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2020年度
通訳ガイド(全国通訳案内士)2次試験レポート

受講生10

(1) 試験会場到着から試験室入室までの手順

*成蹊大学吉祥寺キャンパス(試験開始は午前11時)
*指定された10時から10時25分の間に受付を完了。
*その際、マウスシールドと、面接室番号と面接の順番が記載されたストラップを受け取る。
*係員の誘導で、受験生は大部屋に集合(100名程度)し、当日の流れや注意事項の説明を受ける。トイレはこの間のみ。その後、係員の誘導で、各グループに分かれ待合室へ。
*11時から、予定通り口述試験が開始された。私の順番は3番目。11時25分ごろに、係員の誘導で実際の面接室の前まで進み、本試験開始。

(2) 試験官の性別、推定年齢、(外国人面接官はアクセントから判断して)国籍

*外人面接官は、40代後半の男性アメリカ人。日本人は女性で同じく40代後半と思われる。二人ともに布マスクを着用。

(3)自己紹介等のイントロのやり取り

*部屋に入り、挨拶の後、外国人試験官からの指示で着席。
*外国人試験官から、Please tell us your name and birthday, and currently where you live.と質問され回答。彼の服装は原色でカラフルな出で立ち。髪型はカーリーヘアーで肩までの長髪であった。声はつぶやきに近い話し方で早口。ちょっと想像していたタイプではなかったが、ペースを崩さないようにと心がける。

(4) プレゼンテーションの3つのトピック

*日本人試験官からトピックの書かれたカードを渡される。
3つのトピックは、サブスク/鎖国/お食い初めであった。

(5) ご自身の選択したトピック

鎖国は、海外からのお客様をもてなす気持ちと相反する気がして避けたかったが、残りの2つのトピックに自信がなかったので、鎖国を選択した。

(6) ご自身のプレゼンテーションの再現

*I would like to talk about a closed country.
*鎖国は17世紀初期に始まった江戸時代のseclusion policyである。
*この間は、長崎の出島で限定的に貿易が行われた。
*キリスト教の流布が、庶民のみならず、大名にまで及んだ。
*キリスト教を用いた、西洋諸国の日本支配を懸念した幕府が、鎖国を実行した。
*鎖国は、ペリー来航によって終了した。
*鎖国は、日本独自の文化醸成に貢献した。(この話をした直後に日本人試験官から終了の合図、また、一分経過した辺りで、日本人試験官が外国人試験官に何か耳打ち。一瞬何かおかしなことを言ったかなと思ったが、気にせずプレゼンを続けた。)
反省点:重要な情報が幾つか抜けてしまったこと。また、今後鎖国について話すことがあれば、キリスト教の考え方が、封建主義にそぐわなかったことを軸に展開したい。

(7) Q&Aのやり取りの再現

*どんな文化が鎖国によって醸成されたか?といった質問を期待したが、不発に終わった。質問は本筋に関する質問で、下記の一つのみ。
*What led to Sakoku?
*試験終了後、島原の乱だったと思ったが、すでに遅かった。時系列で、ポルトガル来航禁止が思い浮かび、下記のように回答。
*Expel等といったネガティブな言葉を使いたくなかったので、The policy was carried out to protect the Portuguese from penetrating into Japan.と答えてしまった。終了後、protectはおかしいなと思ったが、どうせ間違うなら、これで良かったのかもしれない。ポルトガルのためですといったニュアンスで伝わったのか、少し笑みを浮かべて、OKという反応が返ってきた。

(8) 通訳の日本文

*日本の印鑑は、数百年の歴史がある。
*個人用・会社用の印鑑ともに、重要な役割を果たしている。
*しかし昨今のコロナ禍、テレワークの重要性が高まっているが、その弊害となっているのも事実である。
*今後、印鑑の用い方に関しては、見直しが必要である。

(9) ご自身の英語訳の再現

(省略)
*比較的スムーズに対応できた。これは、全てCELの先生方のお陰だと思っている。

(10) situationの内容 

*お客様は、VIPの個人旅行客。
*個人用の印鑑を作りたいが、完成まで数日かかる。お客様の帰国は明日。
*通訳ガイドとしてどう対応しますか?

(11) 試験官とのrole play応答内容の再現

*旅行会社にも話すが、宜しければあなたのご自宅の住所を教えていただきたい。
*後日必ず郵送するが、いかがでしょうか?必ずしっかり対応します。
*I’ll trust you.と試験官からレスポンス。

(12) 追加のQ&A(もしあれば)

*What is it made of ? (うつむき加減で、マスク越しに小声で早口だったので、正直最初のWhat is itの箇所は聞き逃した。念のため確認すべきだったと反省。)
*当方:It’s made of wood, using meticulous techniques. Please look forward to it.
*先方:OK. Thank you. (これでロープレは終了。)
*最後に、Thank you very much. It was really nice to talk with you. ありがとうございました。と外国人試験官と日本人試験官に挨拶して口述試験を終了した。

(13) 終了後、退出してから解散までの手順

*係員の誘導で大部屋に移動後、マウスシールドからマスクに変更するよう指示があった。
*また、今年だけかわからないが、アンケート調査協力の依頼があった。
内容は、1)願書配布、出願手続きから試験結果通知に至る、一連の手続き電子化についてどう思うか? 2)筆記試験、口述試験各々について、現行の会場受験に代え、CBT(Computer Based Test)試験とすることについてどう思うか?以上2項目。メリットとして、受験会場の増加や、結果通知の迅速化が記載されている。アンケートの送り先は、観光庁 観光人材政策参事官室。ここにもデジタル化の波が押し寄せていると感じた。
*全員の試験が終わるまで待機して解散となった。

(14) 全体を通しての感想など

穏やかな雰囲気であったものの、試験官の反応が薄く、正直合否はわからない。プレゼンも反省点が多いが、対応可能なトピックに当たったことを幸運だったと思っている。ここまでCELで勉強したことで、確実に成長できたと思う。ここまで綿密に練り上げられた授業には本当に感銘している。
日本の素晴らしさを英語で伝える楽しさを、少しでも理解できたことは自分の財産となった。
まだまだ実力不足、結果は大変気になるが、この報告をもって切り替え、引き続き自己研鑽に努めたい。

 

 

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