会場の外に出るまで通信機能のある電子機器の電源は入れないように。」との注意が繰り返しありました。同じ時間帯の受験生全員の面接が終了し、全員が試験後控室に揃った時点で直ぐに解散になりました。

(13) 全体を通しての感想など

合否の結果はわかりませんが、CELの模擬面接の指導を忠実に守り、自分としては最善の努力をして対応できたと思います。どうも有難うございました。

ページトップに戻る

次の受講生のレポートを読む>>