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2019年度
通訳ガイド(全国通訳案内士)2次試験レポート

受講生16

(1)試験会場到着から試験室入室までの手順

11月9日に届いた筆記試験結果通知票の口述試験のご案内では 試験日は12月8日、試験会場は日本大学 三軒茶屋キャンパス、受付場所は5階、
受付時間は9時00分~9時25分、試験時間は10時00分~、解散時間は11時15分、持ち物は受験票、通知票、写真付身分証明書と記載されていました。

試験当日12月8日はJR渋谷駅で東急田園都市線乗車、三軒茶屋駅下車、循環路線バスで日本大学まで行きました。

一階のロビーで9時頃まで待機、集合していた受験生は5階に上がるように指示され。5階の教室前で上記3点セットの確認があり、教室に入りました200人くらいは入れる程の大教室でした。私のグループは約64名(2名✕32机)でした。
男性受験生の方が女性よりも若干多いと思われました。20代と思われる受験生はみあたりませんでした。

最後の試験室に入る直前までは、飲料水、参考書、電子辞書の使用は許可されていました。 但し、受験者同士の会話はしないように、携帯電話等の通信機器、録音機器等は電源を切り カバン等にしまっておくようにと言われました。最終の受験者が終わり、受験生全員が試験会場を出るまでは上記のことは守るようにと指示されました。

貸与された名札(私の場合は11-(2))と同じ番号の席に座った後に、注意事項等の説明がありました。その後、番号別に隊列を組み、4階の大教室へ移動しました。

4階の大教室で待機、10時から名札の番号順に10名?が名前を確認された後、大教室から出て、それぞれの決められた小室(研究室用の部屋、廊下一列10部屋?)の前に置いてある椅子に座るようになっていました。 私のグループの順番が来て、10時40分頃と思ったが、自分のバックとコートを持ち、名前を確認され大教室を出て、すぐ前の小室の外に置いてある椅子に係員の指示で座りました。

ちょっと待つと女性の受験生が出ていき、その後部屋の中から女性の試験官(日本人)が入るようにとスライド式ドアを開けてくれました。

(2) 試験官の性別、推定年齢、(外国人面接官はアクセントから判断して)国籍

中に入り、Good morning.と私が挨拶、 荷物を横に置いて着席するようにと女性試験官に日本語で指示されました。以降女性の試験官は英語は一切使用しなかったと思います。
女性試験官の横には英国なまりの50代後半ぐらいの男性試験官が座られていた。 髪が白くて、これが金髪か白髪かは見分けがつかなかった。多分英国人と思います。
女性は清楚な感じの人で、洗練されている雰囲気があり、どこかの大使館の秘書でもしている人ではないかと思われました。年齢は30代後半かと思われました。

以後、男性試験官はNさん、女性試験官はJさんと呼びます。
試験官の机と受験生の椅子との距離は約3mはあったと思われます。

(3) 自己紹介等のイントロのやり取り

着席後、Nさんから、名前、生年月日、現住所を聞かれましたので、型通りに返事しました。

(4) プレゼンテーションの3つのトピック

Jさんは席を立ち、プレゼンテーマ(3題のうち明治維新は当然覚えているが、残り2題は思い出せない)が書かれた1枚の問題用紙を手渡して頂きました。

(5) ご自身の選択したトピック

Jさんが3題中の一つを30秒で選び、その後2分のプレゼンを行って下さいと定番の説明がありました。ちょっと迷ったが、CELでもプレゼン(Dan先生セミナで)をした明治維新を選び、型通りに、I would like to talk about the Meiji Ishin, Meiji Restoration.とプレゼンを始めました。「明治維新」は2014年の通訳問題でも出題されていました。

CELでのMock Exam(合計6日<日本人3日、外国人3日>合計12回プレゼン、通訳)で日本人試験官の皆さまには毎回アイコンタクトがほとんどない無いとか、少しは良くなったがとか、いつも笑顔で、と貴重なアドバイスを何度も頂きました。

今回の本番では、Nさん、Jさん両人とも自分が発言するときは顔を上げてお話になりますが、それ以外は、私がしゃべることを聞きながら、ほとんど机の上に置いてある書類を真剣な面持ちで目を通されていた様な気がしました。

(7) Q&Aのやり取りの再現

プレゼンは概略以下のことをしゃべりました。
徳川幕府が終わり、明治時代が始まったこと、西国の薩摩、鹿児島県、 長州(この時なぜか思い出せない)山口県の大名、侍が徳川幕府を倒し、新しい時代が 始まった。従来の身分制度がなくなり、市民平等となった。近代化(modernization)が 始まった。・・・・・・富岡製糸工場が、・・と言いかけたところで、
Jさんが時間ですと言われたので、私は話すのを止め、そこでプレゼンは終わりました。

実は10月20日のDan先生セミナーが終わった後で、群馬の富岡製糸工場に行ってきました。授業でも自作の富岡製糸場のプレゼンをやりました。
Nさんが質問し始め、Tomioka factory・・・と言ったのでしめたと思いましたが、 富岡工場以外にはどんな工場は何があるのか?と聞かれましたので、すぐにほかの工場が 思いつかず、except Tomioka factory?と時間稼ぎで聞き返しました。 ちょっと後のことですが官営八幡製鉄所を思いついたので、正確にはここしか思いつかなかった。日清戦争の後、九州にiron factoryを造ったと言いました。
Nさんに何故九州か?と聞かれたので、製鉄所に必要なcoalsが九州で多く採れるからと答えた。ここでプレゼンは終了しました。

(8) 英訳の日本文

Jさんが前置きをして、通訳問題文を日本語で読み上げ始めました。通訳の話題は相撲の成り立ち、歴史的なものでした。

(9) ご自身の英訳の再現

Jさんの説明は大略ですが、以下です。(メモを回収され持ち帰れませんでした。)
もともと相撲は、五穀豊穣、儀式 鎌倉時代には武芸?となり(今まで鎌倉時代に絡めて 相撲の話を聞いた記憶が無く、時代も違うと思うが、相撲道ともいうので、martial arts・・・と通訳)その後スポーツ観戦となり、最近は外人力士が多くなり、活躍している。

概略このような内容と記憶しています。
「相撲」に関する試験問題は2015年に通訳問題で、2017年にはプレゼンテーションで
出題されています。内容的にはちょっと異なりますがおなじみの問題で助かりました。

(10) situationの内容

最後のRole Playでは相撲に関連して、Jさんから一枚の問題文を渡され、これを30秒 で読んでから、Q&Aに入りました。
概略、問題文は、外国人観光客が購入した大相撲観戦チケットを紛失して困っている。通訳案内士としてあなたはどう対応しますか。というものです。

Nさんが、チケット売場はどこにあるか?・・・・いろいろと心配事をおっしゃるのだが、 5W1Hで何時、何処で落としたとか、購入時の領収書ありますか等々聞けばよかったのだが、CELのmock examでも話題になっていた事でしたが、ここはskipしてしまった。

実は先週12月5日にすみだ北斎美術館に行き(Dan先生のセミナで“浮世絵”をプレゼンした時、すみだ北斎美術館はどこにあるのか、と聞かれてTokyo Sky Treeの近くと答えたが、Dan先生に両国国技館と言われたことを思い出していた)、夜になりましたが、近くの両国国技館を外からですが一周して見てきました。
その後、両国駅近くのちゃんこ店“川崎”で一人ちゃんこ鍋をして、兵庫の酒“白雪”純米酒の樽が店の中に置いてあるのが目に入ったので、升酒も注文しました。
このことを思い出し、国技館の主入場口横(櫓の近く)にはチケット売場があり、その写真も撮っていた。

(11) 試験官とのrole play応答内容の再現

“それでは私が両国国技館のチケット売場に行きチケットの再発行を交渉します。
一緒に行きましょう”と言いました。

Let’s go to the ticket office at Ryogoku-Kokugikan,
I will negotiate to reissue your lost ticket.

JさんがRole Play の終了を宣言、次に移りますとのこと。

(12) 追加のQ&A(もしあれば)

Jさんが、これからQ&Aを始めます、と言って最後のパートが始まりました。

(N)さんの質問と私(K)の回答<順不同>

(N)大相撲は何時に始まるのか?

(K)午後から始まる。<注:何時から序の口の取組が始まるのか知りません>

(N)大相撲は何時までやっているのか?

(K)およそ18:00です。<NHK相撲実況中継が18:00で終了(弓取式後)しているので>

(N)人気の力士の取り組みが見たい? 

(K)横綱ですか?

(N)はい。

(K)横綱の取り組みは最後の取り組みで、18:00頃です。

(N)観客は何人ぐらいいるのか? 

(K)数千人います。

(N)土俵から離れた後方の席でも取組は見えるのか?

(K)大丈夫です。よく見えますよ。<注:土俵と観客席の相対的位置構造を説明すればと>

(N)大相撲は年3回、東京で行われるのか?

(K)大相撲は年6回で、東京で3回、名古屋、大阪、九州でそれぞれ1回ずつ行われます。
年の最後は九州場所で11月に開かれます。 <実際、試験ではDecemberと言ってしまいましたが、言い直すことは止めました>

(N)大相撲は何日間開かれるのか。

(K)15日間です。

以上で、面接試験はすべて終了しました。 試験中、時折、Jさんは、私の話に聞き入りながら、何回もうなずいては笑顔でNさんの方を見ていたように思います。

追加のQ&Aは特にありませんでした。

(13) 終了後、退出してから解散までの手順

最後に私はThank you very much for your assistance and cooperation for today’s interview examination. Goodbye. と二人に言って試験室を後にしました。

(14) 全体を通しての感想、その他メッセージなんでも!

振り返って考えてみると、今回の口述試験でのあらゆる場面で、CELで学んだこと、教えてもらったことが随分と役に立っていると思われました。

試験終了して室を出ると、係員に案内され、さらに下の階、3階に移動しました。 ここも大教室で受験者全員が試験終了し揃うまで待機させられました。
その間、受験生同士の会話はしないこと、携帯は勿論、通信機器等の使用は厳禁でした。

11時15分頃でしょうか、最後のグループの受験者全員の口述試験が終了したようで、受験生10人くらいが大教室に降りてきました。
その後、午前中の受験者全員(約64名)が係員に建物出口まで案内されて試験会場を後にしました。

 

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