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通訳ガイド(通訳案内士)2次試験レポート

通訳ガイド(通訳案内士)2次試験レポート

受講生1

(1)試験会場到着から試験室入室までの手順

9:00-9:25集合で大きな部屋にて受付を済ませ、番号札を受け取り、番号順に着席しました。
黒板の注意事項:通信機器の使用は×。電子を含む辞書は使用可。ドリンクのみ可。
トイレに行くときは挙手して数人ずつ纏めて、係員が同行しました。

9:45頃 係の指示に従って、別のフロアの大きな教室に移動。番号順に着席。
私の番号は○-△で、着席後まもなく△の人たちが後ろに集められ、面接室の前の椅子に案内されました。トップバッターグループでした。

(2)面接開始

10:00ごろ 日本人のアシスタントの方から中に入るよう指示がありました。
荷物を置く椅子に指示通り荷物を置いてから面接用の椅子の横に立ち、”Please have a seat”と言われてから”Thank you very much”と言って着席しました。
机はなく、ボールペン3本とバインダー&用紙は隣の椅子の上に置かれていました。

試験官は、
外国人:40代くらいのアメリカ人、元気で明るそうな白人男性
日本人:50代くらいの小柄な感じの良い女性。少し緊張されている様に見えました。

通訳前の質問(英語)は、
1.名前と生年月日を聞かれました。
2.どこに住んでいるのか聞かれて、○○区の○○で、ここまで電車で45分位でしたと答えました。

(3) 通訳

上記質問の直後、日本語で、通訳についての説明がありました。
「これから私が日本語で話す文章を英語に訳してください。筆記用具があるので、メモを取っていただいて構いません。通訳は1分以内でお願いします。」だったと思います。
そのあとすぐに日本語が始まりました。

通訳の日本文は(覚えている限り)、
「一口に着物と言っても着る人の年齢や公式の場であるかなどによって、袖の長さや材質が異なり、格付けがあります。
その為に、普段着の着物を公式な場に着ないように気を付けなくてはなりません。」
という内容だったと思います。

(私の訳)
When we are talking about Kimono, or Japanese clothing, the length of the sleeves and the quality of the material are different depending on the age who wear the kimono or the occasion which is official or not. And there is also a ranking.
Therefore, we have to be careful not to wear the casual Kimono at the official occasions.

日本語の文章は、かなりゆっくり話して下さいました。
速かったらキーワードしか書き取れないのですが、とてもゆっくりだった為に、逆に?!欲が出て、出来るだけ文章を書きとろうとしてしまったので自分の字が読めなくなってしまいました。勿論緊張もあると思いますが、ちょっと失敗でした。

“一口に(一言で)“のin short a wordが抜けてしまいましたが、全体的に大意は通じたと思います。

(4) プレゼンテーション

1.お受験 2.火祭り 3.仏像の種類と特徴について
私は”お受験”についてプレゼンをしました。

(私のプレゼン内容)
Let me talk about Ojuken.
Ojuken is an entrance examination for elementary schools.
At the age of 6 years old, some children take the examination.
Their parents want to send their children to go to a good elementary school, so the children go to a cram school to prepare the exams, probably once a week about for a year.
In Japan, people still believe academic background is very important, so if we can enter a good school, we can go to good university, then we can get a good job and we will have happy life. So some parents are eager to send them to go to a good school.

Some says the Ojuken is not good, because small children do not have time to play outside with their friends and they miss the opportunity to get friends or to socialize. But I think some kids enjoy learning and having fun. And also it becomes good experience for the small children even they failed the exam, so I think it is a good opportunity for them.

確かこのようなことを話したと思います。
時間ですが、ちょうど試験官が頷くのと同じくらいに終わったので、丁度2分だったと思います。
観光に結び付けることは出来ませんでしたが、positiveに締めくくることができたと思います。

(5) Q&A (in English)

Q:あなたはお受験をしましたか?
A:私は田舎の出身で当時はその地方には“お受験”自体がはなかったのでしていません。
でも、私の現在13歳の息子はお受験をしました。結果は駄目でしたが、中学受験の時に“次は失敗したくない”という気持ちがあり頑張って合格したので、その経験がとても役に立ちました。
Q:あなたはいつ最初の受験をしましたか?
高校に入る時です。
Q:お受験についてどう思いますか?
6歳というのはちょっと小さ過ぎて、遊ぶ時間が減るので可哀想だと思います。
時々とても熱心な親がやりたくない子供に強制することがあるので、それは良くないと思います。しかし、私の息子を含め、学ぶことを楽しんでいる子供も多いので、それほど悪いことでもないと思います。
Q:他の受験についてどうですか?
日本は中学で義務教育が終わるので、高校に入る時には受験をしないといけません。
都会では沢山の私立の中学校があり、中学受験もさかんです。
中学校受験は、私の息子も自分の意志で10歳の時にやると決めて勉強をしたので、このくらいの年(10-12歳)ならば自分の意志でやるかやらないか決定も出来るので良いと思います。
Q:試験科目は何ですか?(中学受験の話の続きだったので、中学受験の科目を答えました)
国語、算数、理科、社会の4科目です。

Q:ところで、あなたは試験に受かったらどうしますか?
A:勿論、ツアーガイドの仕事をしたいです。
私はフレンドリーで社交的であり、外人と英語でコミュニケーションをするのが好きなので、日本を沢山の外国人旅行客に紹介したいです。
特に私の好きなゴッホが浮世絵の影響をものすごく受けているので、浮世絵をはじめ、素晴らしい日本文化を紹介したいです。
(質疑応答は大体こんな感じだったと思います。)

ここで時間になったようで、外人試験官が日本人試験官に“あ、終わりだ”と時計を指して日本人面接官に合図をしていて、ではここで終わりですとなりました。
10分もなく、8分くらいだったように思います。短く感じました。

お受験というトピックだったのに、日本の受験制度全般についての質問が多かったので、この面接官はお受験については分かっていないのかな?日本に住んでいない方なのかな?と感じました。

日本語での質疑応答はありませんでした。
日本人試験官からプレゼンに対する英語での質問もありませんでした。

にこやかに”Thank you very much”と言って席を立ち、ドアのところでも“(外人試験官へ)Thank you very much. (日本人試験官へ日本語で)有難うございました。(二人に)Have a lovely day!”と言ったら”You, too”とお返事をしてくれました。

(6) 終了後、退出してから解散までの手順

廊下の一角に25名くらい揃うまで座って待たされました。
私はちょうど真ん中くらいでしたが、皆10分の筈なのに、随分と終わる時間に差があると感じました。
全員が揃ったら、また別の部屋に連れて行かれて、順番に座らされました。
机もなく、椅子だけでした。通信機器は使えず、トイレに行く人も携帯を預けるか椅子の上に置いて行くように言われていました。
私はまさか一番バッターとは思っていなかったので、携帯も使えず、試験後に読む本も準備をしていなかったので1時間くらい手持ち無沙汰でした。何か本を持ってくれば良かったと思いました。
隣の人とお喋りも禁止でした。
11時10分頃に全員が揃い、解散となりました。

(7) 全体を通しての感想など

すでに通訳案内士になった方から、1年目の面接官は無表情で意地悪な感じで落とされた、2年目は助け船を出してくれるくらい親切な試験官で受かったと聞いたことがありました。
よって、試験官も運だなと思っていたので、二人とも優しそうだったのでよっしゃ!と思いました。

通訳はメモを欲張って全部書き取ろうとして失敗しましたが、大意は伝えられたので良かったです。
着物については、西陣織や染め物など、ちょっと知っておきたいなと2週間ほど前に近所の着物屋さんを覗いて、試着をしたりもしていたし、難しい言葉もなかったのでラッキーでした。

プレゼンとQ&Aの間のちょっとした隙に外国人試験官に笑いかけたら笑い返して下さったので良かったと思います。
一番の反省点は、2日前に読み返した日本事情の教科書の”お受験”の項目にも出て来た表現である、“良い学校”を”Prestigious school”と思ったのですが、もし間違っていたら…と自信がなくなってしまったので使うのをやめてしまい、その代わりにgood school, good jobなど”good”を乱用してしまったなあということです。控室に入ってから気付き、後の祭りでした。
その他のコミュニケーションとしては、沈黙もなく、アイコンタクトもずっと出来て、試験官も熱心に聴いて下さり、笑顔を交えながらスムーズに出来たので良かったと思います。

(私の勉強方法)
過去2年から、60-70個くらいのプレゼンのトピックを予想をして、2分くらいになるように纏めていましたが、残念ながら3つの中には1つも出て来ませんでした。
ただ、お受験は息子で経験もしていたし話せるトピックだったので良かったです。
“火祭り”は全くアイデアもなく、仏像についても準備をしていなかったので、1つしか話せるトピックがなかったのも迷わず選べて良かったと思います。

歴史については、学習まんがの歴史的重要人物を読んだりして、江戸から明治初期を中心に準備をしていました。
地理については、北海道新幹線絡みで北海道が出るか、徳川家康没後400年だから日光が出るか、あとは、白川郷、高尾山、箱根、鎌倉、富岡製糸場あたりしか準備をしておらず、あまり国内旅行もしていないので、他は捨てるつもりでいました。
日本文化については、能や文楽、歌舞伎を観に行ったり、博物館や美術館に浮世絵を観に行ったり、
相撲を見たり、盆栽博物館へ行ったりして、鎌倉や高尾山にも足を運んで実物を見るように心がけて準備をしました。
庭園の観察のために、浜離宮、小石川後楽園、六義園に行ったり、メジャーな観光地である浅草、スカイツリー、明治神宮、都庁、合羽橋に行ったりしました。
60-70項目のプレゼンのトピックをまとめるのには、日本事情の教科書と、授業で使った冊子がとても役に立ちました。

模擬面接は外人と日本人を2回ずつ4回受けましたが、全て違う先生やアシスタントで、それぞれの先生方のちょっとしたアドバイスがとてもよかったと思います。

勉強としては自分としてはやり遂げた、やれることは全てやったという充実感があったので、それが自信につながり、比較的落ち着いて出来たと思います。
勉強をしているうちに、日本の文化や歴史がとても面白くなり、楽しくなり、深く調べたりもしました。あちこちに実物を見に行ったのも正解でした。
この素晴らしい文化や歴史を沢山の外国人に紹介したいと強く思ったので、それが伝わっていたら良いなと思います。

(まだ自分の結果も出ておりませんが) 私の経験談がお役にたてば幸いです。


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