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通訳ガイド(通訳案内士)2次試験レポート

通訳ガイド(通訳案内士)2次試験レポート

受講生49

(1)試験会場到着から試験室入室までの手順

試験会場:武蔵大学江古田キャンパス1号館
12:40頃 江古田駅に到着。そこで、翻訳パートで、ボールペンのインクが出ないなどの過去の事例を情報として知っていたので、改札を出る前のコンビニで、緊急時に備えて、ボールペンを購入(162円)。
13:00~13:25 事前送付の通知と、当日のスタッフの誘導により、地下1階にて受付。そこで個人を識別するための番号札(当方は「○-△」)を渡され、首から下げるようにといわれる。ちなみに、試験が終了して、終了後の控室を出る時に回収されるので、試験はこれを首に下げたままで行う。
13:30頃 係の指示に従って、エレベータで3F?の講堂のような大きな教室に移動し、番号順に着席。黒板の注意事項:通信機器の使用は×。電子を含む辞書は使用可。ドリンクのみ可。トイレに行くときは挙手して係員が同行。 携帯を持っていないことを確認されていました。【この項については、昨年度の体験例に同じ】
・なお、各自の机上には、試験受験にあたっての注意書きのA4サイズの紙が置いてあった。
13:45頃 番号を呼ばれた人(10人ぐらいの単位)が更に1フロアー上の階に移動。小教室で着席して待つ。【この項については、昨年度の体験例に同じ】
・ここで当方はマスクをしたまま、笑顔を作って、口を動かしてイメージトレーニング。5分間くらいできたと思う。
13:50頃 グループ単位で呼ばれて席を立ち、面接部屋の前の廊下に移動。各部屋の前に椅子が2席(待つ人用)あり、一人ずつ各部屋の前に配置される。各部屋前に、試験スタッフが一人ずついる。【この項については、昨年度の体験例にほぼ同じ】
なお、当方は待っている間、笑顔で入るための顔づくり、および入室時の挨拶「Good afternoon, こんにちは」のイメージトレーニング、そして1年の苦労を一瞬にして台無しにしないよう、「ズボンの前が開いていないか」を最終確認。
14:00過ぎ
 あまり待たされずに、中から日本人試験官がドアを開けてくださり、 英語で入出するよう促された。早速、大声と満面(だったはず)の笑顔で
「Good Afternoon!! こんにちは!!」と挨拶。入り口付近にあるテーブルに、指示により荷物とコートを置く。
 受験生の席は3つの席が並んでおり、そのうち中央の席に座るよう指示がある。
 翻訳用のメモ用紙とボールペンは、左側のカゴ(だったと思う)にあった。ちなみに、昨年までの教訓により、トラブル回避のためか、ボールペンが4本ほど置いてあった。

J:「これから私が日本語で話す文章を聞いて英語に訳してください。横に筆記用具があるので、メモを取っていただいて構いません。通訳は1分程度でお願いします。」そのあとすぐに日本語が始まりました。 【この項については、昨年度の体験例にほぼ同じ】

(2) 試験官の性別、推定年齢、(外国人面接官はアクセントから判断して)国籍

外国人:30歳前後の、若く、長髪で笑顔の絶えない男性(国籍は不明、ただし当方の主観では、どちらかといえば早口で小声、質問はききとりにくかったので聞き返した。)
試験時間の進行管理(タイムキーピング)を行っていたようだ。
日本人:まだ20代ではないか、と思われる若い女性面接官。面接では、最初に英語で生年月日を聞かれたが、その後通訳文を読み、退出時に「これで試験は終了です」以外、質問などは一切、しなかった。また試験中は、私はもっぱら外国人試験官のほうを向いてしゃべっていたので、推測になるが、当方の内容や態度について、メモなどはとっていなかったように記憶している。ただし、録音を取っていた可能性がある。(後述)

(3) 自己紹介等のウオーミングアップのやり取り

(※ まず最初に、自分の名前と現住所は英語で言ったと思います。)
J: 何か聞かれたが、わからなかったので聞き返し、当方の誕生日のことであるとわかったので、 “I was born on ○○th May, 19**” と返答。

(4) 通訳の日本文

「日本の電化製品は、高い性能を誇るので、外国人観光客には評判がよく、お土産として人気がある。観光客には色々な国籍の人がいるので、家電量販店の中には、いろいろな言語に対応できるような店員を配置しているところもある。」
(※ ただし、私の感覚では、前年度以前よりやや長めの文章であったと思います。)

(5) 英語訳の再現

※ 今、落ち着いて文字にすると、確実に実際の時よりマシになるはずですので、この項目の英訳については、ご勘弁下さい。ただ、「家電量販店」のところは直訳できなかったので、 “electronic store” とか、きわめて稚拙な訳にならざるを得ませんでした。なお練習を通じて、細かいところにこだわるあまり、言い直しを繰り返し、時間が無くなることを恐れたので、聞きながら文の流れを汲みとり、訳すように心がけました、そのため、細かいところは良く覚えていません。また、翻訳に消費した時間ですが、訳し終えるまでにタイマー音や試験官の合図などはなく、私の感覚としても、1分以内に訳せていたとは思いますが、試験官は録音していたようなので、1分以内に訳し終えていなかったことが採点段階で判明する可能性はあります。

(6) プレゼンテーションの3つのトピック

「田んぼアート」/「漆について」/「風林火山」

(7) 選択したトピック

※ 3枚を渡され、ひととおり見終えた時、真っ青になった。「田んぼアート」って何それ?「漆器について」・・・当方、陶芸品やうつわ系統は苦手な分野、というわけで、消去法により私のお題は「風林火山」に決定。
ただし、もう30秒近く経過しており、ぶっつけで勝負!!

(8) プレゼンテーションの再現

(9) Q&Aのやり取りの再現

※ この2項目については、どこまでが自分のプレゼンで、どこからがQ&Aか記憶が曖昧な部分がありますので、一緒にさせていただきます。また、本来ですと英語が再現できれば良いのですが、もうゴチャゴチャになること明白ですので、原則として日本語で要点をお知らせいたします。また、括弧(  )の部分は、その時点での私の脳みその中の「声」と思ってください。

(・こんなお題など想像もしていなかったので、自分の知識を脳みその底からひっぱり出してきて、とにかくアドリブで勝負開始だ!!)
・オープニング “I’m going to talk about “Wind, Forest, Fire, and Mountain”, or Fu-Rin-Ka-Zan in Japanese.”
・この言葉は、古代中国の兵法(孫子?孟子?誰の言葉か知らねえけど、そんなのどうでもいい!!)であったが、日本の16世紀の戦国時代に、甲斐(と言わず、単に「山梨」と言ってしまったかも知れない)の国の武田信玄という武将(Feudal Lord と訳してしまったが、この言葉は江戸時代の徳川将軍のことか?)が応用したものとして知られている。
・(※「○○のごとく風のごとし」を4文字分説明しなければ・・・と思ったが、全然思い出せない。) “Wind means, that…wind moves…, tranquility like mountain…”(「風とは、風が吹く(動く?)ように・・・静かなること山の如し(言えてねえ!!)こんなの通じる訳がない、と観念)
・というわけで、このままでは墓穴を掘ると、「風林火山」の言葉の説明は断念して、次の言葉を言った後は、咄嗟に話題を山梨県の観光情報に転換。
・If you visit Yamanashi prefecture, you may find banners with this phrase in Japanese Kanji characters, and you can find family crester (※crestの誤り。) on top of it. (「武田菱」を説明したかったが、「菱型」の英語が思い浮かばず、はずかしながら手で菱型を作ってごまかした。)
・この後は、山梨の観光情報を説明したが、名物「ほうとう」を紹介したほか、富士山が見えることを少し触れたが、あとは全然、記憶が飛んでいる。以下は、質疑応答。
Q: What is the noodle “Hou-tou” like?
A: Basically, there are two types of Japanese noodles (中略、そばとうどんの紹介) but Hou-tou is flat, white noodle. (こんなんで説明になっているかいな??ちなみに、ここも手振りでごまかす。) Hou-tou is served in hot pot, and it is characteristic that there are many ingredients. As Yamanashi is surrounded by mountains, you can enjoy various kinds of edible mountain vegetables, and root vegetables in four seasons. (「山菜入りのホウトウ」が実在しようがなかろうが、これしか思いつかない。それから、四季によって違う具材が楽しめることが言いたかったのだけれども・・・)
Q: I see. I didn’t know noodle “Hou-tou”. Thank you. (試験官のお兄さんは、本当に「ほうとう」を知らなかったような反応であった。しかし真偽は不明)
Q: I have one more question. If some visitors come to Japan for one-week tour in Yamanashi, but they do not know Japanese tourist spots at all. In this case, which part of Yamanashi do you recommend?
Q: (もう20年以上前に、昇仙峡に行ったことがあることを思い出したので) I recommend them to visit Shosenkyo, a beautiful gorge. (固有名詞「SHOU-SEN-KYOU」は、ゆっくり、ハッキリ、言いましたよ!!) And there are many hot spring resorts in Yamanashi, so I recommend them. For example, there is Isawa-Onsen hot spring resort. As main station of Yamanashi prefecture is Kofu, it takes about 15 minutes by train from Kofu to Isawa-Onsen. (「石和温泉」と言ったはずですが、試験後に、もしかして「湯沢温泉」と言ったかもしれないと、それだけが急に心配になってきた。)
ここまでくれば、自分も山梨の温泉には何度も行っているし、「モア、クエスチョンズ、カモン!!」という心境となっていたが、これにて Time-up。

(10) 日本語での質疑応答の有無

ありませんでした。

(11) 試験終了後のやり取り

J: 「これで試験は終了です。」
Kato: (大きな声で)“Thank you very much.”(お辞儀をしながら)「どうも有難うございました。」

(12) 終了後、退出してから解散までの手順

・廊下に待機していた職員の誘導で、終了後の待機部屋に案内され、個人ごとの番号札により指定された席に着いて待機。(14時15分頃)
・各机には、合否決定通知の送付案内と、有料で合否を通知する業者がいることへの注意書きなどを記したA4の紙が置いてあった。
・自分は、午後のパートの最初の時間帯に終了したので、そこで全体の試験が終了する15時15分まで、1時間程度待機した。
・なお、この部屋では通信機能がついていない機器類は使用可能なようで、ある初老の紳士が職員に確認を求めて、自動翻訳ソフトを起動して調べごとをしていた。
・私はこの待機時間帯を利用して、本日の体験の概要をポケットサイズのノートにまとめていた。(要するに、携帯電話やスマートフォンなど、遠方に通信できる機器類以外であれば、各自いろいろなことができる待機時間である。ただし、周りの皆さんを見回したところ、試験が終わった安堵より、かなりこわばった表情の方が多かったので、本年はプレゼンのテーマがかなり難しかったのか?と感じた。)

(13) 全体を通しての感想など

・二人の試験官は、ともに筆記用具でのチェックは行っていなかったようです。それでは試験官の感覚だけで合否が決まるのか、と不思議に思っていたのですが、今にして思えば、どちらかの試験官が受験者の声を録音し、合否決定の資料としていたのではないか、と思うのです。(ちなみに私の場合、外国人試験官が英語での質問とタイムキーパー役、日本人試験官は入退室の案内とともに、最初に生年月日を質問したことから、事務的なことと併せて録音をしていたのではないかと思います。なお私は、ずっと質問役の外国人試験官のほうを見ていたので、レコーダーがあったかどうかは不明です。)
・そこでこれは私の推測に過ぎないのですが、試験官によって合否の判定が不公平にならないよう、後日、より多数の人数で合否の判定会議を開き、受験者毎に録音および当該試験官の受験者に対する印象の聞き取り調査と併せて合否を決定する、ということではないでしょうか。

・私は、1次試験対策時にはCELさんとは別の通訳案内士団体が主宰している講座に半年以上お世話になっており、1次試験終了直後の9月になって、貴校の2次対策講座の存在を知りました。そこで、通信講座として曽根先生のDVDを2度受講し、その後に模擬面接で大変、お世話になりました。

・本年は、通訳も前年までよりも長いものが多く、またプレゼンのテーマも一筋縄でいかないものが多かったのではないでしょうか。私とは他の時間帯のテーマなども、どのようなものがあったのか、興味のあるところです。それはともかく、「2次試験の本番では何が起きるかわからないから、できうる対策は全てやっておこう」と早い段階で決心いたし、貴校の模擬面接のAからPまで、16パターンのうち14パターンを受講しました。(模擬面接回数:14×2=28回)そして、かなり長めの通訳とともに、プレゼンでは可能な限り自分の苦手な分野のテーマに挑戦したため、合否は後日に譲るとして、何とか本番を乗り切ることができたのではないか、と思っております。

・特に、本番5日前になって、ひさしぶりに曽根先生のお顔を拝見いたした瞬間、なぜか非常に緊張いたし、通訳・プレゼンともにガチガチに硬いものになってしまいました。その結果、先生から「焦ってしゃべるから、通訳問題は文法ミスのオンパレードだ。第一、自分一人でしゃべっているような感じで、全然、インタラクティブになっていない。何より、笑顔がない。加藤さん、あなたの課題は何だったか覚えていますか?」と問われ、そこで私が答えに窮していると「ゆっくり、はっきり、笑顔で・・・そうでしょう?」と仰られ、そこでショックを受けましたが、同時に目が覚めました。今にして思えば、「ハンマーで後頭部を思いっきりひっぱたかれた」ようなものですが、その時より本番まで、(正確には、本番直前の待合場所まで)「笑顔」を意識して作ることを忘れずにいることができ、本番では「大きな声で、はっきりゆっくり、終始笑顔で」を入室時から退出時まで実践することができたものと自負しております。

・勿論、合否のほどはまだわかりません。これから、判定会議が開かれて当方の通訳・プレゼン内容がどう評価されるか、されないのか、ということだとは思いますが、私は現在、「やるだけのことをやった」満足感でいっぱいです。後悔することも一切、ありません。あとは合否の結果次第で、また私自身の人生を考えて進むだけ、という心境です。

・これも、曽根先生、Daniel Dumas 先生をはじめとしたCELの先生・職員の皆さんのおかげです。試験が終わってみればこの9月以来、長いような短いような時間でしたが、本当にお世話になりました。CEL英語ソリューションズの皆様には、この場をお借りして、心より、深く感謝申し上げます。

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