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2020年度
通訳ガイド(全国通訳案内士)2次試験レポート

受講生4

(1) 試験会場到着から試験室入室までの手順

日本大学三軒茶屋キャンパス(12月13日:受付時間14時30分~14時55分)
13:30 会場到着
・ 会場の入口等の確認後、時間まで近くのピザ屋さんで、CELから計12回送られてきた応援メール『★CEL★ 2020年度通訳ガイド2次試験合格に向けて』を読み返す。
14:30 会場入り
・ 出発時から会場入りまでマスクを着用。
・ まず、「筆記試験通知票」を提示して受付時間確認→検温(首→手首)→手の消毒
・ その後、係員の誘導に従ってエレベーターで4階に上がり、室内で受付を行う。
・ 受付では、「受験票、筆記試験通知票、身分証明書」を提示し、面接室番号と順番が記載されたネックストラップとマウスシールドを受けとる。面接順序は事前に決められており、受付順ではなかった。
・ 受付後は、隣室の全体待合室に案内され、係員の誘導で指定された座席に座る。室内には複数の係員がおり、統括する係員が何度も「携帯電話の電源を切ってください、マウスシールドのセットを今のうちにしておいてください。」と全体に指示していた。
・ 各受験者の机には、予め『受験上の注意事項』と題された1枚の文書が配付されており、不正防止を念頭においた記載内容となっていた。
・ 待機中における電子機器の使用は実質的に認められておらず、紙ベースの参考 書等の使用は認められていた。
・この部屋には受験者8名が縦に交互に座り、待機
15:00 係員による全体説明・移動
・ 配付された『受験上の注意事項』に沿った説明が行われた後、面接室があるフロア別に指定された待機室に全員が面接室番号順、更に面接順に一列縦隊で移動。この時からマウスシールド装着。
・ 各階待機室での待機要領は、全体待機室内と同じ。
・ この時間帯の受験者は約60名ほどか?服装は、男性の大半がジャケットを着用していたが、ネクタイをしていない方、普段着の方も若干いた。女性受験者も紺・黒系の服装の方が多かった。着物を着用されていた方はいなかった。白系のスーツ&赤系のブラウスは自分だけだった。
・ 待機中のトイレは、係員が希望者を取りまとめて連れていく。
15:26 面接室に移動開始
・ 自分を含め、各面接室における最初の受験者が係員の先導で移動開始。
・ 面接室の外に置かれた椅子に座って待つように指示を受けたが、すぐに扉が開き、J試験官から日本語で入室するよう告げられる。

(2) 試験官の性別、推定年齢、(外国人面接官はアクセントから判断して)国籍

J:50代の女性。学校の先生のような雰囲気。受験者から見て左側に位置。
N:40代の白人男性。おそらくイギリス人。受験者から見て右側に位置。

(3)自己紹介等のイントロのやり取り

・ J試験官がドアを開けたまま支えていてくれたので、ノックはなし。
・ 先ず、N試験官に “Good afternoon” と最大の笑顔と明るさで挨拶。続けてJ試験官にも「よろしくお願いします」と一礼。
・ 試験官の正面に机と椅子が3脚並べられており、N試験官から右側の椅子に荷物を置いて中央の椅子に座るよう促される。また、机には既にB5の紙が用意されていた。
・ “Thank you” と応え、浅めに着席する。自分のペンを机に置く。
・ 試験官との距離は、CEL3階教室での「模擬面接直前クラス」と同じくらい。
・ 試験官からの自己紹介やアイスブレーキングはなく、J面接官より日本語で「名前、生年月日、現住所」を英語で述べるよう一度に指示される。「模擬面接直前クラス」で何度も練習してきたことなので、「ゆっくり、はっきり、丁寧」に回答。

(4) プレゼンテーションの3つのトピック

・ N試験官が、トピックが記載されたA4くらいの紙片を持って立ち上がったので、自分も立ち上がり受け取ろうとすると、日本語で「どうぞそのままで。」と言われたので、少し面食らった。
・ トピックは、以下のとおり。
敷金礼金
リモート飲み会
刺身のつま

(5) ご自身の選択したトピック

・ 最終的に、「刺身のつま」を選択した。
・ 3つのトピックを一目見て落胆する。
「敷金礼金」は、即除外。
「リモート飲み会」にするか迷ったが、三密まで上手につなげられる自信がなく除外。
「刺身のつま」なんて、事前準備はしていないが、消去法でこれしか残っていなかったので選択した。

(6) ご自身のプレゼンテーションの再現

・ 30秒の準備時間を有効に使えず、半ばヤケでプレゼン開始。ただし、表情には出さないよう笑顔、笑顔。
・ 「選択したトピックを英語で言ってから、プレゼンを始めてください。」といわれたが、「つま」の英語がまったく思いつかず、仕方なくSide Dishと言って話し始めた。
・ ただし、アドリブ同然だったので、今となっては何を話したか思い出せない。
・ このため、断片的な記憶を以下に列挙。
先ず、日本人は刺身が好きだ。刺身は新鮮でおいしい
典型的なつまは、大根と紫蘇だ。大根は細くカットされている。
つまも食べられる。私は大根が好きなので、しょうゆにつけて全部食べてしまう。
紫蘇でくるんでさしみを食べるのもよい。
刺身は新鮮なので、時にBloodyだったり、水っぽかったりする。
つまはそれらを吸収する。また、消化を助ける
と、いうような内容を伝えたつもり。

(7) Q&Aのやり取りの再現

N: 刺し身を食べる時に、「わさび」と「しょうが」があるのはなぜ?
A: 「わさび」はマグロなどの赤い魚に使います。「しょうが」は、たこや白や茶色い魚に使います(あじやイワシの単語が思い出せず)。日本人は魚の種類によって、それらを使い分けます。

(8) 通訳の日本文

日本刀は、日本刀を専門にする職人によってつくられる。有形文化財に指定されている。日本の伝統文化の代表であり、武士文化の象徴である。その独特さで国内外での人気を誇っている。

(9) ご自身の英語訳の再現

・ 職人をswordsmithと言わずcraftmanと言った。しかもcraftsmanが正解か。有形文化財をtangible cultural assetsと言った時、N試験官が大きくうなずいたのが印象に残った。代表はrepresentativeと噛みながらも言ったが、asは使わなかったような気が?誇っているproudは使わず、popularで終わらせた。1分内には収めた。
・ 試験官からの質問はなし。

(10) situationの内容 

・ N試験官から、想定問題が記載された紙片を手渡される。
・ 想定内容:日本刀を気に入った観光客が、本物の日本刀を購入して自国へ持って帰りたい。
  条件:個人客

(11) 試験官とのrole play応答内容の再現

A: Don’t worry. もちろん買えます。ただ、証明書を得る必要。があります。
N: どこに行けば、それは手に入るのか?
A: (どんな単語を使ったか、全く覚えていませんが)、しかるべきところです。そこで申込書か証明書をもらいます。
N: 僕はイギリス人だけど、イギリスではどうすればいいのか?
A: Oh, that’s a good question! 日本からの持ち出しはできるけど、イギリスはどうでしょう?私がイギリス大使館かどこかに電話して聞いて、あなたにお知らせします。
N: ありがとう。

(12) 追加のQ&A(もしあれば)

なし!

(13) 終了後、退出してから解散までの手順

・ J試験官から試験終了が告げられ、問題用紙やメモは机の上に置いて退出するよう指示される。
・ N試験官に “Thank you very much.” 、J試験官に「ありがとうございました!」と挨拶し、試験終了。
・ 面接室を出る際に改めて “Have a nice weekend!” 「失礼します」と告げて退出。
・ 退室後は、係員に誘導され同フロアの階段付近に移動。他の面接室の受験者全員が集まるまで、椅子に座って待機。
・ その後、別フロアの全体待合室(面接終了者用)に移動し、全受験者が終了するまで指定された座席にて待機。マウスシールドを外し、元のマスクをつける。
・ 16時40分ころに解散。

(14) 全体を通しての感想など

・緊張して上がってしまうことが直前まで心配でしたが、自分でも驚くほど比較的落ち着いて面接に臨めました。CELで教えられた通り、「今日が私の初ガイド!」と自分に言い聞かせました。
まさかのお題「敷金礼金」、「つま」には驚かされ、思いつくままにスピーチした感じです。英訳はいつも1分内に収まらなかった事のほうが多かったので、もともとさえぎられる覚悟でいたのですが、最後まで言い切れたので、その時はほっとしました。ロールプレイは最初に「私がすべて手続きします。」と言ったほうがよかったかもしれない、と後から気づきました。
・面接官お二人は少し疲れて見え、笑顔もなかったですが、冷たい印象は感じられませんでした。N面接官は私としっかり目を合わせて、始終うなずいて聞いてくださっていました。J面接官はほとんど何か書いていましたが、時折こちらを見て、やはりうなずいてくださいました。自分では、笑顔とはっきりした声で話すことだけは死守したつもりです。プレゼン三択の中には、観光地、伝統か食べ物のどれか一つはあるはずと信じて、そちらに重点を置いて練習してきましたが、もっとCOVID-19関係の内容にもまんべんなく力を入れるべきだったと反省しています。
・最後になりますが、講義を通じて全国通訳案内士の魅力を伝えてくださった曽根先生を始めとする講師の方々、問い合わせにいつも丁寧に対応していただいたスタッフの皆様に心からお礼申し上げます。

 

 

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