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2019年度
通訳ガイド(全国通訳案内士)2次試験レポート

受講生26

(1)試験会場到着から試験室入室までの手順

会場には早めに到着。雲ひとつない快晴で、気分を高めるためキャンパスを歩きながらイメージトレーニング。自分が植木等(リアルタイムで見た世代ではありません)になったつもりで、両手をグルグル回しながら足を高く上げて大声で笑いながらジャンプして進んでいく姿を想像していました。実際にすると「おいおい、まずいの来ちゃったよ」と追い出されかねないので、あくまでイメージトレーニングです(笑)。

通訳ガイド2次試験は悲しいかな、これまで数回受けていて勝手は分かっています。一旦受付を済ませるとトイレに行くのも大変なので、受付時間が半分過ぎるくらいまで待合室で時間をつぶしました。午後の最初の組で、食べ過ぎて眠くならないようコンビニで買ったチョコとペットボトルの栄養ドリンクをもってお昼としました。

受付の後、大教室で待機。CELの模擬面接でいっしょになった方を見つけ、会話は禁止のため軽く会釈。気持ちが楽になりました。その後、グループに分けられて小さな教室へ移動させられました。ぼくは自分のグループではじめに試験を受ける順番で、5分ほど待ってから試験室に移動し、さらに廊下で1~2分待った後に指示があり入室しました。

(2) 試験官の性別、推定年齢、(外国人面接官はアクセントから判断して)国籍

日本人と北米系の男性2人という組み合わせでした。それぞれ40代および30代に見受けられました。入室から退室まで、日本人試験官は採点に集中するためかほぼ下を向いたままで、指示を出したり通訳の和文を読み上げたりする以外に言葉は発しませんでした。後にも述べますが、通訳の和文の読み上げは比較的ゆっくりしたスピードで、文と文のあいだにポーズを入れてくれたのでありがたかったです。

(3) 自己紹介等のイントロのやり取り

名前、誕生日および現住所を聞かれました。住所を言った後で、自分の街のアピールもひと言つけ加えました。

(4) プレゼンテーションの3つのトピック

百舌鳥古市古墳群、鯛焼き、その他不明

(5) ご自身の選択したトピック

百舌鳥古市古墳群

(6) ご自身のプレゼンテーションの再現

自分でプレゼンの練習をする際、出そうなお題をいくつか予想しました。「百舌鳥古市古墳群」は世界遺産登録されたばかりの上、一昨年にプレゼンで出題されたお題に「前方後円墳」があったので、「古墳」や「百舌鳥古市古墳群」も自分で練習するためのお題に加えました。本番で渡されたお題を見て驚いたのなんの。プレゼンの練習のとき百舌鳥古市古墳群の大まかな情報も調べていたので、見た瞬間にこのお題に決めました。

まずは古墳の定義を伝え、その後で場所を述べるつもりだったのに、緊張で場所を飛ばしてしまいました。また、古代の墳墓と説明したものの、やはり緊張から、作られた時代について言及し忘れました。ことし世界文化遺産に登録されたばかりであること、いちばん有名な古墳は大山古墳で仁徳天皇の古墳であること、カギ穴のような形であることを説明。今年の世界遺産登録について述べたあとに、とぼけて「オー、イッツ・ニュー」と言うと、外国人試験官も「オー、イエース」と合いの手を入れてくれたので嬉しくなり、少しだけ気分が乗りました。

プレゼンの始めに場所を伝えていなかったので、大山古墳を見るには大阪・堺市役所の展望室(実際は堺市役所展望ロビー)に行くとよいと勧めて場所をフォローしました。遊歩道もあるので1時間ほどの散歩もできることを紹介し、行くことを勧めたところで時間になりました。

プレゼン開始から、想像以上に緊張していることは自覚していましたが、乗り切るのがやっとでした。

(7) Q&Aのやり取りの再現

Q1 百舌鳥古市古墳群に古墳はいくつあるか?
約50と答えました。

Q2 古墳は大きいのか?
前述の大山古墳がいちばん大きいと答えました。後で考えると、試験官は世界三大墳墓のひとつであることを答えさせたかったのでしょう。世界三大墳墓のひとつであることはあらかじめ知っていた情報で悔しい思いです。

Q3 古墳に行って見ることができるか(質問はうろ覚えです)?
多くの古墳は皇室と関係があるので秘密になっていると答えました。宮内庁で管理していて一般には公開されていないことが多いと答えたいと頭では思っているのに、気が焦ってそんな風に答えてしまいました。ここでも必要以上に緊張していることを痛感しました。

(8) 英訳の日本文

桜前線についての一般的な内容でした。難解な単語やそれほどひねった言い回しもなく、論旨も分かりやすかったです。文字数も問題の長文化以後では標準的と思いました。日本人の試験官は比較的ゆっくり話し、しかも文と文のあいだに少しポーズを置いてくれたので、メモも取りやすかったです。

(9) ご自身の英訳の再現

細かい取りこぼしはあったと思いますが、おおよそカバーしたと思います。

(10) situationの内容

東京の桜の満開の時期を逃してしまったことを外国人観光客にどう説明するかという内容でした。新たに追加された本問の、あらかじめ聞いていたのと異なる出題方法に昨年は混乱してしまったので、試験前の練習ではここが悩みどころでした。

印刷された問題を渡され黙読しました。話し始めるタイミングが分からず、外国人試験官を見るとうなずいてくれたので話し始めました。回答にあたり、通訳パートで出題された内容も参考にしました。

(11) 試験官とのrole play応答内容の再現

残念なことをお伝えしなければなりません。東京の桜のピークの時期は過ぎてしまいました。でもご安心ください。桜前線は移動します。北に行くとよいです。青森の弘前城に行ってみてはどうですか? 桜の名所として有名です。そんな内容のことを言いました。

Q1 青森に行くにはどうすればいいか?
新幹線で行けると答えました。

Q2 この時期で東京で他に楽しめることはないか?
4月上旬の東京での催し物が思い浮かばず、少ししどろもどろになりました。4月は学校の入学式があり、スーツを着た子供や着物の大学生なども見られるので写真を撮るのにいいと答えました。あまりいい答えではないと思いつつ、できる限り愛想を振り撒きました(笑)。

(12) 追加のQ&A(もしあれば)

ありませんでした。

(13) 終了後、退出してから解散までの手順

日本人試験官から試験終了の指示が出て終了しました。外国人試験官にサンキューとお礼を言うと、向こうもにこやかにサンキューと答えてくれました。「ありがとうございました。失礼します」と日本語で言って退出しました。

廊下の集合場所で、同じグループの受験者が揃うまで待ってから小さな教室に移動。10分弱教室で待ち、合格発表の流れを聞いてから解散しました。

(14) 全体を通しての感想、その他メッセージなんでも!

予想以上に緊張しました。CELの模擬面接は、ダン先生に数回、花野先生に1回ご指導いただきました。ダン先生から「グッドラック」と力強く握手していただいたこと、花野先生から「きれいな英語なので、自信をもって臨んでください」と評価していただいたことが嬉しかったです。誉められると伸びる性格です(笑)。

質疑応答では、模擬面接や江口先生の著書「パーフェクト対策」が大いに役立ちました。

会場に知っている人がいるだけでずいぶん気持ちが落ち着くもので、これだけでも模擬面接の価値はありました。自分の組のプレゼンで、自分がやった以外のお題はどんなものがあったか忘れていたのですが、模擬面接で知り合った方とは帰りも途中までいっしょで、その方はプレゼンのお題に「鯛焼き」を選んだと聞き、そんなものもあったと思い出しました。

試験では、その場でやれるだけのことはやったつもりです。どのように答えたところで多かれ少なかれ反省することがあるのは分かっていたのですが、日にちが経つにつれて不安にもなってきました。合格の知らせを聞いて早くホッとしたい。こんな気持ちを早く笑い話にしたい。♪早く来い来い、合格通知♪ そんな不安な師走です(笑)。

 

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